【 会場前方 ホワイトボード前 】
とっしー「あべしんちゃん、セーター反対ですよ」
あべしん「( ゚Д゚)え!?」
K沼父 「ふふ・・・」と笑いそそくさとその場から去る。
うわ、白いタグ見えとる😨
仕方ないんで脱いで…
バチバチの静電気 をくらいながら
ちゃんと着直しました(;・∀・)
いやぁ~洗濯物を畳むというタスクを省略している弊害がでてしまった。
でも、朝からセーター裏返しでうまくいっているのでこのまま続行でも良かったんですけどね。
ただ、「Bブロックは洗濯でもラクしているのか!」とH輪先生から言われかねないので直しました…。アリエ~ル話でしょ?笑
□準決勝 vs酒田亀ヶ崎研究会
大将戦:あべしんvsY寺五段
副将戦:ねこ山くんvsH田五段
先鋒戦:ねこ沼さんvsW辺四段
Y寺五段には、3月の県支部名人戦決勝で1勝を返したものの、それ以前に10連敗以上している。
将棋の技術とか以前に勝てる気がしない相手である。
さて、何を指すか考えていなかったが、K沼6級から11/25のあべしん道場で「観に行きます」と言われたことを思い出し、ノーマル四間飛車を指してみる。
戦型は3月の県支部名人戦の決勝と同じで、Y寺五段の先手飛車先不突き右四間。
Y寺五段が前回天守閣美濃だったが、今回はエルモ囲いを右四間を合わせてきた。
先手飛車先不突きエルモ右四間は、旧来の定跡書の感覚で対応すると潰される。
↓
以下ソフトを使って書いた定跡書には△63金で潰れる変化が解説されていて、そのあとにソフトの最善手△63銀が登場する。
この△63銀は上がるタイミング(先手の攻めの形、後手の陣形など要素は様々)によってはいきなり▲45歩で潰れることがある。
↓
そこで注目してほしいのは私の駒組み。
△31銀+△22角で左辺で余計な手は一切指していない。
理由は、指さなくても現段階の先手の陣形であれば▲45歩は受かると知っているから。そうした前提知識があるので最短で無事に△63銀と上がることができました。最初の関門クリア。
↓
上図以下▲59金△72金▲16歩△74歩▲15歩
この戦型のウケるところは、四間飛車側は指せば指すほど居飛車から仕掛けの選択肢が増えていくいう点(笑)。
↓
そうした状況下で、△52金型の意味は、手が進んだときに隙を出来にくくしているという点にある。
※何度も言うが、先手の陣形次第では△52金型でも▲45歩が成立してしまうことはある。
↓
本譜の▲16歩→▲15歩は後手に手を指してもらいたい意図。
例えば、
・△73桂はそれ自体が何取りもなっていないので意味のない手と評価して、▲95歩からの端攻めを組み立てに入れる人もいるかもしれない。
・△32銀は△22角が浮くので▲45歩チャンス。
・△33角は▲35歩や▲37桂→▲25桂チャンス。
↓
エルモは囲った時点でほぼ最善形なのでそこからうまいこと振り飛車に減点対象の手を引き出す将棋である。そして振り飛車は必ず一手何かを指さないといけないので、ひたすら待つという選択肢がないのだ。したがって、後手は目指す形に向かって積極的に指さないといけない(研究がない人は目指す形がないので意味のない手待ちをして潰される)。
↓
上図以下△54歩と形を決めたのは目指す形があるから。
以下▲36歩
ここで後手には2つの選択肢がある。
以下
・△33角はどうか。これは▲35歩や▲37桂の標的になるが「潰れない」と知っている人が指せる手。
・本譜は△32銀
次に△43銀と上がることができれば△43銀+△22角型(右四間の仕掛けを消す最強の構え)の完成で後手満足となる。なので以下▲45歩と仕掛けてくる。
以下△43銀と受けるのが△54歩からの継続手。
以下▲44歩からの攻めは△同角で大丈夫と知っている。
本譜は以下▲37桂と力をためてくる。
はい、先手の攻撃力が上がったので次に▲44歩以下後手は潰れます。
↓
ここで△45歩もあるが本譜は以下△24歩。こっちの方が後手得とみています。
以下仮に▲44歩△同角▲同角△同銀▲77角は△33角がぴったり。
理由は、▲25桂を△24歩で消しているから💡
再掲下図。
以下▲26歩。
2筋の交換を入れてから△45歩とした方が得。
以下▲22角成△同飛
