今日は部分的に藤井流と言われている穴熊への仕掛けをとりあげます。
先手が私、相手ウォーズ五段です。

以下△12香はチャレンジャー。これを級位者が指すなら「君、危機感ないね」と注意案件なのだがさすがに高段者が指すとある程度分かってやっているところがある。
以下、▲75歩が定番の仕掛け。
※△11王の瞬間に仕掛けるのが最高潮に先手の条件が良いのだが▲46歩と指した時に果たして△11王と指してくれるのかという懸念がある。
△82飛+△41金浮き+後手の角がオープンの時にこれが成立する…と昔は覚えていたが最近はどうなんでしょうか…。まぁ上図以下、△同歩、65歩。
上図の先手は▲15歩型+▲28王でかなり良い条件なのでさすがに自信はあった。以下△77角成は同飛で86歩に75飛で次の71飛成の両取り狙いで先手良し。なので上図以下△44銀と指す人が多い。そこで△66角と階段を上がる。
以下△55銀は75角。
以下△74歩なら角が死ぬが▲31角成、同金、74飛で後手は歩切れなので先手が良くなる。なので上図以下△32銀と銀を逃げて次に△74歩を狙うが▲56歩(角の逃げ場所)、44銀、76飛で先手良しでしょう。
上図以下△72飛は▲31角成!がある。
さすがにこれは後手はなにをやっているのか分からない。
再掲下図。
ここで堂々と△86歩と突いてきた。こういう人が結構いるんですよね。以下▲75飛に73歩と堂々と受ける。
振り飛車党のみなさん、
制限時間10秒であなたの指が覚えている手を指してください!
と、言うとおそらく有段者でもだいたいの人は▲86歩、同飛、▲88歩(代えて▲77桂は△55銀で角が死ぬ。)と指すと思う。
理由は、なんとな~くこれが定跡(プロの実戦例)じゃなかったけ?という感じがするからだ(曖昧)。
以下、△32銀(▲88歩と打たせて先手からの早い動きを消したことで美濃が間に合った)、▲56歩(△55銀を防いだだけの手)に△42角が後手の狙い。
以下、下段に飛車を引いてもしょうがないので▲76飛とぶつけるが後手は離れ駒が無くなったのであっさり同飛、同銀、69飛、67銀、89飛成で下図。
居飛車は先に桂馬を拾って次に△99龍から97角成と馬も作ることができる。
もちろん先手も▲82飛から桂馬を拾って端攻めの狙いがあるので難しい将棋だと思うが先手優勢ではないと思う。というか、一連の手順は後手が得しすぎだと思うし、馬を作って引かれたら勝ちにくい展開なので私は指したくない将棋である。
というわけで再掲下図をもう一度考えてみよう。
さきほど解説した変化を踏まえて先手はどう指すべきだろうか?
後手から先に飛車を打ち込まれたので嫌な感じになった。
↓
先手から先に後手陣に飛車を打ち込みたい!
という発想で本譜は▲74歩と合わせた。
以下、△同歩▲同飛△73歩▲84飛!△同飛▲同角とさばく。
以下△32銀に▲82飛と打てば解決、先手の攻めが早いですよね!というわけでこれは勝ちました。
な~~んだと思うかもしれないけど先手も後手もこれを見落としている人は結構いると思う(私だけか?笑 結構これでやらかした記憶がある)。
再掲下図をはじめてみた人にとっては▲74歩なんて当たり前だろと思うかもしれない。
しかし先入観があると部分的に▲88歩と打つんだっけか~→ビシッと読まないで感覚で指しちゃうこともあるので、気をつけよという話でした。
他にもこういう先入観だけでパッと指しちゃう戦型ってありますよね~。
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