今日は準急戦を潰す日。
以下
・▲38飛△45歩
・▲24歩△同歩▲38飛
→46銀左戦法の華~▲69金型で2筋を突き捨てる一直線変化~~【46銀左戦法対策4】
・▲35歩△43銀▲37銀(引or上)からはじまる「準急戦」という指しかたの対策を本記事ではとりあげます。
◎2つの準急戦
以下▲35歩△43銀
以下
・▲37銀引から準急戦
・▲37銀上から意地でも準急戦 の2パターンがあるので順にみていく。
※ちなみに棒銀戦法にも準急戦という形があるが、それは▲26銀→▲37銀→36銀と立て直すので「引」とか「上」という概念は存在しない。
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・▲37銀引の変化
再掲下図
以下▲37銀引は定跡ではあるが大胆不敵な手。
この瞬間▲35歩が浮くので「咎めてやりたい」と思う振り飛車党もいるはずだ。
以下
1、温厚に△64歩から普通に高美濃を目指す
2、激烈に△34歩で準急戦阻止
3、我、関せずと5筋で戦う△53金 を検討する。
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1、普通に指したらどうなるか。~△64歩から高美濃の変化~
普通に指すぞ~俺は温厚だからな~~。
以下△64歩▲36銀△74歩▲46歩△63金で高美濃完成。
【この局面の解説】
居飛車は銀を▲36の好位置へ据えることができた。
↓
それによって▲46歩と突けるようになり、戦線が2・3・4筋と拡大。
↓
狙いは▲45歩と突いて2筋突破を目指すというシンプルなものだが▲37桂の応援もあるので…
↓
・振り飛車がその攻めを受け止めるのは無理。
・したがってカウンターで対抗する。
↓
以下△52飛。
以下▲45歩に△55歩。
以下
・▲55角なら△同飛▲同歩△45歩で後手良し。豪快~。
・しかしここで▲24歩が後手の知識を試す手なんですよね~。
以下
・△同歩
・△同角 を検討する。
・△同歩の変化
再掲下図
ノータイムで△同歩と取りたくなるのですが…
そこで▲34歩と突きだすのが盲点になる仕掛け。
以下△同銀に▲44歩が厳しい。
今年のサッカーワールドカップ。スペイン代表に▲34歩(フェイント!)△同銀(しまった!重心が…)▲44歩(スッ…)と横から抜けられて1点決められてしまうネガティブなイメージが頭をよぎった。
※▲44歩から入っても居飛車が少し優勢だと思う。
上図以下△56歩▲35歩△25銀▲45銀。
ディフェンスの銀、かわされすぎ問題。上図は▲44歩の拠点が大きいので居飛車良し。
※上図で△74歩と▲68金直の交換が入っていても居飛車良し。この筋は忘れた頃にくらうので注意。
・△同角の変化
再掲下図。
上図以下、▲同歩がダメという前提知識があってはじめて△同角を読む感じ。
角が変な方向に行くので指しづらいが実はこれでいい勝負。
以下
・▲55歩
・▲55角 を検討する。
・▲55歩の変化
再掲下図
以下▲55歩には△74歩と形を整えて待つ。
振り飛車も次に△73桂や△14歩+△33桂のような攻めの手を指せるので簡単には悪くならない。居飛車も▲68金直や▲37桂など指したい手は山ほどある。これからの将棋で互角!
・▲55角の変化
再掲下図。
以下▲55角には△54飛でかる~く4筋を受ける。
このあとの展開について、▲68金直と△74歩の交換が入った局面が『四間飛車の急所』2巻237Pに書いてある↓。
「以下▲47銀引から▲88角と引き、中央から押さえ込みを狙う」
なるほど、確かにその展開は後手が押し戻されそうで嫌です。ただし、形勢自体は実戦的にみていい勝負だと思っています。
【まとめ】
普通に高美濃に組むと、居飛車からも万全の態勢で仕掛けられるので、少しめんどくさい事になる。そうであれば、▲36銀の形(準急戦のはじまり=元凶)に組ませないのはどうかという発想になる。それが次に見ていく準急戦阻止系の将棋です。
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2、△34歩から準急戦阻止の変化
再掲下図
▲36銀と安定される前に…
以下△34歩と反発!
