先手が私です。駒はぶつからないものの後手にプレッシャーをかける駒組みを積み重ねてここではやや作戦勝ち。
ぼやっとしていると後手に固められてしまうのでどこから仕掛けるかという局面。
で、こういうのはセオリーがあって以下▲47銀引と引くわけです。
いったん駒が後退しますが次に▲56歩→55歩と突いて△74歩と飛車のこびんが開いているのを咎めにいきます。さすがにそれは嫌だと上図以下△64歩、同歩、62飛と動いてきました。
ここで対応を間違うと一気におかしくなるので正確に指します。
以下▲56歩、64飛、67歩。
▲67歩の形が振り飛車の安定形です。
以下、△62飛に58飛!
振り飛車の駒が捌ける予感がしてきませんか?
以下△64角にかまわず▲55歩。
これで優勢を意識。
捌きあいは振り飛車のほうが堅いので以下△53銀と駒を足してきますが…▲56銀、35歩に▲47金と立つ。これ、後手の銀冠が完成しているとひどいですが現状△22銀型なので先手やれそう。
以下△36歩、同金、34歩に▲54歩、同銀、55歩、63銀。
これで後手の銀を一枚無効化することに成功。
実質後手の守りは△43金が1枚なのでここで必ずうまく攻める手順がある!はず。なんならすぐに▲45歩でも良さそうだが秒読みに入っており1手でも読み抜けがあると終わってしまう。Y寺さんの耐え方は異常なのでもう少し安全に攻める方法を模索。しかし手がありすぎて困りました。
以下、無難に▲48飛、42飛。
この交換あんまりよくなかったかな~。桂馬を渡すと△36桂の王手飛車の筋が発生してるじゃないですか。というわけで、やはり玉形がよくないな~と思い始め下図のような組み換えを考えた。
▲29王+39金型なら△64角の間接的な脅威からも逃れることもできるのでなかなか良いのでは。
と思ったんですけどね、再掲下図。
結局、秒読み中は無難な手を指す癖が抜けず本譜は▲27銀、73桂、38金と銀冠に組み替える。
あんまり意味なかったなぁと。
相変わらず△64角に睨まれているし△35桂の筋も残っている。
この銀冠に組み替えた2手はおかしかったかも、王様が堅くなっているとは言い難い。
進んで下図。
嫌な予感どおり攻め合いになっている。数手前を考えるとこうなる将棋じゃないんだよなぁ…。
以下▲23歩、33銀、35角、同歩、34歩、同銀、33金!
うん、これで再び先手が攻める展開になったので実戦的には勝ちやすいと思った。
以下△43金。
ここから▲42金、同角、61飛が一例。
これならまだまだ難しいところもありますが振り飛車攻める展開で勝ちやすかったと思います。
ただですね…再掲下図。
秒読みの後半に、急に勝ちが見えたんですよ。
ここまでのモヤモヤ、ここ数年の鬱憤を晴らす、
迷いを断ち切る決め手の刃が…!
以下、力強く▲34金、同金、46桂。
どやっ!これで金が逃げることができないので先手勝ち!
勝ったな~と思ったらスッと△33金。
( ゚Д゚)
金逃げられるの???
最悪です。普通に金引く手が見えていませんでした。
急 転 直 下
またやっちゃったよ~~~~(>_<)
ここでもう投了しようかなと思いましたね。
まぁ、以下▲34銀、32金、54桂、同銀、同歩、36桂。
▲54桂跳ねれば△36桂打たれるのはもちろん見えていました。
ここを投了図に選んだわけです。
いやぁ…読みの精度が低すぎる…
秒読みの途中で見えた手は信頼度が低いのにそれ選んで負けちゃうのは過去にも何度もやらかしていること。それにも関わらずまた同じことをやってしまった。
正直、この将棋を負けて次局以降もずっと引きづる羽目になった。
とあるプロ棋士にこの棋譜を見せたら
焦りすぎている、棋風に合っていないと指摘を受けた。
たとえば上図では私の棋風に合わせるなら▲27銀と上部を手厚く指すべきなんですって。確かに本譜は良くなってからも常に上からのカウンターを気にしなければならず秒読みの中では勝ちにくさを感じた。ソフト先生はここで本譜同様▲58飛なのだが評価値関係なく指すなら▲27銀からの銀冠だったかな。もちろん後手も王様をかためることができるがそれでもわずかに先手良しだろう。
近年は常日頃から時間に追われている感覚があり20代のころに指していたような何手かかっても勝とういう将棋が指せなくなってしまった、将棋が短気になってしまった。
□1回戦でド波乱が!
