将棋脳再生の突貫工事術【とある社会人選手の7日間】

 H30.5.12県選手権2連敗予選落ちで目が覚めたあべしん先生。

1週間後の県竜王戦に向けて秘密の調整をしたという事をこの記事で書きました。

今日はその具体的な内容について書きます。

まず、私が勝てない理由は「実戦不足」という病です。

これにかかると、幻覚が見えます。

相手の王様の位置を間違えたり、詰みだと確信して指しているのに詰まなかったり、2歩に気づかなかったり、相手の持ち駒を勘違いしたりと、実生活なら重大事故を起こすレベルで免状自主返納しないといけないです。
まぁ、私の場合は(道支部)が見ていたようで勝手に降段しましたけどw
※支部で連盟への申請をミスったとの事でした(*‘∀‘)

なので、序盤研究とか詰将棋以前に頭を将棋脳にすることが急務だと思いました。

対処法は人それぞれだと思います。

私の場合を書いておきます。

【クリックしても飛ばない目次】
、 人と指す
、「次の1手問題」で将棋脳を作る
、脳にストレスを与えない

これらについて順に見ていきます(^J^)


1、人と指す。

H29.12.7電脳将棋とリアル将棋のギャップという記事で、リアルとバーチャルでは脳の使う場所が違うんでないの?という話をしました。

やはり人間そのものに備わった五感・六感を呼び起さないとリアルファイトでは勝てないと思うんですよね。そのためには人と指して実戦特有の雰囲気を感じないといけないです。これに関しては今後も機械が代わりを務めることは無いでしょう。

そして人との実戦は期間を継続してやらないと効果が出ないと思います。
大会前に1日・2日人と指す程度では足りない。自信を持って「手が見えるようになってきた!」と上り調子を実感できるまで何局も指さないといけないというのが私の哲学。

持ち時間は、手が見えるようになるのが目的なのでほぼいらない。
10秒や20秒で対局数をこなしてもらった方が私はありがたいですね。

でもって対戦相手は弱すぎず強すぎずがベスト。
相手がプロ並みに強い方だと将棋にならないので逆に自信を失いますw
今回は県大会なので県代表クラスが私にとっての丁度良い相手です。
全力で気を遣わずに勝負できる相手と指す事で100%以上の力を出す練習になります!本番前にギア調整をしくじると悲惨な結果になりますからね。
 ちなみに将棋部あるあるで育成に力を入れすぎて弱くなったいう事例は結構あります。大会近い人は自己管理しっかりしないといけないです。

で、どうしよっかなと思ったとき頼りになるのが東北Noの実力を誇る山形大学将棋部。

こっからは私の1週間の記録です。

・5/14(月) 山形大学部室にて20秒でほまみーとひたすら指す。5連敗、全然手が見えない。ひどいひどすぎるに尽きる。何度も読んで詰みだと思って指した手が全く詰まなかったり頭がどうかしている、泣きそうだった。しかし何とかしてほまみーの終盤力を自分に取り込みたい、おぼえておけよ!

・5/15(火) 今日も山大将棋部に行きたかったが身体がヤバい。心身共に限界なので寝ました。

・5/16(水) 天童交流室に行き20秒で高校生の吉田Jrくんとひたすら指す。自玉の3手詰を指摘されても分からない状態。うーーん、おかしい。ただし、序中盤で徐々に手が伸びてきて中盤で投了に追い込む場面もあり少し希望が。

・5/17(木) 山形大学に行き20秒で直感筋筋筋~のつちやんと現代将棋研究家のきつねしゃちょーと指す。タイプの違う2人相手に合わせて4-1くらいだったような。うむ、なんでなのかよくわからないが段々手が見えてきている実感があった。

・5/18(金) この歳になると2日連続将棋をする体力が無い。山大に行かず寝ました。

・5/19(土) 月曜に5タテくらったほまみーに20秒で2-1。本番を想定した10分30秒で0-1、しかしその将棋も内容は悪くない、ただ詰んでいたのに詰ます事が出来なかったのは不安材料。ただし全体的に選手権で2連敗した時よりも手が見えるようになったし確実に調子は上がっているほまみーの終盤はジュニア時代から積み重ねた天然素材で地力なら県トップクラスだと思っているのでこの結果はかなり自信がつきました。もしかしたら竜王戦そこそこ勝てるかもしれないナ。

