上図から
・▲46銀 ←これをこの記事で検討します。
・▲68金直△54歩▲35歩 →別記事
の3通りが考えられる。
次に▲35歩と攻められそうなので「戦いが起こりそうな場所へ飛車を振る」の△32飛と指しても良いが、本記事ではかくかくしかじかの理由があって△54歩を本線にします。(理由はそのうち説明します)。
さて、以下▲46銀戦法の定跡は▲35歩~▲38飛という流れなのですが、なんで上図以下いきなり▲38飛ではダメなのでしょうか( ゚Д゚)?
定跡手順を理解するためにその周辺の変化を潰していくよ。
上図以下▲38飛。
いちお~~次に▲35歩と突ければ1人前に見えますよね?
でもこの▲46銀+▲36歩+▲38飛って形、重いんです。
以下
・△45歩
・△32飛 を検討する。
・△45歩の変化
再掲下図
今までさんざん「駒がぶつかった瞬間に△45歩と反発する」と言ってきたが、この場合は駒がぶつかっていなくても△45歩が成立している。
理由は、▲46銀+▲38飛のダブルパワーで次に▲35歩いくぞ~いう態勢をとっているところなので、仕掛けるには絶好のタイミングなんですよ(笑)!
以下
・▲57銀引は△44銀で後手優勢。舟囲い急戦相手に△44銀型作れたらド作戦勝ち。
・▲45同銀
・▲33角成 を検討する。
・▲45同銀の変化
再掲下図
以下▲同銀
以下△88角成▲同玉△33桂
以下▲46歩△45桂▲同歩△49銀▲28飛△58銀不成▲同金
以下△55歩
▲同歩は△54銀が狙いの突進。
▲同歩は△55角の王手飛車が待ってるわ~♪
あなたを、王手飛車が、待ってるわ~~♪
※本県強豪Y五段が対局中に歌っていた謎の曲。
【△54銀は他の戦型でもよく見かける】
舟囲いは構造的に角交換された場合に▲88同玉と取るしかない。それプラス▲36歩+▲28飛と飛車のコビンが開いている場合には△54銀が成立する。将棋ウォーズの級位者ゾーンでよく成立している。
・▲33角成の変化
再掲下図
以下▲33角成
△同桂▲57銀引
以下△25桂が気持ちの良いジャンプ。
以下▲28飛△24歩▲33角に…
以下△44角がぴったりすぎる返し技。
以下
・▲同角成は△同銀で後手の形が良くなる。
・▲24角成は△99角成▲25飛のときに、
「大駒は近づけて受けよ」の△23歩がある。
以下
・▲42馬は△同金▲23飛成△22香で竜を捕獲。
・▲同馬には△21香で…
串団子コース( ゚Д゚)!
美味しそ~♪
・△32飛の変化
再掲下図
以下自然に△32飛でも悪くない。
以下▲35歩に
・△同歩は▲同銀でさすがにやばい。5段目の銀が安定するパターン。
ということは…やはり△45歩!と突くのが良い。
以下▲33角成△同飛
以下
・▲45同銀
・▲57銀引 を検討する
・▲45同銀の変化
再掲下図
以下▲45同銀の銀の位置がヤバいポジション。
以下△27角で両取り。
▲45銀+▲38飛の形で▲35歩と突くと△27角の両取りがある。←他の戦型でも良く出る。
以下▲34歩△38角成▲33歩成△同桂
※△38角成に代えて△32飛は▲35飛と逃げられておかしくなる。
後手良し!
・▲57銀引の変化
再掲下図
以下▲57銀引
以下△35歩▲22角△64角
以下▲18飛△36歩
以下▲11角成△35飛(次に△25飛の狙い)
以下▲46歩と角筋を止めた手に、△33桂が気持ちの良い一手。
香損ではあるが、駒の効率で後手良し。
【まとめ】
▲35歩と突く前に▲46銀+▲38飛の形を作る将棋には、
以下
1、△45歩
2、△32飛▲35歩△45歩
のように、どこかのタイミングで△45歩と突く手を知らないといけない。
知識として覚えておこう。他の戦型でも使えるよ。
【感覚的な話】
上図の▲46銀+▲36歩+▲38飛という形は冒頭で重いと言った。
なぜか?
・▲46銀と出れば▲35歩は突ける。
・▲46銀と出なくても▲38飛と回れば▲35歩は突ける。
↓
それにもかかわらず上図は、▲46銀+▲38飛なので、攻め筋がダブっているよねって話な( ゚Д゚)
↓
それってなんか気持ち悪い、という感覚にならないですかね?笑。
↓
対して定跡書に書いてある王道の定跡は
まず最初に▲35歩と突きます。
↓
以下△32飛と後手が3筋に1枚守りを足してきたら…
以下▲34歩△同銀▲24歩△同歩▲38飛として、
ここで先手も1枚攻め駒を足します!
手順としてすんごい自然ですよね(*'▽')。定跡は手順が洗練されているのである。
次回、▲35歩に
△32飛の王道定跡へ入っていきます。
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