昨日のアベマで藤井猛先生がトーチカ対策を目的とした△31銀四間飛車を2局指した。
私がR4.3月県支部名人を獲ったあとM着君とA井君に「ネット将棋でどうやって強くなるか」というテーマで話した。そのとき私のPCを見せながら解説したさいに、まさにその研究ファイルと棋譜ファイルを例に出した。我ながら神講義だったといまさら思った。
「トーチカ対策で今は31銀型とするしかない、他の△53金上がるやるも全部ダメ。これが現時点の最善の四間の駒組」と力説した。←R4.3月時点の私の見解。今は違う。
※県支部名人戦決勝、私はトーチカを警戒して△31銀型四間を指していた
アベマで藤井猛先生が指した△31銀型…どんな構想なのか注目していた。
ちなみに…△31銀型から△53銀型を目指すという構想は序盤好きの四間飛車党なら誰でも思いつく。三間飛車のトーチカ対策で△53銀型が有力という発想があれば序盤が得意でなくても思いつく。
藤井先生の構想のすごかった点は門倉先生も「それが形なのか」と言っていたように△43金型を作ったことである。2局とも△43金型。これは私もそうなのか~と思った。
△43金型の意味は、本局にも現れた飛車の大転回…の前に3筋の完全ガードという意味。△53銀型は3筋が薄くなるからね!
具体的に藤井先生が選んだ△22飛型は△43金上がらないと、トーチカを保留した状態で3筋をいじられるとつぶれてしまいますからねぇ。
私が考えていたのは△42飛→△32飛として3筋を守る構想。
しかし△32飛は△43金と上がる将棋と比べて捌く将棋なのでガードではないんですよね。そこが問題点と思っていた。後手でさらに1手遅れているので本気で仕掛けられたらヤバいっス。
なので藤井先生が△43金と上がって3筋の完全ガードをしようしたのには私も勉強になりました。そのくらい3筋がヤバいとみていたんだなぁと。
とはいえこの△31銀型。
2局目→近藤七段が▲89玉と引くときに時間を使っていたので悪寒がした。いや~、当たり前ですがトーチカにしない選択肢もあるんですよね。トーチカを保留する選択肢。それをされた時に△32銀と形を決めないといけない時がくる。
「トーチカにしない選択肢もある」という思想をトーチカしか出来ない人達に浸透させるのはまだ早い。トーチカ1択の居飛車党がいることでどれだけの四間飛車党が助かっていることか(笑)。
それにしてもトーチカ対策は、四間飛車側が△72王型じゃないとダメとか△31銀型じゃないとだめとか、王様の堅さを犠牲にしますとか、まともな対策が流通していないですよね(笑)。あるんだけど強い人達がわざと出さないようにしている説濃厚。
※アベマなので…というのはよくない話だがアベマ限定の戦法というのも結構よくみかける。藤井先生の真意はどうなのだろう。
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