昔から序盤の研究は好きなんですが終盤の勉強は本当に嫌いでした。
詰将棋も解かないし、必至や凌ぎとかもやらなかったですね。
やろうと思ったときは何度もあったのですが、すぐ挫折。
なんかこう、継続して鍛錬するというのが苦手で学校の勉強もからっきしだめでした。
その反面、戦法の研究とか実戦は自分の考えを注入する余地があるので飽きずに楽しくやれました。
結局、必要な詰み筋や必至筋は、大量の時間をかけて死ぬほど実戦をやったおかげで本から学ばなくても身につける事が出来ました。まぁ、本読んで覚えるか実戦の中で覚えるかに優劣の差は無いと思いますね。本を読んだとしても高級な筋をすぐに実戦で使えるかと言ったら難しいですしね。
で、まぁ本題はこっからなんですがね、私の中終盤力っていのうはおそらく3段強~4段弱くらいなんだろうなと思います。それくらいの実力では極めて平凡なのでなかなか上では勝てません。
しかし、幸いな事に「序盤」の力があったようで、自分より格上の人とやっても大体作戦勝ちになるのでアベレージ4段半くらいの力で指す事が出来ました。
なので実力・地力は3段~4段なのに序盤で優位に立てば格上に勝って実力以上の結果を残せたりもしていました。
「実力が無くても知識さえあれば、結果を出せる事がある」、将棋は面白いですよね、それが未だに私が将棋を続けている理由でもあります。
私はもともと、それこそ高校時代から毎日将棋を頑張るというプレーヤーではなかったです。1ヵ月、2ヵ月、半年とか全く将棋をやらないという事もありました。そういう気質のプレーヤーはコツコツ鍛錬で実力を上げるというのは無理なので大会前にちょこっと序盤研究して序盤で優位に立って勝つか~という方針と割り切っていました。
地力・実力を育むのは長期的な鍛錬の継続が必要ですが、知識であれば誰かに聞いたり、ラッキーでたまたま発見するだけで良いので短期決戦で結果を求める自分には向いているなぁと思ったからです。
しかし長期的な視点で見ると、悲惨な結果が見てとれます。
・元々の実力が3段~4段程度なので安定した成績を残せていません。
→県大会も勝てないし地区予選落ちも結構あります。
・数年に1回、運と序盤戦術が炸裂して県優勝するときもあるが、全国大会に行くと超強い人達の力に圧倒されて全く歯が立たない。
→出場者が限定されている学生大会ですら全国入賞経験無し。
と、まぁこんな感じですね。
同年代や後輩達で毎日コツコツやっていた人達は、すでに私の実績を上回っています。悲しいけどこれが現実なんです。
私が今より活躍するにはもっとこう本来の実力を伸ばしていかないと厳しいと思います。現在山形ランキングトップを走るY寺さんは基礎力の部分がとてつもなく高くて、大駒1枚くらいの差を感じます。Y寺さんには一時期勝ち越していたのですがそれらは全て運と序盤戦術の賜物で肉弾戦で勝つのは無理と当時から思っていました。私はしょせん実力が無い人が序盤研究1撃でGETした五段、Y寺さんは序・中・終盤全てが五段といった感じです。
そうそう、
ソフトから得られる知識に頼って勝っている人達は気をつけないといけないよ!
ソフトから教えてもらった知識で格上に一発入れた、やったー俺って強いじゃんと思ってはいけない。味をしめて次もソフトの力で勝ってやろうとPC画面に張り付いていては、肝心の実力・地力の部分の成長が止まったままになる。実際の自分は弱いんだという意識を常に持ち続けないといけない。
(プロでもソフトに序盤研究丸投げしている人いるよ!という指摘をされるかもしれないけどプロの人たちは地力の部分が桁違いに強いからね。)
そのうち、ソフトで解答が導き出せない課題局面が現れた時にあなたは確実に破滅すると思う。破滅っていうか「なんで答え教えてくれないんだよ~このポンコツ!」とヒステリーを起こしてPC画面を叩き割るのかもしれないね。
頼れる相棒はソフトのみで自分の実力を信じられなくなった者の末路は悲しい。
そうならないように、ソフトで結果を出す一方で結果に見合った地力をつける練習もするべきです。
強い人がソフトを使って勉強するのはいいんですがまだ地力・実力が未熟なうちにソフトのモニター画面を眺める勉強法は、思考停止状態になるのでほどほどにした方がよい。おそらく評価値を見ながら「ふむふむ」と頷いているんだろうけどあれは人間同士の生臭い将棋と違う様な気がする。ソフト陶酔型の人の将棋って良くも悪くもあっさりなんですよね。私だったら評価値度外視で駒音高く勝負手!といくところをスルーしてじわじわ評価値を詰められるような負け方をしている。それじゃあ困るんだよな~。将棋は悪いんだったらどこかで勝負手を指さないと勝てないよ。
と、ここまで書いてあれですが、私はソフト推奨派です。笑
なんだかんだいってソフトは便利、使えないとこの先きつい。
ソフトに陶酔しそうな年頃の子どもにすらソフト使えと言っています。
使えと言いつつも地力をつける訓練は怠るなとも言っています。
(自分は学生時代にそんな訓練やってないけどね笑)
毎日コツコツ鍛錬できるのは学生のうちまでです。
社会人になると将棋のしょの字も忘れる時の方が多くなります。
おそらくよっぽどガチの人でない限り、社会人プレーヤ―は学生時代の貯金を切り崩してやっているはずです。私は元の学生時代が弱かったので切り崩したら山形で活躍できないくらいの成績に落ち着いています。笑
学生の皆さん、結果を残すのも今・地力をつけるのも今です。
結果を求める一方で、先の展望まで見据えて頑張ってください。
- 関連記事
-
コメント