・Aブロック、78歳の佐藤Kさん(米沢支部)がほまみー君に終盤で競り勝つ!
いや、佐藤Kさんが私に勝つのは驚かないけどまさかあの強い強いほまみー君に勝つとは…。
佐藤さんは69歳で朝日アマ西東北代表になった経験があり、これは翌週に朝日アマ西東北代表として全国へ行くほまみー君への激励かもしれない。(3/17 ほまみー君全国大会ベスト16入りおめでとう!)
・Bブロック
H田くん vs つちやんは鬼勝負。
なぜか四間飛車を採用したH田くんに△45歩早仕掛けを採用したつちやんが勝利。
あべしん道場で小学生とやった変化と同じ変化になったと言っていた、それはそれでクオリティ的にどうなんだ(笑)。
個人的にダークホース、優勝あるかもと思っていたI泉Kくん(高1)はM子さんに負け、残念すぎる。
・「うるさいんで静かにしてもらっていいですか」
支部対抗戦で子どもが大人に注意したのが個人的にハイライトシーン。
そこに至る経緯は省略するけど(私も対局していたのであまり詳しくない)支部対抗は普段公式戦に出場している人以外の人も出てくるのでトラブルが起きやすい印象。
□2回戦 vs Kさん(庄内支部)
酒田ハーバーラジオのパーソナリティーの方と当たりました。
対局前に駒音を録っていいですかと言われ録音機を置かれた。
これは新しいですね~~。
よくYoutubeに波の音とか雨の音っていうジャンルがあるんだけ将棋大会駒の音っていうはないと思うので誰かやらないかな。
将棋は私の勝ちでした、もしかしたらラジオのネタにされるのかなと思い感想戦でもそれっぽことを喋りました。使えるとこがあればご自由にお使いください!
□2回戦その他
M子さんが佐藤O空くんに負けました~~。
佐藤O空くんは大物に勝つんですよね、大会ではジョーカー的存在になりつつある。
ちなみにM子さん、「勝っても2週間隔離ルールがあるから東京行けないし~」と朝から凹んでいるようでした。やましゅーさんが「言い訳の達人!」、私が「ひとりで公園で2週間過ごせ!」と言ってやったら「アホかっ!」と秒で反応してきたので「なんだ元気じゃん」と思いました。ちなみにM子さんによる漫談はリーグ表が貼られてあるホワイトボード前で行われる場合が多いの見たい方はレジャーシート敷いて待ってるとよいと思います。
□3回戦 VS KSさん(新庄支部)
後手が私です。
KSさんの左美濃→銀冠作戦に仕掛けのタイミングを待っていました。
以下、△35歩、同歩、△45歩が習いある仕掛け。
以下、▲24歩、77角成、同桂、35飛。
次に△39飛成が王手飛車なので受けるしかなくてそこで△33桂から飛車交換確定で後手よし。
さすがにこれは優勢でしょうと思った。
進んで下図。
KSさんの勝負手▲46角。
これはまぁ、次に▲64香と打つ狙いです。
▲65桂も見えますがそれには△44角が王手飛車なので無効。
したがって、攻めの含みはあまりないですね、最悪△45歩とすれば角の軌道もずらせますし。
でも逆にそれで迷うんですよね~不思議なことに将棋は(笑)
第一感は△64桂と攻防の位置に先着するところですかね。
▲64香を防ぎつつ△75歩を見せる。
以下おそらく▲13龍、52銀、66歩ですがそこで△45歩とする。
角が危険な位置にいるので▲35角とずらしておいてから△95歩。
