人間将棋二日目、ニコ生を観ていたら山形県小学生準名人というアナウンスがあったので「?」と思い確認したら、あべしん道場に来ているM着くんがペア将棋指すんですね!それならばと思い見てみることに。
カロリーナ女流もM着くんも振り飛車党なので相性は良いと思った。
しかし、それ以上につるのさんと香川女流ペアの相性が良すぎる。
将棋は先手が66歩型の三間飛車vs角道を止めない三間飛車で後手が主導権を握る展開。
先手は矢倉囲いはまぁまぁだったが78飛+76銀の攻めの構想が相手の金無双に対して空ぶっている感じがあった。後手は、石田流の陣形から飛・角・銀・桂を理想的なポジションに配置してはっきり作戦勝ち。香川女流はプロなので当然ですが、つるのさんは本当に戸部流三間の使い手なんだなぁと感心しました、変な手はひとつも無かったと思う。三間飛車は戸部本と戸部流のエッセンスだけで相振りは3段~力がつくように出来ているのでおススメです。
まぁ催し物なので将棋の内容についてガチでコメントしても野暮ってものなのでこれで終わり。対局も終盤の入り口で時間の都合上引き分けという「衝撃の結末」でなかなか楽しかった。
※「持ち時間使い切ってないのに時間の都合で引き分けっておかしくね?」というコメントもあり課題も残った試合だった。
感想戦では無口なM着くんがつるのさんから形勢聞かれて「勝つ自信あった」と答えてつるのさんが「ぇぇぇ」ってなるなど笑えた。奨励会を目指す子どもの強気な部分を垣間見れて私は満足した。
そして、もうひとつ感じた事を書きます。
このペア将棋は、対局者の他に、棋譜読み上げ・時間の秒読み・残り時間をめくる係+棋譜記録係が協力して任務を遂行します。
私は以前つるのさんと上田女流が来た時に残り時間の秒読み係をやりました。
考慮時間内or純粋秒読みで「30秒、20秒、・・・1回目の考慮時間を使い切りました」なのか「30秒、20秒、1,2,3、4、5、6、7、8、9」なのか「10秒、20秒、1、2、3、4…」なのかよくわからんというのが本音でしたね。対局者に「え!?」って言われて秒読み中断して他のスタッフから「いいから続けて」とせかされるしでギブアップした過去あり。
しかしまぁ、会場の舞鶴山に来ているお客さんのほとんどは将棋について知らなければ秒読みのルールなんて到底分からないと思うんです。なので細かい事は気にせずイベントが成功すればいいという風潮はあったのでご愛敬といえばそれまで。
しかし!!
今日、ニコ生見てゾッとしたなぁ~。
時間読み上げも棋譜読み上げも全部が全国に配信されているんですね。
しかも、ニコ生だからミスればコメントも来るわけですよ。
これはいきなりハードルが上がったと思う。
特に読み上げは今回つらい立場だった。
この画像を見てほしい。
読み上げは、対局者の先後によって青・緑・ピンク、どこが一番良い位置か変わってくる。
普段の対局やネット将棋・対局中継、棋書で読む盤面はこんな感じ。
タテの画面です。
それを正面から見るとこうなる。
真ん中の緑色の場所で読み上げするのであれば私は意識をこんな感じで先手側に持ってくる。
先手の方に意識を置けば76歩なのか34歩なのか間違わずにすむ。
しかしこれは常に気を張っていないといけないので消耗する。
私がよくやるのは・・・ピンク色の部分にズレて座る技。
これなら先手側に近いので意識の移動も短距離ですむので自然と棋譜を読み上げる事が出来る。
しかしである!!
今回の読み上げは、条件としては最悪だった。
青色の後手寄りの場所!!これは大変です。
つまり後手側から見えた着手を先後逆に変換して読まないといけないので頭がおかしくなります。
意識を逆まで持っていき符号で読みたいんですが遠いんですよね~。
そういうこともあって今回の読み上げは、ニコ生のコメント欄で「間違え多すぎ」と言っている人でも9割間違うレベルの難易度だったと思います。
もちろん、NHKとかで読み上げやっている女流棋士はプロなので間違わないんですが…私なら余裕で間違う自信ありますね!!
結構、運営の仕事は神経を使う事が多いです。
というわけで私は運営より選手を希望しているという記事がこちらです。笑
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