本が読めない人の戦法選択は師匠に依存する説

戦法選択について質問を受けたので書きます。

【子ども】
僕は、〇〇戦法が好きだ!
〇〇戦法を極めたい。

で、あれば〇〇戦法についての本を読めばいいと思うよ。

終わり。
というのが通常の流れである。

しかし、対象によっては
1、 漢字が読めない
2、 棋力が低いために本を読みこなせない

という問題もある。

私は小4の3学期に将棋を始めて本を読むようになったのですが内容が理解出来ないのでとりあえず図面を覚えて使うという感じで全然うまくいきませんでした。結局、本に書いてある手順の意味を理解出来るようになったのは中学3年生くらい、高校で劇的に分かったという感じでした。棋力が上がって、経験を積み、なおかつ脳が発達していかないと真の理解には至らないですね。

しかし、今のジュニア達はそうそうに強くなる必要があるんですよね!
昔の勉強法でのんびりやっているといつの間にか県大会優勝のチャンス&奨励会受験の機会喪失というとりかえしのつかない目に遭うという(奨励会の低年齢化)。

というわけで、「好きな戦法の本を読め」は小さなお友達には難しい勉強法です。

はい、ではどーするか?

戦法について学びたかったらまずは師匠的な人を見つけましょう。
師匠は自分より強ければ高学年の先輩とかでもいいと思います、

そんで、師匠の戦法を真似するのが一番手っ取り早く強くなる方法だと思います。
分からない事があれば師匠に聞けばいいのですからね。
強い子どもがいるグループや中高生のグループに小学生が入れば自然と色々と教えてもらえるのでそりゃ強くなるわって感じですね。

ただ、1歩抜け出したかったらお金を払ってでも県代表経験者以上の人に教えてもらうのが最短だと思います。結局、子どもグループに入っていてもそこにいる子どもを全員倒さないと上にはいけないのでだったら最初から時間も勿体ないので強い人に教わるかという発想です。

しかし、田舎になればなるほど「教える事が出来る指導者」という人の割合は減っていきます。まず、真に県代表・全国制覇を目指している人は教える時間が勿体ないので断ると思います。私も25歳の時に子どもに教えてくれと強い人に頼まれた事があるのですが冷たく「まだ自分は県代表にすらなれていないのでそこまでの余裕はありません」と断りました。県代表になってもさらに上を目指している強豪の方はいるので、むしろそれが自然な事だと思っています。指導側に回る人がまず少ない。

あと、戦法の相性もあります。
私を例に例えると、大学時代の専攻がノーマル振り飛車なのでそれを学びたい人とは相性が良いです。逆に居飛車党の人に居飛車でどう勝つか・居飛車の極意とは何か?みたいなスペシャルな指導は出来ないですね。出来るのは、ひたすら私と戦って感想戦をして戦法面ではなく地力をつける特訓のみです。

ここまでくると、妥協して師匠の戦法に合わせていくというスタイルが最も手っ取り早いかもしれません。活躍している子どもの後ろにはかなりの確率で教え子と同じ戦法を使う強い指導者がいます、よくよく観察してみてください。子どもスクールのみで活躍している人というのはなかなかいないと思います。

はい、

どうしても我を貫きたい人向けの勉強法も書いておく。

師匠が見つからない・子どもも絶対この戦法を諦めないのであればかつての私みたいにひたすら苦労するしかないです、理解できないのに本や棋譜を読んでそれを実戦で試しては負けての繰り返し。道場が無いのであればインターネット将棋倶楽部24で指しまくる、とにかく盤数をこなして負けて負けてようやく「極意」を掴めます。師匠がいれば一瞬で教えてもらえることを時間をかけて学ぶという感じです。
このやり方で低学年のうちに成功するのはごくわずかだと思う。よっぽどセンス・才能がある感じじゃないと時間がかかるでしょうね。

考えてほしい事があります。

あなたが持っているその戦法へのこだわりは何なんですか?
誰かに期待されその戦法の命運を背負って戦っているのですか、ジェダイの棋士ですか?という話。

どういう理由でその作戦を指したいのか、もう一度心の中のリトルあなたに聞いてみると良いでしょう。

おそらく、初心者付近の人に多いのは、

「一番最初に覚えた戦法だから」という愛着だけなんじゃないでしょうか?