以下▲同歩、△98歩で同銀は△76桂、同香は99角で良さそう。
再掲下図。
本譜は△43銀が遊んでいるのでそれを活用しつつもっと良い条件で△64桂を打ちたいなと思ったわけです。というわけで時間をふんだんに投入して上図以下△55歩、同角、54銀と銀を活用。
以下、▲33角成に64桂と打つ予定でしたが△54銀の瞬間にすっごく嫌な予感がしたんですね。
そう、ここで▲64香を見落としていました\(^o^)/オワタ
これひどいです。ここに香車を打たせてはいけない(優先順位1)と分かっていたのに考えているうちに脳内の優先順位2の遊び駒の活用がでしゃばってきてこんなエラーが発生してしまいました。
ダメすぎますね。
以下△64金、同角、51歩、22龍、52香。
まぁそれでもこっからクソ粘りしてやりますよ!と思ったんですがね。
以下、▲13龍、△63銀引。
△51歩+△52香と打ったのでだいぶ堅くなったと思ったんですがね、はい。
以下、▲73角成!
( ゚Д゚)
ぜんぜん見えていませんでした。
ひえ~ひえ~です。
以下△同銀、63龍。(同王は▲65桂)
以下△62金、33龍、53桂。
▲65桂と跳ねられると終わりなので必死の防戦です。
進んで下図。
しかし今度は龍に下段へ入られて、以下△19龍、51龍、61香、54桂で寄り。
以下、△45桂、62桂成、同角、61龍、72角。
まぁ、ダメでしょうね。
以下▲83香、同角、81金、93王、62龍で投了。
う~~~~~~ん、なんでかなぁ。
なんでこの将棋こうなるのかなぁ。
ガックリです…。はぁぁぁぁ完敗すぎる。
□78歳ですよね!?
なんとS藤KさんがY寺さんにも勝利!
1回戦でほまみーくん、2回戦でやましゅーさん、そして3回戦ではY寺さんに勝つってすごすぎませんかね。いや~全盛期の力が戻っているのかそれ以上なのか。その秘密はまた後で。
Bブロック、土屋君がO空くんに勝って3連勝。O空氏、相居飛車の知識で差が出てしまったか。
□4回戦 記録係!
4回戦、不戦勝でした。 うん、いや、なんていうか4回戦は指しても指さなくてもという感じだったので不戦勝でよかったです。入賞もないのでいつもより早く家に帰ります!という流れだったのですが、I井事務局長から支部対抗戦決勝の棋譜とる人が足りないので手伝ってくれと。というわけで、私の4回戦は記録係に決まりました(笑)。
・県支部対抗決勝 先鋒戦 I泉Nくん(山形支部)vsS竹くん(寒河江支部)
・私の観戦記でそのうち山形新聞に掲載されるようです!
支部対抗の結果は、東北大将棋部OBのS竹くんと県大会上位入賞歴のある副将あべりーさんが勝って寒河江支部2-1で優勝。寒河江支部は大将に隠れ強豪のO沼さんもいてこれといった隙がないですね。
また、I泉Nくんは高校生強豪I泉Kくんの弟で兄譲りの早見えでした。予選3連勝ですでにポイントゲッター、中盤でせめて互角くらいになればワンちゃんあったかも…。
□4回戦結果
・Aブロック
優勝する流れがあった78歳S藤Kさん(米沢)が新庄支部のKSさんに負け。
3-1は、ほまみー君・S藤Kさん・KSさんとなりました
【順位決定】
1、勝ち数
→3人とも3。
2、対戦相手の勝ち数
→3人とも9。
3、勝った相手の勝ち数合計
→ほまみー君&S藤Kさんが6。
→KSさんが7。
KSさんの決勝進出が決まりました!