以下▲77角は△33角▲同角成△同桂▲77角に△44角or△23飛!が選べるようになった。本譜は以下▲45銀
1手1手理屈で考えていると、だんだん疲れてミスも出てくる。
いやぁ、ついに間違えました\(^o^)/ 上図以下最善は△55角でした。
以下▲77角△同角成▲同桂で陣形を乱してから△42飛としないといけなかった。
再掲下図。
本譜は、△55角がすっぽぬけて単に△42飛で青ざめた。
指した瞬間に「あ、やべ」と思った。なぜなら▲88角とラインに先着されるから。
これはエルモ堅い+右四間で攻めまくりコースなので勝てる気がしなかった。
再掲下図。
めちゃくちゃドキドキしてました。
「角打つな~角打つな~~(;・∀・)」
以下▲44歩
セーフ( ;∀;)!!
以下△32銀▲88角
これならなんとかなると思った。次は▲34銀があるので△33銀。幸運だった。
Y寺五段、勢いすぐ▲25歩と指しかけたが、直後の△26角!に気づき手を引っ込める。今度はY寺五段の長考、もっと良くできたはずと思っているのかもしれない。
その間に席を立ち、副将戦と先鋒戦をチラ見する。
もちろん見たのは将棋だけでなく、彼らの着ている服が裏返しになっていないかだ。
※日本将棋連盟はマスクの有無をチェックするけどね(笑)。
上図以下、▲28飛。
ここで用意の手がありました。
ヒ
ノ
カ
ミ
神
楽
幻 日 虹 !!
今何が起こったのか鬼滅大好きK沼6級に説明すると…
△46角とわざと近づけて打って…
▲27飛とさせて△38へ角打ちの傷を作ってから
△55角とスイッチしたってわけよ。
これで後手がはっきり指しやすくなった。
同時に、このスイッチする角の手筋はY寺さんに久々勝った県支部名決勝でも出現したので縁起の良さを感じた。
以下▲25歩△88角成▲同玉△44銀▲34銀
ここは具体的にどうやって良くしていくかの局面。
・捌きの△33歩
・手厚さの△38角
をどのタイミングで指すか。本譜は負けたくなかったので△38角と打ち▲17飛。
ここから大局観がおかしかった。先手の飛車を1筋に移動させた=2筋の脅威がなくなったので以下△33歩▲43歩△22飛▲45銀△53銀とさらに手を渡す将棋を選ぶべきだった。
これを指せなかったのが今の実力なんだよなぁ。
再掲下図。
本譜は以下△65角成
まぁこれが悪手になるはずないよなぁという無難な判断だがこの程度の手を指すために5分以上考えたのがマイナス点。この手自体は1秒で指せるので。以下▲24歩
以下△32飛も時間を使って指したわりには冴えない。
以下▲35歩△同銀▲33歩△31飛▲23歩成
飛車が捌けなくなるのが大誤算だった。。
以下△26銀▲16飛△37銀成▲32歩成△71飛▲44歩
以下落ち着いて△55歩と馬を受けに使えば優勢をキープできていた。
本譜は以下△84桂に期待したが▲77銀と上がられて急に手が見えなくなった。
ここでも指すなら△55歩だがそもそも気づいていないので仕方がない。本譜は何を指したら良いのか分からなくなり以下△36歩と飛車の横効きだけを止める手を指してしまう。
以下▲43歩成△62金左▲44角!がド急所の攻め筋。
これが対Y寺五段戦いつもの負けパターンで、あわあわしているうちに取り返しのつかないことになっている。それがY寺五段の強さなんだよなぁ。
いや、そもそも上図に至る手順で、どうやって先手玉を寄せるのか構図が見えてこなかった。完全に読み負けていたのかもしかして。そしてこの局面は「逆転を通り越して、負けになったのでは…」と心が沈んでいく。
駒がぶつかったときは確かに私が優勢だった。
そこからなぜか対Y寺五段戦だとこうなっちゃうんだよなぁ。なんでなんだろうなぁ。
全くビジョンが見えないままとりあえず△75歩と突く。
以下▲53と△同金▲同角成△76歩
△76歩は腰の入った攻めになっていない。後手は常に△71の飛を(▲53馬から)人質に取られていて勝てる気がしない。
B級ゾンビ映画のわき役達だって、最後はチームのために時間を稼いで死ぬ。これはそれ以下、バッドエンドを覚悟した。
以下▲66銀
20秒
19秒
18秒
17秒
こんなことならセーターの裏返し、
直すんじゃなかったなぁ~。
14秒
13秒
12秒
!?
