【将棋】誰も教えてくれない定跡書の読み方【相三間】https://t.co/ZLt9caFwXD 定跡書は全部読まないのが急所です。 pic.twitter.com/rWrCELtRgy
— あべしん (@absn11) 2017年12月17
賛否両論の嵐じゃけぇ。
H29.12.20追記⤴
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最近の定跡書は難しい。
難しすぎて読む気が起こらない。
まぁ定跡書はそもそも覚えさせる目的で書かれていないので仕方ないのですが。
しかし、定跡書を読むテクニックを知れば少しは楽に読むことが出来るんですよ。
私がやっているコツ3つを紹介します。
◎コツ1、本の構造を理解する
基本的に定跡書に書かれている内容は以下の3つ。
1、基本手順
2、相手の対応・工夫・返し技
3、修正手順
これがテーマごとに延々と繰り返されていると考えていただければオッケーです。
順序は、1→2→3の順に書かれているのか、1→3→2なのかは2→1→3なのかは本によります。
中には基本手順でわざとヤラセ手順のようダメダメな変化を紹介→3の修正手順という本もあります。そういう本は、基本手順の部分は2回目以降は読む必要ないですよね!定跡書は「マジでどうでもいい事を淡々と紹介している」ことがあるので時間の無駄なので読むときは注意が必要です。
さて、それでは黒沢先生の相振り本を使って講義していきます。
『徹底解明! 相振り飛車の最重要テーマ14 』2017年4月出版。
でもね、真面目に読もうとするからいけないんですよ。
はい、まず下図をご覧ください。
これがテーマ1の基本図、8ページ目です。
ここが大事、赤で囲ったようにここから候補手3つを挙げて検討してくという流れになっていることが分かります。
ネタバレになりますが、候補手は46歩・76飛・38銀の3つです。
宣言通り46歩を次の10ページ目から解説しています。
それに対する後手の応手としては…
赤丸で囲ったタイトル部分を見ると46歩には88角成りの阿部流が解説されています。
ここで真面目な人は、阿部流の変化を読んでしまうのですがそれは時間の無駄。
私だったらパラパラとページをめくって「阿部流の結論」が書いたページまでワープします。
それが下の19ページ目です。
あべけん流が優秀すぎて46歩は減っていった、46歩はダメって結論ですね。
先手3間の研究がしたい人であれば46歩と突かなければあべけん流はくらわないわけですので読む必要がありません!
※裏定跡を見つけたい人はこの変化をソフトにかけて開拓すれば良い。
※読む必要が無いと書いたが将棋において無駄な知識など一切ない、この変化がダメでもここで学んだ知識は別のどこかで活きるかもしれないので読むという考え方はあると思う。ただしそれは本当に時間に余裕のある人に限られる。
はい、つーわけでテーマ1図から46歩がダメなので次は3つの候補手のうちの2つ目の76飛を検討するという流れになるわけです。
そんでもって76飛も読む必要がありませんね。
結論のページまでワープすればいいのです。
ここで定跡本を読み慣れている方でしたら3つの候補手のうち最初の2つは読む必要なくね?って話になります。
「46歩→76飛→38銀」
Ex…石田流の本3冊あれば、石田vs棒金の章を3冊まとめ読みした方が効率良い。
「Aって本では振り飛車良しになってるけどBでは居飛車良しだ、なんでかなーー?Aでは秘手があったのかな~」と気づく。
「あ、Aでは端歩の1手が入ってるから振り飛車良しなのか」と序盤の急所がみえてくる。
この作業をやってると力がつきますよ~~自分であっちの本との違いはと考えなきゃならないのでね。
コツ1を用いてコツ2で得た知識は「柿木将棋」に入力して整理すると便利。
こんな感じ↓
赤丸で囲ったようにで分岐機能も作れるので整理する上で最強に便利です。
柿木将棋は将棋は弱いですが、情報を整理する専門のソフトと思ってください。
自分で気づいた点や本の急所の解説などコメント機能で入れる事が出来ます。
これを作れば、新しい定跡書が発売されても誰かのブログで裏定跡が発表されても知らない部分を更新していけばいいだけなのでだいぶ楽になると思いますよ。さらに、自分の研究も加えたりすれば完璧ですね。
私は高校時代力戦派でしたが、上のレベルには通用しないとわかったので暇な大学時代に本読みまくってこの作業やったら2か月で学生名人戦の代表なりました~~。
あべしん
・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
→全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com
コメント
ルモ
読むだけだとなかなか覚えられないんですよね
自分の言葉でコメント書いて理解度も上がるし人と話すときも分かり易い
見たい局面に高速で移動して変化も打ち込め再生も出来るので盤駒で並べるより優秀なのでは?と思うことも有りました
実際は並べながら考えるので費やした時間と勉強量は比例している気はします
忘れた頃に再生すればすぐ思いだせるのが良いとこなんだけど実戦では忘れてる事が多いですね
2017/12/25 URL 編集
あべしん
まさにその通り過ぎるので引用してコメント返し失礼します。
自分の言葉でコメント書いて理解度も上がるし人と話すときも分かり易い
→ですよね。コメント書いてると自分でも気づく事がたくさんあります、分からないことも増えますがw
見たい局面に高速で移動して変化も打ち込め再生も出来るので盤駒で並べるより優秀なのでは?と思うことも有りました
→将棋は意味を理解して覚えるのが一番良いとされていますが最初は意味が分からない場合が多いですw小学生の時はそうでした。つーわけでまず力技で覚えるのがだいじなのかもしれませんね。理解は後から見たいなスタンスです。
実際は並べながら考えるので費やした時間と勉強量は比例している気はします
→それは思います。ただしパソコン画面で考えるのと実際の盤に並べて考えるのでは後者の方がインスピレーションが自分は沸きます。まぁ実際盤に並べるのはめんどくさいんですがねw
忘れた頃に再生すればすぐ思いだせるのが良いとこなんだけど実戦では忘れてる事が多いですね
→これはとあるプロに聞いたら受験勉強みたいに対局前数日前から何度も見て記憶を定着させるとのことでした。
コメントありがとうございました!
詰将棋のほうも参考になりました(╹◡╹)
2017/12/26 URL 編集
ルモ
歴代のプロが研究を重ねた叡智の結晶です、複数の選択肢は有ってもアマチュアが簡単に否定出来るような穴は在りません
一手一手に何故その手が最善となるのか体系的にまとめられていますので棋理を理解し易く勧めたい理由でも有ります
慣れてくるとその手が何故最善になるのかを理解しなくても最善手順丸暗記が効率の良いことに気が付きます
ただし理由抜きで丸暗記すると考え方の根本を飛ばしてしまうので日進月歩の定跡が進化すると使えなくなる事、定跡から外れた時の対応力が身に付かないことのデメリットは有ります、勉強しないより余程良いので丸暗記だけでは得にくい物が有る、が正解かな
複数の本を見比べ正解探しをするのは定跡通の研究方法
本の一部を読まずに飛ばすのは定跡通の時短テクニック
と紹介されるのが良いと思います
「まずは定跡の最先端を覚えて骨格を作るべき」と仰る方もいらっしゃいますし丸暗記自体が間違いとも言えませんが考えずに指す癖は付かないよう気を付けたいものです
2017/12/26 URL 編集