初心者が迷いがちな合駒の判別方法についてみていきます。
テキストはこれ。
金子タカシ先生の『凌ぎの手筋』の1問目を見ていきましょう。
うん、飛車の王手に対してどう防ぐかという問題です。
持ち駒は、飛車、角、金、銀、桂馬、香車、歩と全種類7パターンあります。
加えて、王様の逃げ場所も87と99と89の3パターン。
合計10パターン!!を読まなくてはいけません。
(実戦なら全ての駒が入り乱れるのでさらに複雑化します)
いちお言っておきますが正解は1通りです!
コナン君みたいにたった一つの真実を見抜かなくてはなりませぬ。
アマチュアの大会は、秒読みは30秒なのでいきなり10パターン読めと言われても手術して頭に将棋ソフトを埋め込まない限り無理でしょうな。
でもまぁ、とりあえず全パターン見ていきますかね~~。
◎では、まず王様を逃げたらどうなるか?
・下に逃げる場合(1手詰コース)
99ならば、、、。

98金(88金でも良い)で詰み。
では89ならば?

88金で詰み。
正直下に行くパターンは、どっちか一つの詰みが分かれば真面目に読む必要無いっすよね、どっちも頭金で詰みだし。
こういうのが終盤の時短ポイントやね。
・では上に逃げたら?(3手詰)
うん、3手詰の解答能力が求められます。
以下、88金、86王、75飛成で詰み。

うん、というわけで王様が逃げたらアカンという事が分かりました。
◎再び問題図。
次は持ち駒を使って受けます、持ち駒7種類で7パターンです。
ここからが合駒判別法やで!!
一体何から検討すれば良いのやら!!
\(^o^)/
はい、こーゆうのは相場が決まっています。
1、本命→安い駒・・・歩、香、
2、対抗→守備に向く駒・・・金、銀、
3、大穴→守備に向かないけど条件次第では正解になる駒・・・飛、角、桂
・基本的に安い駒から検討するべきですね、なぜなら相手に奪われても大した戦力にならないから。
・守備力の高い駒は、防げれば良いけど万が一相手に奪われたら脅威。
・大穴は守備にはあんまり向かない、すなわち正解である確率は低いので最初から検討する気力がわかない、ただ条件にもよるのでそのパターンをたくさん知っているのが有段者になれる。
・では、、
・まずは歩で受ける。
これで受かれば話は早い、警察はいらない。
しかしー、、、
↓
↓
↓
↓
86桂、87王、76金(><)
あかんやつや。
・では、香車は?
↓
↓
同じやん。
・桂馬もいちお安い駒なんだけど大穴の駒でもあるからいったん保留。
・ならば最強守備駒の金はどうだ!!
↓
あひゃ、同じやん。
ちなみに桂馬の王手に下に逃げても、、
以下98金、同金、同飛車成、79王、78金で詰み。

ふむーー。最強守備駒でもアカンのか。
・銀は?
↓
はぁぁぁぁ。。同じ、だめやん。
・ちなみに強引ですが「ナナメ+前方に動ける銀」でダメなら「ナナメしか動けない角もダメ!!」という判別方法は90%合ってると思いますw例外もあるんだけど省略~知りたい方は『凌ぎの手筋』を読んでね。
つうわけで私は時間勿体無いから読みません。
よく、入試問題にほぼ正解になりえないような滅茶苦茶な選択肢ありますよね、それとか検討するまでもなくバツ!!そーいうノリです。
・では飛車は?
飛車も大抵正解にならない。
正解にならないっつうか、リアル実戦だと相手に奪われて使われて負けるというパターンを考えなくてはならない、それだけで時間が勿体無い。
なお、飛車合が正解になるパターンについても『凌ぎの手筋』にまとまっているので買って読んでください。
飛車もこのパターンで詰む。
・はい、ラストは桂馬!!
桂馬は守備力は低いけど安い駒。
トリッキーな駒だから出来れば攻めに使いたい、しかしナ、トリッキーな守備駒とも言える。トリッキーなだけに実戦で正解に絡む確率は低いけど。

で、桂馬で受けると他と同じように進めたときに、、
ラストの76金王手を、、、
↓
パクゥゥゥ^ - ^と桂馬の餌にする事ができます。
これが正解ですね。
さて、、普通に全10パターンを時短しながら確認しましたが大会なら30秒、将棋ウォーズなら10秒以内に答えを出す必要があります。
無理じゃね?笑
はい、そこで将棋有段者の方はどうしているかというと、、、。

まず、最安値の歩で受けるのはみんな読みます。
その結果、、、
最後に76金で詰むという情報を得ます。
つまり76金をガブリできる駒で受ければ良いのかと閃きます。
↓
それは桂馬です!
と、わずか2パターンで答え出しますね。
有段者は駒の特性をよく知っています。
他にも銀じゃなきゃ助からないパターンや角や飛車じゃなきゃ助からないパターンとか色々あります。
金子タカシ先生の『凌ぎの手筋』はそーいう自分の王様の命に関わる情報が盛り沢山です。
精読をオススメします(^^)
- 関連記事
-
コメント