⌛⌛⌛⌛⌛
【 会場前方 ホワイトボード前 】
とっしー「あべしんちゃん、セーター反対ですよ」
あべしん「( ゚Д゚)え!?」
K沼父 「ふふ・・・」と笑いそそくさとその場から去る。
うわ、白いタグ見えとる😨
仕方ないんで脱いで…
🐭「あ、やばい。それに首通すと静電気くらうよあべしんっ!」
⚡⚡⚡⚡
🐭「違う、これは…」
↓↓↓↓
みんなの想いが ヒカリ になった!!
( ゚Д゚) 勝 負 手 が 見 え た!
以下△同馬!
▲同歩
△77銀!
これに全てをかける!
以下▲同桂△同歩成▲同玉には馬筋を遮りながら王手をする△62金が神。
以下▲68王には△53金で後手いきなり勝ち筋。
再掲下図。
本譜は以下▲98王に△95歩
この瞬間が怖すぎる。しかしもう覚悟は決まっている。次は何があって△96歩ととりこむ!以下▲85角△96歩(1秒)▲63角成(1秒)
以下△97歩成▲同桂△63金△同馬
以下△97香成▲同玉△88角
以下▲同金に△96歩が決め手級。
以下▲同馬△同桂▲同玉△95歩▲85王△93桂
以下▲95王に△75飛!!
以下Y寺五段数手で投了。
まさかこれ、勝てるとは( ゚Д゚)…。
感想戦で下図以下を調べてみたら
本譜の順で先手が大変なことが分かってきた。
そうなると1手前の再掲下図で
▲86銀とかわしておく方が良かったかもしれません。
これなら後手の攻め方が難しい。
感想戦に乱入してきたH輪先生も「そうか~」と言っている。
もはや何が「そうか~」なのかも分からないくらい、勝ったのに勝った気がしない将棋だった。
※Y寺五段、今年はオンライン麻雀にハマっており将棋全然やっていないとのこと\(^o^)/
ここに来て、値千金の勝利。
この1勝はでかい、でかいぞ!
ー ねこやまくんとねこ沼さんはまだ対局中だ ー
ふたりの応援に回るのが大将としての使命と感じた。
予告
県内随一の進学校に通う副将ねこやま。
勉強も将棋も頑張りたい。
そう誰もが最初に思ったはずで彼も例外ではなかった。
しかし現実は厳しく、山積する課題に忙殺される日々。
勉強と将棋、選択を迫られ、彼は葛藤する。
そこへ現れた、彼にとって宿敵ともいえるH田県最強位。
昨年と同じ舞台、同じ対戦相手、全ての事象が揃った。
1年ぶりの再テスト、
Passすることができるのだろうか?
次回 線香のねこP
いやいや、
閃光のねこP!
みんなで見てにゃ🐭🐱🙀
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