2022.3/27山形県アマ名人戦と小学生名人戦東日本大会で本県代表ベスト4

県アマ名人戦が始まった。

私は地区予選でN川七段に敗れたため、記録係としての参戦である。

今大会は16名中、中学生2名・高校生3名・大学生4名とおよそ半数以上が学生。
世代交代が注目されている大会だ。

優勝候補は、N川2019全国アマ名人。
・続いて2021全国アマ名人戦ベスト16のほまみー四段(山大)。
・第3群には、H田五段・M本氏(高2・全中)・ノセるとうるさいI泉県高校2冠王かな~という感じ。
・つちやん前名人は、ベストじゃなさそうなのでちょっときついとは思うが、4群以下なら十分勝つ実力はあるのではないかという感じ。
・あとは、特有のハメ筋があるS藤T君(大学生)も波乱を起こす要素があり怖いところがある。

抽選。
AとBブロックに分け、各ブロック2名通過というルール。
なるべく自分のブロックに上記のような人達には来てもらいたくないというおもいだろう。

結果!!!

なんと・・・



Aブロックに・・・

N川七段、

ほまみー四段、

H田五段、

つちやん前名人、

M本くん、

I泉くん、

S藤T君



全員集合\(^o^)/



なんという抽選のイタズラか!



Aブロックは、勝っても勝っても、負けても負けても、大変な相手としてか当たらないという状況。

ひえ~である。


Bブロックは大チャンス。
実績ではかなり手薄な状態。
県大会優勝経験者はM原四段(新庄)のみである。
このまたとない機会を活かして決勝トーナメントに行くのは誰だろうか。


Aブロック、予選1回戦から有力候補同士の星の潰し合い。
I泉K県高校2冠王が千日手の末、ほまみー四段に敗れる。最後はI泉君勝ちだったと思う。

つちやん前名人がS藤T氏に勝ち、S藤T氏はここで振り飛車党を引けなかったのが痛かった。

H田五段vsM本全中は私が棋譜をとったのだがH田五段勝ち。
H田五段の空間を活かした戦いが印象的だった。M本全中はここを落としたのでこの後全部勝っても通過は運頼みとなり苦しい展開。

B組、1回戦の勝負所はY田四段(山大)vs清N全国中学準名人。この組からは、ジュニアエリート枠で清N君が通過するのではと思ったがY田君にうち取られる。ここを制したのはでかい。

予選2回戦。
I泉氏がS藤T君に勝ち1-1。S藤T氏2連敗~~。

ほまみー君vsつちやくんは昨年のアマ名人戦の決勝カード好カード、ここはほまみー君がリベンジに成功。

N川七段vsH田五段は注目カード。
山形3強と言われるY寺五段・H田五段・ほまみー四段がどのくらいN川七段に通用するのかという大事な将棋。残念ながら観ることはできなかった、結果はN川七段勝ち。そうか~。

B組は、M着全国中学名人戦ベスト8がねこP(高2・全中4位)に勝って2連勝。この将棋は私が記録をとったのだが、M着君が終盤のラストまで必勝形。しかし最後の最後に終盤八段のねこPの勝負手が成功しておそらく逆転したのでは?という局面になったが、深く踏み込めず負けというなんとも不思議な将棋だった。

B組の2連勝は、Y田君とM着君。
Y田くんいわく、対戦相手の点数を計算すると自分はほぼ決まりだぜ!とのこと。

ここでランチタイム。
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月岡ホテル弁当、みそ汁はなめこでした。

予選3回戦。
A組は、昨年から続くI泉KくんvsM本くんの高校生対決がまた。今回はM本くん勝ち。

つちや前名人がH田五段に負け、H田五段しぶとく2勝目。

注目は、ほまみー四段vsN川前名人の2連勝対決。
ここが本日一番の大番狂わせでほまみー四段勝ち。棋譜を見ていないので何が起こったかわからないがえらいことが起こったと思った。

2-1は対戦相手の点数で勝負が決まる。
A組の2-1は、
H田五段、M本くん、N川七段。

通過者は・・・




H田五段!!




H田五段はN川七段に2回戦で負けているが点数が強かった。
N川七段まさかの予選落ち。

コロナ渦になってから1日制になり、2-1は本当に運要素が強くなったなぁという感じ。最初からトーナメントと思い全勝で抜けるしかないですねぇ。

B組の2連勝対決はY田くんvsM着くん。Y田君が序盤でM着君の苦手な戦型に持ち込みそこから一気にリードを広げ負けがない将棋だった。3連勝でY田くんが1位通過。

2-1は、清N全国中学準名人・M着全国中学名人戦ベスト8・N澤元県高校選手権者(大学生)。ここはM着君が点数で通過。ダークホースになれるか。

□準決勝
ほまみー四段vsM着初段
H田五段vsY田四段

ここまで世代交代!世代交代!と言われてきたがフタをあけてみれば、いつメンのほまみー四段とH田五段の姿が。これ、いつものパータン。

もっと若い世代が来るかと期待したがA組に山形の希望を含め全てのみこまれてしまった。こうして才能ある若い子達が徐々にブラックホールへ引きづりこまれていくのだ。

B組は、Y田四段が千載一遇のチャンスをものにできるか!