というわけで修行終了。

1週間、付き合ってくれた山大将棋部のみなさんありがとうございました<m(__)m>

1年生は…おっさんが急に部室に入ってきて「なんだこいつ…」と思ったかもしれない、すまんなw

2、終盤の『次の1手問題』で将棋脳を作る

終盤の次の1手問題の有効性については、この記事の通り。

私は、『終盤・ひと目の逆転』という本を大会までの間に1問目~20問まで解きました。

20問目くらいまでだとまだ「初歩クラス」なんですが良い問題ばっかりですね~~。

例えば、第2問目のこの問題。 
fc2blog_20180522144412ba4er.jpg 

次の1手問題に慣れている人なら▲35銀をずらして▲13の角を▲68角成とするのが作意なのかな~~ってすぐにわかりますよね?
 実際その筋が正解であとはどうやって正解手順に絡ませるか、その組み合わせがちょっとめんどくさい。

・いきなり34銀はタダ取りなので意味無し。
・24銀はあまりにも無筋、自ら13角の利きをダブらせる人はいない。

そうやってしばらく考えると・・・
    ↓

    ↓

    ↓


14竜という詰将棋に出てきそうな筋が見えてくる。
同玉だと24角成で詰みなので33王と逃げたところで44銀、42王として68角成!で金を取ってようやく正解といった感じだろうか??
fc2blog_20180522144403cfbfgt.jpg 
いやいやいやいや、それだと甘いですね。
次の1手パタパタならそれでいいですがその後の変化は読みきりましたか?( ゚Д゚)

 下図以下、68同龍のあと次の1手は?
fc2blog_20180522144403cfbfgt.jpg 
これが真の問題ですね。
以下、詰みとか必至ならパターンに当てはめて分かりやすいんだけど実戦さながらのぼんやりとした手が正解だと発見しづらいと思います、言われてみればな~んだですが、問題にされると気張っちゃうんですよね。

しかしそれが醍醐味、正解のその後までちゃんと読みきればかなり強くなると思います!

なお、正解ページも整然としていてかゆいところに手が届く構成で分かりやすいです。
・正解手
・先手玉の詰み筋
・正解に対する応手…3通りくらい。
・正解以外では。
という項目になっていました。
上図からの正解はお買い求めの上お確かめください(笑)
   
ちなみにですが…私は初歩クラスを20問やって全問正解ですが、完璧に読み切れたのは15問くらいであとは何かしら読み抜けしています。
1問解くとすごく疲れますが実戦に極力近い形で頭をフル稼働出来るので次の一手は将棋脳を作る素晴らしいツールだと思います。

そして、これをいつやったかというと・・・

・・・起きて布団の中で1問。将棋脳にしてから起床します。
・・・昼休みに1問、将棋脳を維持します。
・・・布団に入って寝ながら考えます。頭が疲れていて読みきれない時も結構ありますが別にそれでいいんです。寝ながら将棋を考えて将棋脳を維持するのが目的なので。朝起きた瞬間に夜解けなかった問題が分かる事ってありますよね?あれはきっと寝てるうちに将棋脳が情報を整理してくれたんだと思います(オカルト?)

てな感じで大会まで将棋脳をキープし続けました。
将棋脳は回路がショートすると復旧するのに時間がかかるのでストレスを与えない範囲で維持するさじ加減が大事かなと思っています。
※まとめて5問連続とか解くと人によってはショートしたりするので注意。

ちなみに、序盤の勉強は一切やっていません。
序盤を勉強すると次々に疑問が湧いてきて「あれはこれは?これ本番でやられたらどうしよう?」とか思い不安にかられるからです。理想は不安を克服するくらい研究しなくてはだめなんですが1週間では明らかに時間が足りないので諦めました。今やらなければいけない事は将棋脳を取り戻す事、それに関係ない事や手間がかかる事は一切やらなかったです。序盤を勉強すると知識はつくんですが読み抜けが減ったりするわけではないですからねぇ…。
各々のコンディションに合わせて勉強計画は作ると良いと思います。

