基本図から。
以下▲68金上。
▲37銀と棒銀を明示するのではなく、守りを固める価値ある一手を指す。そうして振り飛車に1手指させるのがナウい棒銀。上図以下は△54歩が本記事の推奨手。
ここで居飛車側が棒銀を目指すのであれば
・▲46歩→▲37銀コース
・▲37銀~▲46歩コース
の2つがある。
ー-------------------------------
□▲46歩→▲37銀コース
この時点で居飛車の戦法は、棒銀なのか▲45歩早仕掛けなのかが分からない。それにもかかわらず、勝手な思い込みで、「後手は棒銀だ!」と判断して△12香(△14歩・△32飛)と指してはいけない。
△12香(△14歩・△32飛)というのは棒銀に対する手←大前提。
当然ながら▲45歩早仕掛けには対応しておりません!
具体的に、上図以下▲45歩で早くもげんなりする。
以下△64歩▲37桂△63金と対45歩早仕掛用の陣形を作っても
以下▲24歩と仕掛けられて後手困る。
【絶対覚えてほしい事】
▲45歩早仕掛けを△74歩が入っていない高美濃で受けてはいけない。理由:王様が狭い(薄い)ので強い戦いができない。
再掲下図。
したがって▲45歩早仕掛けの可能性を考えると
ここで△64歩と突かないといけない。
先手としては「よし!△64歩を突かせたぜ。棒銀してやろう」となる。
以下▲37銀
以下 ・△12香
・△32銀
・△63金 を検討する。
◎△12香の変化
再掲下図
以下△12香▲26銀△32飛▲35歩
この局面が後手にとって鬼門。
・△65歩
・△42角 を検討する。
・△65歩の変化
以下▲34歩△同銀▲35歩△43銀▲37銀と銀を立て直してくる。
以下△63金と高美濃で対応するとどうなるか。
以下・▲45歩
・▲36銀 ←有力 を検討する。
・▲45歩の変化
再掲下図。
以下▲45歩は力づくといった感じ。
以下△55歩(高美濃の手筋)▲同角△54銀▲88角(▲44角は△43歩で互角)△45銀と攻めを封じにいく、
以下▲24歩△同歩▲46銀右とパワーで押してくる。
以下△同銀▲同銀△45歩▲55銀に△51角とひらりとかわしておいていい勝負だと思う。
2、▲36銀の変化
再掲下図。
以下▲36銀(好形)△74歩▲37桂という準急戦はもっと嫌。
▲45歩(桂馬の入った攻め)が居飛車の権利になると、後手はその後の駒組みがやりづらくなる。棒銀(2筋)や▲46銀戦法(4筋)の理想形は、銀を3筋で安定させた上図の「準急戦」かと思う。※初段向けシリーズの定跡書には、準急戦に対して高美濃で対応する記述があるが、それはあくまで初段向けシリーズなので。
再掲下図。
そういう理由から、先手に手番を渡すと▲36銀の準急戦にされてしまって良くない。つまりは、上図を緊急事態と判断して、以下△34歩(合わせ歩)▲36銀△35歩▲同銀と動いていかないといけない。
後手は▲37の銀を▲35まで呼びつけて、△45歩と強い態度で反発する。大使館職員って大変そうですね。
以下▲33角成△同飛▲36歩
以下△34歩▲24歩△35歩▲23歩成△34飛
※▲24歩に代えて▲26銀は△46歩▲同銀△66歩▲同歩△39角で後手良し。
以下▲12と△33桂▲21飛成
この局面は『四間飛車の急所3巻』210ぺージ→居飛車良し。
上図以下▲64香を防ぐために△55歩と突くが…
そこで▲13との活用が間に合う。
と金攻めが間に合う事に加えて、13とで1歩を補充したのも地味に大きいと思う。次に▲95歩から端に味をつけて→▲23とから端に使う桂を取りにいけば居飛車良し。上図以下△74飛としても▲75歩!(とれば▲77香)があり後手苦戦である。
再掲下図、私は実戦でもっと厳しい筋をくらってしびれた\(^o^)/
以下▲95歩!このタイミングはほぼ△同歩しかない。そこで▲13と。
そのまま相手の研究にハマって負けた。あひゃです。
・△42角の変化
再掲下図。△65歩はどうもうまくいかなかった。
以下△42角には‥
▲24歩!がある。
以下・△同歩は▲15銀△22飛▲45歩。2筋突破確定で居飛車良し。
・△同角はそこでヤバい手がある。
以下▲45歩△同歩▲15銀!が加藤流😾と言われる筋。
これで居飛車が勝ちやすい将棋となる。
変化を知りたい方は『四間飛車の急所3巻』188Pをご覧ください。
◎△32銀の変化
再掲下図。
△64歩を突いた形でまともに棒銀を受けるのは難しい。そこで△32銀とやわらかく対応する手がある。これは私が大学時代に指していた手。
これから暴れてくる幼稚園児を相手にするような手で有力。狙い筋としては、上図以下▲26銀△45歩の反発。
これが気持ちいい。しかし以下▲37銀と引いて形勢は難しい。この将棋は東北大の当時のレギュラー陣と何局も指したなぁ。
再掲下図。
△45歩を消すという意味で以下▲48飛と指してきた人もいた。
以下△63金▲26銀(次に▲35歩)に△43銀と角頭を受ける。
以下▲28飛にはその瞬間に△45歩が成立する!