以下▲36銀△35歩▲同銀
ここで△45歩!
以下▲33角成△同飛
以下▲36歩 or ▲34歩という将棋になるがこの局面は…
('_')▲68金型で▲46銀と出て、
以下△32飛▲35歩△同歩▲同銀△45歩の変化とほぼ同じ。
▲69金型(本記事)は▲68金型より陣形が薄いので、▲68金型で検討した下の記事よりもさらに有利になるはずです。そちらを見てください。
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3、5筋で戦う△53金の変化
再掲下図。
この△53金は押さえ込む系の△53金ではなく、戦う△53金です。
以下▲36銀△64金!(△63歩型であることが発動条件)▲46歩△55歩▲同歩△52飛。
中央から動く展開が下記の棋書で紹介されている。
井出隼平先生の『四間飛車 序盤の指し方完全ガイド』22P
これも有力。ただし金が前に出ていく展開なので局面をまとめるには慣れと力がいる。金が前に出たタイミングで先手は、
・2~4筋で手筋乱舞
・▲97角
を組み合わせて仕掛けてくるので注意。実は後手の方が神経を使う展開かもしれない。
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・▲37銀上から意地でも準急戦の変化
再掲下図
本来であれば上図以下▲37銀引→▲36銀→▲46歩の3手で準急戦の骨格を作りたい。
↓
しかし▲37銀引の瞬間に△34歩と反発されるとうまくいかない。
↓
そこで、3筋の警備として▲46に銀を残したまま、▲37銀上から準急戦の骨格を作ったらどうか?
↓
その場合骨格を作るまでにかかる手数は、▲37銀上→▲36銀→57銀→▲46歩の4手!
↓
▲37銀引と比べて1手余計にかかるので、後手はそれであれば許してやってもいいかな~高美濃で穏やかに指してもいいかな~と思うのですが、実際に準急戦の理想的な攻撃陣に組まれると嫌なんですよね~。
↓
じゃあ、この場合はどう邪魔するかっ( ゚Д゚)って話をやっていくよ。
絶対に準急戦に組ませたくない四間飛車党👨
vs
絶対に準急戦に組みたい居飛車党🐶
その攻防を見ていきます。
・▲37銀上とした局面。
さ~て、どうしてやろうかと考えた時に…
以下
・△38歩▲同飛△45歩
・△45歩 この2つが有力です。
・△38歩の変化
再掲下図。
以下△38歩と…
🦴ほねっこを置いておく…。
これは食べたくなっちゃいますよね🐶?
以下▲同飛。
飛車の散歩コースをずらしておいてから…△45歩と開戦するのが狙い。
これでいい勝負。これについては『四間飛車の急所』2巻252Pに、▲68金と△12香が交換してある形で解説されているのでご参照下さいワン🐶。
・すぐに△45歩の変化
再掲下図。
▲69金型にはいきなり△45歩が成立する。
以下
・▲33角成
・▲同銀 をみていく。
・▲33角成の変化
再掲下図。
以下▲33角成△同桂▲57銀と駒を引いていく動きには
「観測衛星 △44角」を置いておく。
以下▲66角には△35角と移動。
こちらの側面からも舟囲いのデータも採取しましょう。
以下
・▲36銀
・▲55歩 を検討する。
・▲36銀の変化
再掲下図
以下
・▲36銀は△53角と引かれたときに先手は歩がないので銀が安定しない。
歩が無い無重力空間で▲24歩と指すと…
ふわっと△25桂が受けづらい!
以下
・▲同銀は△39飛成
・▲同飛は△36飛。
酸素(歩)がないと人間は生きられないのである🐶
以下▲55歩△同歩▲同角と歩を入手してきたら
△14歩で角を引く場所を用意。引き続き5筋を観測してもらう。
以下▲77角△42金(桂にひもをつける)▲48銀右(5筋を厚くする)
そこで△31飛が狙いの構想。
以下▲38飛△34歩▲68金上△51飛
後手の陣形が、国際宇宙ステーションみたいになった!