※なお、私は3月くらいから下の記事のようなやり方で序盤は最低限固めていた基盤があるので、まるっきり0ではないのです。

3、脳にストレスを与えない

将棋はメンタル面が勝負を左右するスポーツ。

盤外の心配事があるとどうしても気になって勝てないんですよね。
だからなるべく心配事は作らないように努力するし、もし不可抗力でそういう事があったとしてもメンタルコントロールでなんとかごまかしてきました。

参考記事

それと同時に、フィジカル面も同じくらい大事だよなぁ~と思っています。

私がいうフィジカルってのは疲労の事です。
疲労がたまり過ぎて、腰が痛い・首が痛い・腹が痛いってのは痛いだけなのでまだなんとかなるレベルだと思っています。さすがに数年前にヘルニアなった時はあひゃでしたが…。

しかし、もっとヤバいのは疲れすぎて頭が回らない・対局始まると熱が出て意識がもうろうとする状態です。

思った。

これはもう、脳が異常をきたしているんではないかとw

疲労で脳が萎縮・収縮している状態だと創造的な仕事が出来ない上に、強張って変なミスをするという現象は将棋でも同じだと思うんですよね。

山大医学部将棋課のみなさん、将棋を使った認知行動の異常を示す論文を書いて私の病気を証明してくださいw

というわけで、この1週間は緩やかな波長で将棋に意識を向け、心身ともに脳に過度の負担をかけないで過ごす事を心掛けました。

(まぁそのツケは翌週倍になって返ってくるのですが\(^o^)/)

なので、
「次の1手問題」もムキになって解かないし分からなかったら答えをみる、日常生活も最低限で厄介事には関わりません。

山大生との練習将棋も数局指したら終了。
大会前日のほまみーとの対局もきっちり午前中で終わり、あとは買い物して家に帰って掃除したりいつも通りの事をする。お風呂にゆっくり入って次の1手問題を解きながら就寝という感じです。リラックス、リラックス。

いや~~、、

山形市に来てから4年、こんなに準備をしたのは初めてです!

昨年の全国竜王戦ですら全く何もしないで臨んだので(結果2連敗!当然です)。

こうして迎えたH30県竜王戦。
いつもと違い自信に満ちた私がいた。
激戦の模様は下のリンク先からどうぞ!

結果・・・


ベスト4(;^ω^)


運で獲った優勝よりも嬉しいですね(*‘∀‘)

やれば出来るじゃんと自信に繋がりました。
 
思えば昨年のこの時期に県竜王を獲って以来、

8場所連続入賞無し(;´Д`)

今回の結果は上出来なのかもしれません。

ただ、欲を言えばもっと調整期間があれば序盤をなんとかして終盤も固めて最強モードでいけたと思う。

いけたと思うけど~~・・・(;´Д`)

1、 人と指す
2、「次の1手問題」で将棋脳を作る
3、脳にストレスを与えない

この1~3サイクル+α(アルファ)を続けていたら将棋は強くなるけど、あまりにも投入する時間が大きすぎて日常生活に支障をきたすレベルなんですよねぇぇぇぇ\(^o^)/

おそらく同じ悩みを抱えている社会人アマチュア将棋ぷれ~や~も多いのでは??w

限界がある。
何もかも失わずに強くなるには限界がある。

将棋を強くなろうと思うと自己中心的な世界に長く居続けなければいけない。
私にとってその時期はとっくに過ぎた、10代のうちにもっと頑張っておくべきだった、突き抜けるように頑張っておくべきだった。

※序盤の研究時間をお金で買う(ソフトに任せる)など、勉強法を現代流に改善すればなんとかなる可能性はあります。

今、小中学生で奨励会・プロを目指している人達は死ぬ気で頑張った方が良い。プロになれなかったら学生時代のような将棋中心の生活はまず無理です。

さて…

上半期の将棋大会が終わったので充電期間に入ります。

当ブログでは時間が無い人の調整方法・勉強方法を今後も模索していきます!(^ム^)






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