H29.10.15赤旗山形県予選その2~流行する57角型~

前回記事。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎2回戦 vs S藤Aさん

S藤さんは居飛車穴熊や銀冠穴熊など堅い囲いが好きなのでもしかしてミレニアムとかトーチカやってくるかもしれぬと思っていたら・・・

神吉流穴熊されましたw
2017-10-15a_201710151929097e8.png
しかもこの構え、よく見ると最強トーチカと同じく57角の好位置

57角型を目指す将棋が対振り四間のトレンドになりつつあるね。


【あべしんのひとり言】

先手S藤さん、後手が私。
S藤さんは、角道を開けずにいつも26歩→25歩と狂ったように飛車先をキメてくるのだが使いすぎて私に向かい飛車の才能を開花させてしまった。
2017-10-16a.png 
というわけで角道を開けずに26歩+48銀型を採用。
鶴岡はこれ好きな人多いネ。
25歩をキメていないので向かい飛車にはしづらい。

そういうことであればと私も飛車の位置を決めずに43銀型を作りにいく。あまり早く42へ飛車を回ると引き角された時にまた1手かけて22へ回るはめになりそうだしね。
2017-10-16c.png
以下78銀、43銀、25歩、33角、79角、22飛。
2017-10-16b.png 
振り飛車は82の飛車を1手で22に持ってきたので不満は無いはず。
ただし79角の応援があるので2筋から仕掛ける将棋にはならない。
なので主張として振り飛車は美濃にせずに穴熊を目指して堅さを主張するという将棋がプロでは多いですよね、プロでは。

 気づいたんだけど神吉流穴熊は角道オープンの升田美濃から構築する指し方より引き角を経由した方が組むだけなら手堅いかもしれない。
そしてS藤さんのような純粋穴熊党が穴熊組みたいがために引き角を採用したのはちょっと自分の中では衝撃でした、そういう時代かって感じでした。

※なお、プロの引き角+神吉流穴熊対策はこの棋譜です。

ひとり言終了、本譜をみていきます。

はい、将棋はこんな感じで進みました。
穴熊が有力と言いながら美濃囲いで端攻めをするのがあべしん先生。
さてさて、この35角をどう受けるか。
2017-10-15b_201710151929113fa.png
第一感は54飛、53角成、同飛、44角、62角。
2017-10-15c_20171015192912bbe.png
この62角は好手なんでしょうか?笑
この局面の評価がわからん。

本譜は49飛打とつなぐ。
2017-10-15d_20171015192914450.png
そしたら~
2017-10-15e_20171015192915c8f.png
27角!!まじか・・・
以下、29飛成、44角、同金、72角成、同金、41飛、51歩。
2017-10-15g_20171015192918811.png
こっから51飛成、82王、21竜、53角。
51飛成に代えて44飛成と金を取られても自信なかった。
2017-10-15h_20171015192920719.png
この53角は64桂を消しつつ端を睨む角で好感触だったんですがね~。
以下94歩。
2017-10-15i_20171015192921646.png
はい、この1発であべしんせんせいパニック状態に陥りました。S藤Aさんの穴熊の勝負術いやらしいですー。

◎同香には61龍とくっつかれて受け無しに見える。
2017-10-15j_201710151929231cc.png

◎▲94歩には勇気を出して19竜と香車を補充する手はありそう。
97の地点に桂馬を打ち込んでも効果が薄いので香車を打ち込みますよという狙い。
とにかく前に進める駒を97へ打ち込んで次に98の香車を取って王手で先手王を引っ張り出さないと勝負にならない。
 しかし19龍には93桂と放り込まれると受けきる自信が無い。
2017-10-15k_201710151929245b8.png
ようするに後手王は薄すぎるので1手自陣に入れないといけないのでは?と秒読みの中で思い始める。
 
そこで31歩と防波堤をはる。
2017-10-15l_20171015192926b1a.png
これで時間を稼げるかなと思ったら次の手を見落としていました。
基本の22龍!!
2017-10-15m_20171015192927388.png
さっきより後手王が危険になった(;'∀')。
31歩は1手の価値が無かったな~~。

ここでわたくし、さらに暴発しました。
以下、69龍、同銀、32金あひゃ。
自ら地獄へ落ちて行ってる気がする。
2017-10-15n_20171015192929a1e.png
いや~~神吉流穴熊が憎い。
69にいた金が仮に79にいれば79龍と切って同銀で端を弱体化させれたのに78銀69金型穴熊は卑怯です。
上図以下、同龍、同歩、93桂。
2017-10-15a_20171015193454eb7.png
はぁぁぁ。
以下、同桂、51飛、71角打、61銀、62角引、52飛成まで。

2017-10-15c_20171015193452d28.png
穴熊のコア部分に手つかずで投了。
S藤Aさんにはまたしばらく勝てない日が続きそうです。
やはり王手のかかる形を作らないと紛れないな~~。

◎2回戦終わって

まつもっちゃん(中1)が優勝候補の山大のエースほまみーに勝利!!
2連勝で優勝戦線へ。

大会始まる前にまつもっちゃんに「キミ、今日全敗候補やで」とかいらんこと言わなきゃよかった、俺が全敗しそうです(/_;) 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎3回戦 vsいがさん

先手がいがさん、後手がわたし。

将棋がおかしい。
なんで21に歩なんて打ったんだおれ、病気だわ~。
2017-10-15a_20171015200310c2d.png
常に▲24歩垂らしの恐怖を抱えながら生きていかないといけない。
さて、上図はいくらなんでも振り飛車の王様が薄すぎます。
以下、82王、78銀、54歩、77角、72銀とリフォーム。
2017-10-15b_20171015200311978.png
これなら堅いので攻め合いに出来るゾぃ!!
以下、55歩、同歩、同角、33角、77角、56歩。
56歩は相手を焦らす垂らしの歩。
2017-10-15c_2017101520031358f.png
以下66歩に待望の35歩、同歩、36歩、25桂、15角が狙い筋。
2017-10-15d_20171015200309afa.png 
これで5筋と3筋の拠点が爆発して勝ちになりました。

ふうう、やっとこさ1勝。

◎3回戦ほか

全勝対決まつもっちゃん、H田くんに敗れる。

S木M明さんがほまみーに勝って2-1。
終盤で「これはいい将棋だ!!」「全盛期なら楽勝!」と本人による実況有。
Youtubeよりリアルな将棋実況が見たい方はどうぞ山形へ。

まとめると全勝H田くん、まつもっちゃん・T部井さん・S藤Aさん・M子さんが2-1で入賞の芽を残す。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

◎最終4回戦

あべしん不戦勝(^^)/

予想通りというか「2-2でなんとかまとめまちた~~」

て感じです。はぁぁぁ。

◎4回戦結果

H田くんがS藤Aさんに勝って全勝優勝!!
やはり、予想通り優勝しちゃいましたね~~~勢いが違う。

まつもっちゃんがM子さんに勝って3-1で2位!!
中1で県2位は素晴らしい…。
山新大会なら「神童現る、ゆくゆくは名人か!?」と騒ぎになってましたね。大会を大きく荒らしてくれました。

3位は、3-1でT部井さん。
今年の春よりも安定感が増してきている気がする…地区予選も1敗だったし。



はぁぁぁ、ひどい将棋指してしまった。
私の削られとは裏腹に「子ども人間将棋」楽しそうでなにより

県連HPの写真見たらみんなイキイキとしている。
特にこの…
キャプチャik 
山大糸谷氏が椅子持って爆走している構図は、珍形コレクターの私の胸をくすぐります( ^ω^ )

関連記事

コメント

非公開コメント

あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

全記事表示リンク