前回は△53金型の急戦編をやりました。
今日は△53金型の持久戦編をやっていくよ~。
以下▲16歩。
何をやっているかというと、後手の△53金が、急戦編と比べて1手早く上がれる場合をやろうとしています。したがって▲16歩は乱数調整なのでしばらくお待ちください…。
※後手の△53金が一手早い場合ってどんな時?
・先手四間飛車 (先手だから+1)
・後手三間飛車(最初から3筋に振ってる)
・上図の▲16歩のように3筋から攻めてこなかった場合。
ー----------------------------------------
というわけで
以下△53金と上がります。
ここで▲35歩なら…
△51角と引くのがポイント。
まさか△22角を考えた人はいないですよね( ゚Д゚)?▲24歩とされて将棋が終わります。さて、△22角には次に△35歩と取る狙いがあるので居飛車は
以下を選びます。
◎▲38飛
◎▲34歩 の2択。順に検討する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1、▲38飛の変化
再掲下図。
以下▲38飛
ここで手番が後手なのが大きい~( ゚Д゚)!
以下△35歩と取れるのですよ~~!
以下▲同銀に△34歩とシールドを張る。
5段目で銀は安定させません!下がれっ下がれっ!
以下
1、「逃げちゃダメだ」の▲24歩
2、「とっとこ~下がるよ~🐹▲46銀♪」 を検討する。
ー---------------------------------
1、▲24歩の変化
再掲下図
以下▲24歩とシールドをぶち破りに来た!
さぁここで分岐!
◎△35歩
◎△24同歩 を検討する。
◎△35歩の変化
再掲下図
以下△35歩▲23歩成△34飛
上図は後手銀得なのだが、△53金型が頭痛の種。
↓
陣形が重いうえに歩切れ…。
↓
先手のと金が活躍してきたらヤバいです。
↓
再掲下図
以下▲28飛△36歩▲38歩△74歩(角を使う)▲46歩
以下△73角▲24と△35飛▲57銀(▲46歩を守った)
先手はと金を捨てて▲21飛成と入る形を作れば成功。
↓
後手はそうはさせまいと3筋で飛を上下させて受ける。
↓
詰まるところ、千日手が最善になりそうな気がする。
◎△24同歩の変化
再掲下図
以下△同歩、▲33歩が「焦点の歩」と言われる手筋。
数十年前、私はこの筋をウッカリくらってしまい昇天しそうになった。しかしレーティングがかかっているので負けられない。
以下
・△同飛は▲24銀で後手ダメ
・△同角と気合で取った。
以下▲34銀
以下
・△同銀は▲同飛で全然ダメ。
・どうすっかな~~と秒に追われて指したのが△42角(笑)。
「いやぁ…これはひどい事になる…」と覚悟した。
以下▲33歩は当然の一手。
消去法で何も考えずに△同桂。
そしたらここまでノータイムで来た相手が…時間を使いだしたんです。「あれ?」と思い上図をよ~く読んだら、振り飛車優勢だったというね(笑)。
以下
・▲43銀成
・▲23銀成 を検討する。
・▲43銀成の変化
再掲下図
以下▲43銀成△同金
以下
1、▲34銀は△45桂が絶好。
歩がないので銀が終わっている。
2、▲23銀には△31飛引く一手。
以下
・▲22銀成
・▲22銀不成 を検討する。
・▲22銀成の変化
再掲下図
以下▲22銀成
以下△51飛▲32成銀△64角▲33成銀が先手の狙いだが…
そこで△31飛が狙いのカウンター。
先手は歩がないので▲32成銀しかない。そこで△37歩と飛車の頭を叩けば後手良し。
・▲22銀不成の変化
再掲下図
以下▲22銀不成。
この変化は脅威でも何でもない。
以下△51飛でも良いが△32飛が明快。
以下
・▲11銀(不)成どっちでも△64角で後手良し。
・▲11銀不成の場合は△12飛と銀を取りに行く手もあるくらいだ。
・▲23銀成の変化
再掲下図
以下▲23銀成△31飛
▲24成銀△21飛
以下
・▲33成銀
・▲28飛車
・▲23歩
を検討する。
・▲33成銀の変化
再掲下図
以下▲33成銀は△29飛成で互角以上。
後手に正直悪いところがない。
・▲28飛の変化
再掲下図
以下▲28飛
これにはいったん△52金引と形を整えつつ△64角の含みを作るのが呼吸。
以下
1、▲23成銀は△25歩で飛車をシャットアウト。
成銀を孤立させて後手良し。
2、▲46歩は△64角が受けにくい。
3、▲23歩なら
△45桂がぴったり。
以下
・▲28飛には△52金引として次に△64角を狙う。
・▲33成銀にはやはり・・・
△31飛がぴったり。
【途中経過】
ここまで、以下▲24歩が成立しない証明をした。
↓
