この講演は29.8.27に山形県寒河江市で行われた千代寿杯40回記念の特別講演です。
・大会の模様を知りたい方はこちらへどうぞ→詰将棋の成果!?【29.8.27千代寿杯その1】
講師のプロフェッサー飯田七段の自己紹介については↓の通り。
・ついでにwikiも貼っときます→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E7%94%B0%E5%BC%98%E4%B9%8B
※なかなか難しい話もあって講演聞きながら後ろの席でスマホで専門用語をググりながら聞いていたので全部聞き取れたわけではないのでご容赦ください。
◎あべしんメモ…字が汚すぎて本人も何書いているか分からない。
このメモを解読した内容を下にまとめます。一部意味不明なとこは自分の思考で説明を補っているので飯田教授が言いたい事とニュアンスがズレている可能性があるので間に受けないでね。
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飯田プロは、13歳で故大内九段門下に入会。
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大内先生の家には風呂敷を持っていき毎回「これ持ってけ」と言われ何十冊も本を借りた。
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将棋以外の本もたくさん借りた。
そこで「将棋以外にもこんな道があるんだよ」という事を教わった。
「自分は将棋のプロを目指しているのか学者を目指しているのかよくわからなくなった(笑)」。
※大内先生は棋士でありながら中央大学の出身で大変教養のある方だった。
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21歳で棋士になり、努力もしたけど何かが足りない。
そんな時に師匠の大内九段と山登りに行った。
命懸けで山登りをすることで、集中力を鍛え、心を研ぎ澄ました。
木刀では無く真剣勝負のような将棋をすることを目指した。
※参考図書 『決断するとき 将棋に生きる』大内九段著
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その結果、1970年の新人王戦では決勝まで進み森内プロと3番勝負をする。
この後の棋士人生を決める大勝負と思い臨んだ。
内容は2局とも良かったはずなのに秒読みで間違え2連敗、間違えた後の秒読みでは今後の自分の在り方について考えていた。
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【1980年代 COMがチェスのプロと同じくらい強いという事で興味を持った】
そこで読んだのがコレ↓
『チェススキル in マン & マシン』
英語は読めないけど雰囲気で読んだとの事。
※飯田教授は奨励会時代に上智大学に入学しているので全く読めないは大袈裟だと思いました(笑)
なお、どうやってその本と出会ったのかという経緯は不明、今でも思い出せないと言っていました。
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その後、棋士を休場して家族でオランダのマーストリヒト大学へ留学。
ちょうどそのころプロのフリークラス制度が出来たので第1号で登録した。
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こっから結構難しい話。
45年で公式戦5敗しかしていないチェッカーというゲームの選手マリオ・ティンズリ―の話とか。
このチェッカーというゲームは現在は、完全解が見つかったようです。
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◎こっから大事な話◎
飯田プロも大学でCOM将棋の制作をしていた。
その様子を見て、
飯田プロは自分自身が負かされているような感覚に陥り「自分は何をやっているのだろう」と考え将棋ソフト制作を辞めた。
その理由として、将棋は将棋道であって心が伴う競技。
技を極めるうちに将棋道も深まる奥が深いもの。
そこにただ勝てばいいというCOMが土足で踏み込むのは違和感があったとの事。
確かここらへんで講演終了~。
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質問タイム。
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【質問1】
AI将棋で新戦法は作れるか?
【飯田プロの回答】
最近のコンピューターは、初手58王に52王と指す。
つまりそれはどういう事かというと「じゃんけん」なんです。
後だし した方が勝つんです。
だから、58王は様子見、相手に形を決めてくださいという意味です、52王も同じです。
故米長会長がボンクラーズに指した2手目62王もそういう事。
あとだし した方が勝つ、世の中の仕組みもそうですよね?(笑)
【あべしん感想】
そうですね。
【質問2】
将棋AIの技術が進み、判断基準がプロではなく、将棋ソフトの計算結果が優先される昨今今後、プロ棋士に存在意義はあるのか?
【飯田プロの回答】
AIの発展で「将来無くなる職業ランキング」にプロ棋士が入るかどうかという質問ですね(笑)
形勢不利の局面でソフトが正しい立ち振る舞いを出来ないうちはプロ棋士という職業はなくならない。
ソフトは悪くなってからバカみたいな手で何百手と長引かせようとするので常識が無い。
プロの将棋は、常識があるからこそ美しく価値がある。
投了に全てが集約されている。
ただしディープラーニング等でソフトが常識を持ちだしたらいよいよプロもヤバいのではという話でした。
【あべしん感想】
心に重きを置く飯田プロらしいです。飯田氏はソフトの研究をしていた人という印象でしたが非常に「心」そして「美学」を大事にされている方なんだな~と認識が変わりました。
そうそう…
飯田プロの大会開始の挨拶、素晴らしかったです!
「心を研ぎ澄まして次の1手を狙う、心の技として将棋を堪能してください!」
これはやる気出ますよね、講演を聞いて大会に臨む人とそうじゃない人とではモチベーションが違うと思います。優勝したH田くんは講演を最初から全部聞いていましたよ~。
私も運よく5位に滑り込みました。
副賞の飯田プロの7段昇段祝いの手ぬぐいも大事にします!
・・・。
何て読むんだろう?( ;∀;)
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◎H輪先生による講演会のまとめ記事
私のよりよっぽど整然とまとまっているのでこちらも読みましょう!
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コメント
児玉 光二
今週の火、水、木の山形新聞の県将棋選手権の
記事を読みました。ここで「あべしんブログ」の存在を知りました。今後の益々のご活躍を期待しています。
2017/09/14 URL 編集
あべしん
お世話になっております!
拙い記事を読んでいただきありがとうございます。
これからも更新していくのでよろしくお願いします。
2017/09/14 URL 編集