M着君も記録がかかる。中学2年で山新大会で3位以上の入賞はもしかして初めてなのでは?

結果、M着君vsほまみー君は、ほまみー君勝ち!M着君残念。

H田五段vsY田四段戦はY田君いわく過去1回も勝ったことがない難敵とのこと。
これは私が記録をとったのですがね、Y田くんの対H田くん対策がなかなか良かった。
・H田君は対抗系(居飛車vs振り飛車)が大好き。
・反面、相振りや相居飛車はやらない。
ここが分かっていても振り飛車党には対策しづらい面があったのだがY田くんは数年前から居飛車の偏差値を30→53くらいまで上げる努力をしてきた

これがめちゃくちゃデカくて、H田くんの「どうせ振り飛車するんでしょ俺は居飛車やるよ~」的な手に対して「いいえ、居飛車をやります、相居飛車やりましょう!」と返すことが出来たのがデカい。

これは感動しました。Y田君の相居飛車は、本気の居飛車党相手にはまだまだな気がしていたが(失礼)、元が振り飛車党の相手になら絶大な自信をもって指せるんだなぁと羨望の眼差し。

これには後手H田五段も意表を突かれたようで下図から…
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   ↓
△71銀!と引いて振り飛車を目指したのはたまげた。
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やばすぎるぞH田五段( ゚Д゚)

しかし、全然これでも最後は終盤力でなんとかするのかな~と私は思った。(そうとうH田五段に叩かれた後遺症が残っている。)。

しかし、Y田四段が混戦を制して勝ち。
いや~色々すごかった。

決勝は、H田五段vsY田四段。

お互い角道を止めた向かい飛車で金無双、そしてお互い矢倉に発展。いや~~、頭がおかしくなりそうです。相振りの進化に反したこの一局は一体…。いや、俺がやばいのかな。もしかしてこれが最新形なのか!?分からんけど。結果、相振りマニアとバレつつあるほまみー君が勝ち。鶴岡に初の県名人が誕生した。おめでとう。岡部四段も誕生するし鶴岡きてますね~。

Y田君は、最強戦(東北六県大会の山形代表を決める戦い)への出場権をゲット。くわえて、自身最高記録である県3位を2位に更新した。

H田五段vsM着初段の3位決定戦も意味ある戦い。
勝てば県最強戦に出場をすることができるからねぇ。
途中M着初段かなり良かったが、H田五段の剛腕が炸裂してH田くんが3位に。ちょっとM着初段の手が中盤以降急所に入らなくなってきた+単調になったなぁという印象。H田五段は相手を焦らす指し方がうまい。M着君の攻め駒は常に1枚でH田五段の囲いは金銀3枚と常に一定なので、理論上これでは攻略できない。M着初段は、怖さを我慢してためる手を指さないといけなかった。この距離感が明暗分けたと思う。

5位決定戦トーナメントは、M本くん(高2・全中)がN澤くんに勝ち→次になんとN川七段に勝って5位となった。3位以内に入れなかったのが悔やまれる。

1位ほまみー四段 
2位Y田四段
3位H田五段

世代交代が進んでないような気がする・・・\(^o^)/


□小学生名人戦東日本大会
本県代表のA達くんがベスト4までいったとのこと。
あと1回勝てば、西の代表とテレビで決定戦だったが惜しくも敗れる。
でも、東日本ベスト4なら全国ベスト8なわけで、近年山形にはいない好成績。

どうにも山形代表の小学生カテゴリーは全国で勝てない流れがあったがA達くんが止めてくれた。個人的にはスーパーおめでとう事案。
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A達君は4月から東京、これは後に続く山形の小学生たちへの置き土産だろう。山形代表が活躍するための風穴があいたような感じがする。

そしてもうひとつ。
A達くんがどんな勉強法をやってきたか、日ごろどんな心境で将棋に取り組んできたかも大いに考えるべきだろう。

同じ空間にいて勉強している時であっても何かが違っていたのではないか?

彼がいない時、自分たちはこっちで勉強をしていたが、じゃあ一体その間A達君は何をしていたのか?

具体的にどっちの質が高かったのか。

そういうところだと思います。

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あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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