実は、それがすでに間違っている可能性があるんですよ。

私も将棋を覚えた頃は、入門本読んで「金矢倉+棒銀」という王道居飛車のスタイルでした。
ただ、その後なんか合わないな~と感じて四間飛車に転向しました。
私は自分から攻めていくという性格ではなかったので居飛車系の将棋を指してもうまくいかなかったですね。四間飛車は相手の攻めを待って反動で切り返す戦法なので性格にマッチして勝てました。でも今は四間飛車はあまり指していません、私自身の性格・考え方が変わったからです。

◎居飛車
・自分から基本的に攻める作戦。積極的に動いていく、形勢を良くしていこうという意識がある人に向いている。
・将来的に研究将棋になるので時間に余裕が無いとついていけない、ソフト必須。
・振り飛車に比べて覚える事が異常に多いので割り切りと要領の良さが必要。学業との両立が大変な時期が来る可能性がある。
     
◎振り飛車 
 内気な人や受け身な人が多い印象。M。ひねくれた人もこっち。
 駆け引きが得意な人にも向いている。
・角道を止めない振り飛車は、攻撃型。
・角道を止める振り飛車は、受け&カウンター型。
・居飛車党の人口が多いので振り飛車は研究されやすく天下を取るのが難しい。
 しかし、アマチュアレベルではその限りではない。
・奨励会(試験)では左香落ちがあるので相振り飛車が必修科目。ここで学んでおくとちょっと有利。ほんのちょっとだけね。

見てると明らかに性格に合っていない戦法を指している人もいるよ。
自分から動かない、相手が攻めてくるのをひたすら待つ性格なのに激しい角換わりとか相掛りを指すのはヤバい。いつのまにか相手に理想形を作られて仕掛けられて手も足も出ずに負けてしまう。そういう人は右王とかいっそ振り飛車でカウンター型に転じた方がいいと思う。

で、もうひとつ言っておこう。
今、居飛車と振り飛車を二分してみせたけどそれらに境界は無いんだよ。
君達はいつも盤の上からそれらを確認しているはずだ。
試しに将棋教室に置いてある将棋盤を青と白のペンキで地球色に塗ってごらんなさい、怒られるから。

昔は私も「四間飛車以外指すくらいなら将棋辞めます」と言っていたけど今思えばそういった頑固さは将棋を勝つ上では何の意味も無かったなぁと猛省しています。
ただただ、自分の可能性を狭めるだけ、かっこよくもなんともなかった。

だって、私達よりよっぽど強いプロの先生ですら居飛車振り飛車どちらも指していますからね。先手中飛車に後手居飛車で立ち向かうと薄い将棋になる形あるよね、それを嫌ってあえて中飛車には向かい飛車や三間をして勝っている居飛車の先生も沢山います。

居飛車しか指せない、振り飛車しか指せないではなく、状況に応じて勝率の高い作戦を選ぶ時代です。居飛車命とか振り飛車loveに固執しすぎてはいけないよって話。
とはいえ、最初から全部やれはしんどいので、まず1つ得意戦法(軸)を作ってからですけどねぇぇぇぇ。

そうだ、後から落ち込まないように今のうちから言っておく。
残念ながらあなたの得意戦法はいつか破られます。
上にいくと勝てなくなる時期がきます。
そういうものです。
そこでさらなる研究を~と時間をかけても勝てないってことも当たり前のようにあります。
なんていうか時代がそうさせているんです、藤井システムもそうでした。最近復活傾向ですがその前は死ぬほど勝ちにくい作戦でしたからね。なので戦法が淘汰されている時期にその戦法を使うのではなく、勝てる戦法を使って稼いだ方が良いですよ。投資のポートフォーリオのように、株の調子が悪い時は債券でカバーするみたいな感じで将棋もリスクヘッジしないといけないです。

勝ちたいから将棋をやるのか、戦法が好きだから将棋をやるのか、将棋が好きだから将棋をやるのか、自分の中の色々な感情をまずは整理しましょう。その結果、将棋がつまらなくなる時もあると思うよ。
しょうがないね、それが将棋なんだから。

★結論★
・本が読めないうちは、人に教われる戦法を指すのが良い。
・出来れば県代表クラスの将棋を教えてくれる人を探そう。
・得意戦法にこだわりがある人はその要因は何か深く考えてみよう。
・自分が好きな戦法を使う指導者が見つからなければ、その指導者の教えられる戦法に歩み寄るのも一つの手。
・歩み寄れないなら、自分に才能・センスがある事を信じて本や棋譜並べを分からないなりにやってひたすら実戦、負けまくって戦法のコツを覚えましょう

という感じです。

時間が経って本が読めるようになれば、もっともっと選択肢は広がると思います。
それまでの勉強法ですので誤解なきよう。


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