ストーリーとファンタジーのある方が序中盤は勝ちます。
↓
あとは終盤とドッキングするだけ\(^o^)/
・▲同銀の変化
再掲下図
以下▲同銀は激しくなる。
以下△88角成▲同玉△35飛
以下
・▲36銀引
・▲46歩 を検討する。
・▲36銀引の変化
再掲下図。
以下▲36銀引△32飛
以下
・▲24歩△同歩▲同飛は△33角→王手飛車の放射線。
・▲66角
・▲46歩
・▲35歩 を検討する。
・▲66角の変化
再掲下図。
以下▲66角。
次に▲24歩と攻めた時に△33角の王手飛車を消したという意味だが…
以下△35歩▲45銀△33桂が気持ちの良い活用。
以下
・▲44銀は△同銀▲同角△45桂とさらに活用できる。
・▲24歩△同歩▲34歩△45桂は無理攻め。
以下▲33歩成△37桂成▲同桂△36歩▲45桂△37歩成▲24飛。
無理攻めも咎められないと成立してしまう!
そんな時・・
△65に突如として ブラックホール が発生!
以下▲77角△76銀▲66角。
ここでどう攻めをつなげるか?
以下△47と、隕石ドーン!!
以下▲同金で地形をえぐり△67銀成と侵食!
以下▲75角に△68銀とさらにえぐっていく。
以下▲同金△同成銀▲79銀
ここで△同成銀▲同玉△35角が王手飛車!
以下▲57角に△24角▲同角に△67銀とおさえれば後手勝ちだ。
・▲46歩の変化
以下▲46歩。ようするにじっくり指そうという意味の手。
この手は『四間飛車の急所』2巻253ページにおいて、▲68金型の将棋で紹介されている。上図は▲69金型なので以下△22角の王手で後手優勢( ゚Д゚)!
▲77角は△同角成▲同桂で7筋に傷ができてしまう。その将棋はどんどん7筋から攻められてしまうので▲46歩の一手の価値がない。どうせ受ける展開にするなら▲46歩に代えて▲35歩と銀を守っておいたほうが居飛車の陣形は安定している(次の変化でとりあげます)。
ちなみに▲68金型であれば△22角の王手に・・・
▲77金と受けることができます。これなら居飛車も戦えますね!
・▲35歩の変化
再掲下図。
以下▲35歩。
局面を落ち着かせようとするならば▲46歩より断然こっち、銀を安定させます。
しかし…銀は安定させません!( ゚Д゚)
以下△34歩で銀頭に傷を作りにいきます!
以下▲24歩△同歩▲46銀と応援を呼んできたら…
そこで△22角が呼吸。
3筋をある程度いじれる目途がついたら→この角で攻め筋を増やす(笑)。
以下
・単に▲77桂は△74歩が厳しい。
・▲55歩
・▲77角 を検討する。
・▲55歩の変化
再掲下図。
以下▲55歩
これには以下△35歩▲同銀直△同飛▲同銀△55角がぴったり。
「地球は青かった」。
・▲77角の変化
再掲下図。
以下▲77角△同角成▲同桂にはじっと△74歩が厳しい。
以下▲24飛△22歩▲23歩△同歩▲同飛成△22歩
龍を作られても7筋で勝負すれば後手良し!
歩と銀は3筋で手に入るので質駒も十分だ。
・▲46歩の変化
再掲下図
以下▲46歩はそれっぽい手。
以下
・△32飛と引いてくれるなら銀が▲45にいる分だけ少し得という考え方かもしれない。とはいえ、別にそれでも互角の形勢だと思う。
・攻めるなら△33角としてみたい。
以下▲77桂は△74歩で桂頭を狙う。
以下▲36歩は△45飛▲同歩△75歩
以下▲46角△73銀▲31飛△51金寄
以下▲33飛成△同桂▲65桂には△64銀で受かっている。
以下▲75歩△76歩▲74歩△55歩でぴったり受かる。
▲68金が入っていない先手陣は7筋が薄い。
【結論】
▲37銀上の将棋を指すのであれば最低▲68金は入れないといけないと思う。
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【まとめ】
以下
・▲37銀引は△34歩ですぐに動く
・▲37銀上も△45歩ですぐに動く。
とにかく準急戦に組ませないという指し方が居飛車のペースで戦わないコツだと思います。
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