この変化については別記事で。
再掲下図。
以下▲35歩は
以下・△同歩▲同銀は△34歩でおさめる。
・△38飛は△45歩で勝負する。
そんな感じでいい勝負。
◎△63金型の変化
再掲下図以下…
堂々と△63金と指して、
以下▲26銀に、
△45歩!「バスターブレード( ゚Д゚)」という指し方が水面下で流行っている。
定跡無視のすんごい手だがこれで手になっているのだ。
そんな仕掛けを与えてしまったのは、下図のタイミングで▲46歩を突いたからである。
この▲46歩が争点になりやすいのが問題。
というわけで危険な▲46歩を後回しにしたらどうかという発想になる。
↓
ー--------------------------------
◎▲37銀~▲46歩コース
再掲下図
以下先に▲37銀
後手は△64歩をギリギリまで保留したい。そこで△14歩と突く。
これは先ほど紹介した▲15銀と出る加藤流の防ぎにもなっている。
どのタイミングで▲46歩を突くべきか?
以下・▲46歩
・▲16歩→▲46歩を検討する。
・▲46歩の変化
再掲下図。
以下▲46歩
ここでも△64歩がある。
以下・▲16歩は△63金▲26銀△45歩で別記事。
・▲26銀にも△45歩が成立している
以下▲37銀△46歩▲同銀右
以下▲31角が間接的に△64歩を狙う手だが
以下△55歩でこの局面は結構難しい。
後手は飛車を取られるので、細い攻めを続けていく展開になる。先手が正確に指せばわずかに良いと思うが、王様が堅いので勝ちやすいのは後手だと思う。
↓
・▲16歩→▲46歩の変化
再掲下図
以下▲16歩としてまだ45に争点を作らない。
以下△12香
△12香を見て▲46歩と突くのが細かい動き。←理由は後から。
以下△64歩。
※△64歩に代えて△32飛は▲45歩早仕掛けで△74歩が間に合わないので居飛車良し。
※△64歩に代えて△53金もある。最後にふれる。
以下▲26銀
以下・△45歩!
・△32飛 を検討する。
再掲下図。
以下△45歩はここでは成立するのだろうか?
以下▲37銀△46歩▲33角成△同桂▲46銀右△44銀▲31角
以下△55歩が△11香型では好手だったが、
上図は△12香型。その違いが影響して上図以下▲42角成△同金▲22飛
以下△52金寄に▲12飛成と自然に香を拾えるので居飛車良しとなる。
△63金と上がっていない場合の△45歩!は、香の位置で仕掛けの成否が決まる可能性がある。
・△32飛の変化
再掲下図。
残念ながら△45歩!は無理だった。以下△32飛と普通に指す。
以下▲35歩
以下・△42角
・△65歩 をみていく。
・△42角の変化
以下▲38飛で普通に後手ヤバい。
以下△53角▲34歩△同銀▲45歩で
△64角と切りかえす事ができない。以下△63金が定跡だが
金が上ずるので居飛車が勝ちやすいと言われている(形勢は互角)。後手は避けたい変化だ。
・△65歩の変化
再掲下図。
以下△65歩はどうか。
以下1、▲38飛 ←四間良し
2、▲34歩△同銀▲35歩の準急戦←居飛車良し
の変化があるが、2の準急戦をクリアできない。順にみていく。
1、▲38飛の変化
ここで△45歩と決戦する筋については…
『四間飛車の急所3巻』200p参照。振り飛車ペース。
再掲下図。
以下△42角もある。
以下・▲34歩△同銀
・▲45歩 を検討する。
・▲34歩△同銀の変化
再掲下図
以下▲34歩△同銀
以下・▲44角は△43銀でさばける
・▲33歩!が筋だが△同飛▲44角に
以下△43銀で後手指せる(『四間飛車の急所3巻』194ぺージ)
しかし以下▲33角成△同角▲77桂まで書いてあるのだが、そこで次の一手が難しい。
以下△74歩には▲31飛
以下△75歩に▲21飛成
38の飛が33の角取りになっているので後手いきなり不利になった感じがするのは気のせいか。これ、私の実戦そのままです。
再掲下図。
考えたのだが、ここは△31歩で飛車打ちの隙を消すのが冷静か。
とはいえ以下▲35銀と角を圧迫されて後手が良いとはお世辞にも言えないが…。
形勢はいい勝負とは思う。
・▲45歩の変化
再掲下図。
以下▲45歩
以下△同歩▲34歩が定跡
そこで△64角
以下▲11角成△19角成▲21馬△29馬▲33歩成
ここで△38馬は▲43とで居飛車良しと『四間飛車の急所3巻』196ぺージに書いてある。しかしここで△46桂があると昔奨励会員に教えてもらったことがある
以下▲36飛△58桂成▲同金△47金
以下▲68金△57金▲同金△46銀
この攻めをほどくのが容易ではないという見解。確かに後手が鉄壁なのでねぇ。
再掲下図。
△46桂に金が逃げてくれるなら0手で急所に桂が刺さったという計算になる。たとえば以下▲59金は△38馬▲43と△29飛で後手良し。