ここからは▲46銀と引いて持久戦にする将棋を解説する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・▲46銀の変化
再掲下図
以下▲46銀と引いてくれるなら△74歩と陣形を発展させる。
【大事な指針】
△53金型で攻めをはじき返して、美濃を発展させて、駒組み勝ちを目指すのがこの作戦の第二段階。具体的に銀冠までいけば後手作戦勝ち。←頭に叩きこんでくれ。
以下▲55歩
以下
◎△64歩
◎△同歩 を検討する。
◎△64歩の変化
再掲下図
以下△64歩でも別に後手悪くないんだけどね。
ただし以下▲54歩と取り込まれた時に
▲同銀(金)と取った形が…
先手に仕掛けの糸口を与えている。
以下▲57銀上とされて…
仮に△84歩なら…
※本筋は△43金▲56銀に△84角だがそれまた難しい将棋。
以下▲56銀と2枚目の銀を繰り出されてちょっと嫌な形。。
次は▲55銀右とぶつけてくるので事前に受けるわけですが…
・△63銀は▲55銀右で44の地点を狙われる。
・△43銀は▲66歩→▲67金右で厚みを作られるのが嫌だなぁ。
△54銀⇆△43銀と屈伸しているうちに、居飛車の陣形がめちゃくちゃ良くなっているので、好ましくない展開。
ー------------------------------
【ここまでのまとめ】
以下△64歩▲54歩と5筋を取らせる指し方は、54銀(金)を目標に動いてくるので、バランスを保つのが大変である(後手悪いわけではない)。
↓
こうなるくらいだったら、以下△同歩とスッキリ取って局面を収めた方が分かりやすい。そしてそれこそが、前述した「美濃囲いを発展させる」という構想に沿うものである。
↓
ー------------------------------
以下△同歩と取る、取るったら取る。
以下
◎▲同銀
◎▲55同角 を検討する。
◎▲同銀の変化
再掲下図。
以下▲同銀
この銀は、3筋行ったり5筋行ったりとDNAが遊牧民族なんですよね。
そうであれば、「万里の長城」の堅陣を活かして、△54歩ときっちり5筋を治めるべきだと、世界史を学んだ人なら分かるはずです。
※万里の長城…△53金+△43銀型。いずれ後手陣に安定をもたらすだろう。
始皇帝「ATフィールド全開( ゚Д゚)!」
以下▲46銀と撤退~~。
そこで△84歩。いよいよ陣形を手厚くするターンが回ってきた。
以下
・▲57銀上
・▲57銀引 を検討する。
・▲57銀上の変化
再掲下図
以下▲57銀上△83銀▲56銀△72金
後手は王様の強度が上がったので強い戦いができるようになった。
↑
△53金+△43銀でそれまでの時間を稼いだからこそ実現できた。
・▲57銀引の変化
再掲下図。
以下▲57銀引として4筋の歩を伸ばす作戦もある。
以下△83銀▲46歩△72金
以下▲45歩は△73角で後手良し
銀冠+△73角はめちゃくちゃ相性が良い。
◎▲55同角の変化
再掲下図。
以下▲55同角には△64金(△64歩でも十分)と出る手がある
以下▲88角△52飛
以下
・▲57銀上の活用には△56歩で出鼻をくじく。
・▲35歩△同歩▲同銀には△75歩▲同歩△同金
以下
1、▲34銀△同銀▲同飛は△73角が見た目以上に厳しい。小駒を拾えば7筋に投入できる。
2、▲44銀△同銀▲同角は△77歩が盤上この一手。
以下
・▲同角は、▲53歩の筋が消えたので△49銀でアウト。
・他の手は7筋に傷ができるので先手大変だろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎▲34歩の変化
再掲下図
以下▲34歩には
必ず△同飛ととる。
以下
・▲35歩なら△32飛で後手十分。先手は35歩が負担になる。
・▲26飛には要注意。
以下△38飛成は▲37銀引で龍が危ない。
再掲下図。
ここは△32飛が冷静。
以下▲36歩と銀を進出する土台を作っても…
以下△64歩▲35銀の局面は
以下
・△34歩▲24歩と戦っても後手が指せそう。
・安全に指すなら△22飛。
以下▲46歩は△34歩で銀が捕獲されるので、先手はこれ以上攻めを継続することができない
↓
攻められないと、後手から銀冠に発展されてしまう。
↓
つまりそれって後手の勝ちパターンじゃんっていう話。
ー-----------------------------
【あべしんの感想】
対▲68金直+▲46銀戦法の省エネ対策はコレ。
勉強量50%カット!(笑)。
↑この局面を迎えたら△同歩▲同銀△45歩の変化にする。
↓何らかの理由で、△53金が間に合う場合は、
以下△51角と引いて△34歩のATフィールドを展開にする!
これで後手互角以上だと思います。
- 関連記事
-
コメント