棋戦 :2021年7月4日
第64回東北六県将棋大会 4回戦先鋒戦
▲N五段(青森県)vs△山寺五段(山形県)
山形新聞掲載日:2021.12/22~2022.1/7 (全7譜)
・1譜 12/22(水) 御旗のもとに
・2譜 12/23(木) 引き角に託す
・3譜 12/24(金) 山寺五段の強さ
・4譜 12/25(土) 団体戦の手
・5譜 12/27(月)強いN川兄弟
・6譜 12/28(火)個人優勝決定戦
・7譜 1/7 (金) 誰のために戦った
戦型 :▲ノーマル四間飛車vs△飯島流引き角戦法
※千日手指し直し局
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□ 第一譜 御旗のもとに
私の直前の観戦記が、H輪先生の自戦記(2021年12月15日~)だった。H輪先生からは、大会備忘録や自戦記の下書きを事前に頂いていたので読んでみると私のテンションとH輪先生のテンションに温度差を感じた。あかん、これは実際に現場で指した人とそうでない人との差だな~と思い、東北六県将棋大会記録集を読み頭を東北六県モードに変えた。H輪先生の「キング山寺頑張ってくれ」エピソードが「チーム山形の御旗のもとに…」という団結へ繋がったのは良かった。
□ 第二譜 引き角に託す
山寺五段の飯島流引き角戦法は福島戦→秋田戦→千日手青森戦→指し直し局青森戦と4回連続である。県大会準決勝の対ほまみーくん戦でも引き角を使っているのでかなりの信頼を引き角に寄せていると感じる。
引き角を使う理由は上の観戦記に書いた通り、本人も言ってました。
□ 第三譜 山寺五段の強さ
近年の山寺五段の強さを分析。中盤強いんですよね~。
強さを説明する際に、符号の後に日本語の説明を加えたり、符号を読まなくてもニュアンスで分かるように書いた。
□ 第四譜 団体戦の手
△89角は、ひえ~~ですよ。
山寺五段は、東北六県大会の出場回数のわりに勝ち星で貢献していないと思われがちだが、ガチの手を指しているんですよねぇ。個人戦なら指さないだろうなぁ。また、「六県大会は県のプライド~、選手はいつも以上に気負い~」は、『東北六県大会記録集』9PのH輪先生の寄稿文からインスピレーションを得た。
□ 第五譜 強いN川兄弟
N五段の紹介でN七段に触れないのは不自然なので書いてみた。N五段もこの枕詞は何度目だよという感じで飽き飽きしていると思いますが…私も同感です(笑)。
そしてどのくらい強いのかについて説明するのは結構難しい。そこで山形の選手なら知っていると思われるおがっしー五段にインタビューをした内容を載せました。これなら「え、おがっしーより強いの!」ってことでこれはもう大変強いんだろうなと想像がつくかもしれません。
本譜の終盤は正直難しい。相穴熊なのでなおさら難しい。しっかり説明するとマスが足りなくなる。さらに説明のための説明も必要で困ったなぁと思った。そこでもういっそ詳しい説明せずに考え方だけ書いた。ご機嫌ナナメはカタカナだったのだが平仮名にされてしまった…。
□ 第六譜 個人優勝決定戦
団体戦の優勝チームには、個人戦の優勝者がいるのが常。紙と鉛筆を出してきて場合分けして考えたら、これが優勝決定戦でした。あっぶね~~、それに気づかず「個人優勝の行方はまだ分からない」とか書かなくてよかった。
冒頭で「○勝●敗△名、規定はこうで~」とつらつら書いたが、もっと完結にビシッと「この将棋が優勝決定戦なんだ」と簡潔にキマる説明があるような気がする。私も色々考えたのだが、この説明はこれが欠落していてダメとかやっていったら、だんだんとわけわからなくなり、結局間違えのないところで本文のようになりました。字数制限のある現代文の論述問題の世界。もっと、うまい文章はあると思う。
「石井(事務局長)賞」について「何やらニヤリとするものが貰えるらしい」でよからぬ想像をした人は出てきなさい。
□ 第七譜 誰のために戦った
最後の段落、「東北六県大会は県の名誉をけた戦いゆえ~」は第4譜とほぼ同じ表現である。県の名誉をかけた戦いだから、起こってしまう外圧(4譜)・内圧(7譜・自身の葛藤)について述べられています。これは来年の共通テストに出るんでよろしく。
「山形のために戦ってくれてありがとう という周囲のコトバは大事だと思う」のコトバをあえて片仮名にした理由は、漢字にするといきなり重くなって宗教っぽくなるから。コトバであればキモチに繋がるので、声を発しなくてもその気持ちがあれば十分ですということです。で、あれば最初からキモチと書けよと思われるかもしれませんがそれだと大事なことがスルーされる懸念があるので、コトバでいったん考えさせたという仕組みです。
全7回と長い観戦記が12/22から始まり年内で終わる予定だったはずが結局翌年1/7に持ち越すという間延びをしてしまった。去年は選挙関係で1回分観戦記欄が無くなったと思われる、仕方ない。第七譜最後に「よいお年を」とか「あけましておめでとうございます」とかいらん事書かなくてよかった。笑
各譜のタイトルをまとめたらすんごい怖い感じになった。↓
デザインのセンスないっすね。
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