以下▲39歩△同飛成▲52と△同飛(勇んで▲59飛成は▲69金打の羽生手筋がある)▲48銀打△29龍
これは後手が良いだろう。
2、▲34歩△同銀▲35歩の変化
再掲下図
以下▲34歩△同銀▲35歩
やはりこの準急戦が厄介だ。
以下△43銀▲37銀。
以下△34歩
▲36銀△35歩▲同銀△45歩
以下▲33角成△同飛
ここで▲34歩と▲36歩がある。
・▲34歩の変化
以下△同銀▲44銀△31飛
以下▲24歩にはその瞬間に△43銀で後手良し
以下▲同銀成△同金のとき先手は歩がないので▲37銀と受けるが△36歩▲48銀引△37銀とかちこむのが厳しい。
以下▲25飛△33桂▲35飛▲48銀成△同銀△44角
流れるように両取りがかかって後手良しだろう。
再掲下図。
以下▲22角は
△41飛▲24歩△46歩
以下▲同銀には△71角▲43歩△同銀と普通に指していけば後手がよくなる。後手の指し手は自然である。
再掲下図。
以下▲36歩の変化が、これまで何度もやってきたように鬼門。
以下△34歩
以下▲24歩△35歩▲23歩成△34飛▲12と
以下△33桂
ここで▲64香は△71金▲21飛成に△53角で香を取られてしまうのでまだ打たない。
再掲下図。
以下▲21飛成と入って△55歩(▲64香を防いだ手だ。)がいつもの進行。
さて、△14歩と突いたことで何か運命は変わったか?
上図以下▲13と。この時△14歩と歩を逃げているので1歩を先手は入手できなかった→だから9筋を攻めることが出来ないでしょ?というのが主張なのだが…
うー---ん、やはり居飛車良し\(^o^)/。歩を逃げたとかそういうレベルではなく後手が悪い。居飛車は1歩あれば十分なのかもしれない。
【ここまでのまとめ】
▲37銀→▲16歩→▲46歩と、棒銀or▲45歩早仕掛けを明示しないように待たれると下図のように△64歩と突かないといけなくなる。
以下▲26銀△32飛▲35歩△65歩▲34歩△同銀▲35歩△43銀▲37銀
ここで後手はどうするのか分からない。
・△34歩は無理筋?
・△63金は▲36銀+▲37桂の棒銀の理想形を作られると後手困る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー☆私の研究☆
というわけで、最後に私の対策を披露します。誰も棒銀やってこないので大学時代(20年前?)に研究したままずっと眠っていた作戦にここで光を当てようと思います(笑)。
再掲下図。
以下△12香ではなく、違和感ありまくりだが△13香と上がる(笑)。
何か良からぬことが起こらばければよいが(笑)
以下▲46歩△64歩▲26銀△32飛と同じように進める。
以下▲35歩△65歩
以下▲34歩△同銀▲35歩
以下△43銀▲37銀△34歩▲36銀△35歩▲同銀△45歩
以下▲33角成△同飛▲36歩
△14歩+△12香型はこの変化が鬼門で居飛車良しだったが、△13香型は上図以下△34歩▲24歩△35歩▲23歩成△34飛のときに
以下▲13とに、手順に△同桂と桂馬を逃げつつと金を消すことができる( ゚Д゚)!
これ、神手順では?笑。以下▲21飛成には△33角が好手。
以下▲77桂には△24飛とぶつけて後手良し!
再掲下図。
以下▲23飛成には△36歩でどうか。
以下▲13龍には△37歩成で王様の堅さを活かして後手良し。
再掲下図。
以下▲24とには
以下△31飛
以下▲13とが桂馬に当たらないので、△36歩とじっくりいく。
以下▲22飛成には△64角で飛車にひもをつけていい勝負。
この△13香型はかなり優秀だと思う!
◎△13香型のデメリットはあるのか?
たとえば下図、以下▲45歩
△63金▲48銀左△74歩▲37桂と無理やり△45歩早仕掛けをしたらどうなるか。
以下△73桂(他にも良い手がありそうですが…)
以下▲24歩
上図以下△同角は▲44歩△同銀▲45歩△33銀で角が狭そうだが
最悪△57角成と刺し違えられるのでそういう心配はあまりない。それよりもどこかで▲25桂と跳ねて13香を取りに行く手が気になる。正確に言うと香桂交換はありがたい、でも▲13桂成のときに後手は何の駒で取るのかが気になってます。
再掲下図
ここでは、
△73桂といつもより余計に手が入っているので△同角ではなく△同歩も有力に見える。
以下▲44歩△同銀▲45歩△同銀!
これを△同銀と突っ込んで強気で勝負。△73桂型なので後手有利だと思う。以下△同桂▲同飛▲33角成△同桂▲23角が△13香型なので香取りにならない点も注目。
結論から言うと、実戦経験が少なすぎてデメリットが発見が出来ないのがデメリットです。
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