最上地区でファイナリストってもしかして故・楢沢さん以来?すごいです。
Y寺さん、ほまみーくんの山形2強がいるAブロックでこの展開は予想できないです。将棋はこういうことがあるので面白いです。
・Bブロック
O空くんが山形3強の一人であるH田くんに勝って3-1とする、O空くんの下克上力がすごい!彼は県大会を掻きまわす力があるね。
そして3-0のつちやんが2-1のM子さんに負けて3-1に。
結局、3-1はつちやん・O空くん・M子さんとなりました。
【順位決定】
1、勝ち数
→3人とも3。
2、対戦相手の勝ち数
→3人とも9。
3、勝った相手の勝ち数合計
→3人とも6。
4、直接対決
→3人で3すくみ!
5、初戦より連勝優先
つちやんが〇〇〇
つちやんの決勝進出が決まりました!
□78歳 S藤Kさん3位!
3位決定戦は、S藤KさんがO空くんを下す。
S藤Kさんの入賞は73歳で県選手権で準優勝して以来でしょうか。
自身の持つ入賞記録をさらに更新、帰り際に強さの秘密を教えてくれました。
「店を畳んだのでようやく将棋に集中することができるようになった」
そうおっしゃっていました。
アマ名人戦の置賜予選でも山大Y田くんに勝ち代表にもなっているので今なお将棋は進化中なのだと思います。レジェンドすぎます。
S藤Kさんについてまとめた記事はこちらです。
□決勝戦 つちやん(山形支部) vs KSさん(新庄支部)
KSさんの怒涛の波状攻撃をつちやんが見切って反撃に転じて勝ちっ。
土屋さん優勝おめでとうございます!!!
あべしん道場に来ていた子もチラチラ観に来ていた中での総力戦でした、私も帰らずに見ていてよかったです(実際はY口さんの年金運用話を聞いていたのですが)。
いや、良かった良かった。
これから小学生の全国大会へ向かう子達の励みとなったと思う。
こんなすごい先生から将棋を教えてもらっていたんだと。
すでに東日本支部名人戦の天童代表になっているM着くんと共に頑張ってほしいですね。
【まとめ】
1位 土屋氏(山形)
2位 KSさん(新庄)
3位 S藤Kさん
4位 O空くん(新庄)←M子さんとH田くんに勝ったのに4位とは勿体ない…
KSさんから
「決勝やっているときこんなメールきてたんだけど!」と受信BOXを見せられました。
📱パカッ…
【受信BOX】
「貞子ハイエナしてやった~^^」
「貞子ハイエナしてやった~^^」
「貞子ハイエナしてやった~^^」
滝のように貞子の文字が!(汗)
ああ…
「パチンコですか?」
KSさんはコクリと頷いた。
パチ仲間もKSさんが会場で確変引いていたとは思ってなかったでしょう。
□県ランキング更新
今年もすでに竜王戦の中止が決まって前途多難ですがとりあえず今こんな感じです。
それにしても山形3強(Y寺さん・H田くん・ほまみー)が入賞に絡まなかったのはいつぶりか?
コロナで世界が山形が再編されつつあるのか。
このあとの山形県棋界も楽しみなことが待っていそうですね。
何かこう、まだ言葉では言えないような、山形県ランキングを塗りかえるような、とても大きな力を感じます。
□ H輪先生ーおがた氏の謎
県大会終了後、
「すいません、おがたくんのメールアドレス教えてください、支部名人の件です」というメールが届きました。
これ、宛先見なくても分かります、H輪先生です(笑)。
他にもパターンがあって
「すいません、おがたくんのメールアドレス教えてください、支部会費の件です」というのもあります。
大体、年2回のペースでH輪先生から届くのです。
私もおがた氏のアドレスは分からないのでそのたびにおがた氏にLINEで「H輪先生にメールしてやって!」と送って「わかりました~」というやりとりをしているのだが何回目だろうか(笑)
なんでおがた氏もH輪先生のメルアド分からないんだよ(笑)
ここの師弟関係は謎ですね、そういうネタなのかなと思うようになってきました。
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