駒の利きが感覚的にわかりません。改善する方法はありますか?という質問に対する回答

質問いただきました~。
回答遅くなりましてすいません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
詰将棋を解いていても駒の利きが感覚的にわかりません。
簡単な頭金などは「詰んでいる」とすぐに認識出来るのですが、逃げ場の広い中段玉や不安定な詰み形、複数の斜め駒が絡み合った問題などは駒の利きが一目でわかりません。相手玉周囲のどの升目に利きがあり、攻め方のどの駒にヒモがついているかなどを一瞬で把握できないのです。

約二年半、詰将棋の本を一日に一冊解く習慣を続けてきたおかげか今では二桁手数の問題も解けるようになりました。それでも自分の苦手な形だとたとえ1手詰でも詰みか否かすぐに判断出来ないので升目一つ一つ駒の利きを確認しないといけません。

最近は自分なりに改善しようと、1手詰から詰み形が認識しにくい問題をピックアップし、盤と駒を活用し何度も並べていますがあまり効果がありません。
大人になってから将棋を始めてはこういう感覚的な部分を鍛えるのは難しいのでしょうか。

もし駒の利きの認識力を鍛える方法がありましたらどうか教えて頂けたら嬉しく思います。

指導者はおらず、ネット将棋と棋書による独学でやってきました。棋力はウォーズ初段です。
はじめてのコメントがこういう質問ですみません。
これからもブログの更新楽しみにしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なるほど~。
これは2つの視点から回答をさせていただきます。

1つめは、詰将棋について駒の利きが見えないときがあって困ったという話について。

2つめは、勉強法が現代病では?という視点からです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1、詰将棋の駒の利きが見えない話

この質問については、誰が答えるかで回答が割れそうです。

世の中には、
・アマチュア将棋ぷれ~や~
・詰将棋選手
・詰将棋作家
の主に3種類の人間がいて1人で2、3役被っている事も多いですがどの系統が強いかで回答も違ってくると思います。残念ながら私には詰将棋作家さんの知り合いはいないので上2つについて書きます。

□アマチュア将棋ぷれ~や~=私の回答

さすがに私も質問者さんと同様にあまり見慣れていないような形については一瞬では駒の利きを認識は出来ません(;´Д`)

実戦はお互いが1手ずつ進める流れの中でどの駒がどこに利いているかを把握できますが、詰将棋はいきなり問題ドーン!なので最初のハードルは高いと思います。

仕方が無いので基本に忠実1つ1つどこに何の利きがあるかチェックします。
          ⇓
そのチェック作業の中で、この駒+この駒の配置であれば→こういう詰みがあるけどそれを防ぐための相手の駒がこれで…みたいな感じで徐々に頭の中で補助線を引いて整理していきます。

しかし脳内将棋盤が弱いとせっかく引いた補助線もどんどん薄くなって消えていくので根性で何度も何度も頭の中でイメージします( ;∀;)

問題図が頭の中でイメージ出来て→駒の利きが認識できて→はじめて問題を解くという段階ですので残念ながらここに裏ワザは無いと思います。私も眉間にしわを寄せて歯をくいしばりながら解いて脳内盤を作る練習をしています。

簡単な詰将棋の駒の配置を符号で覚えて→局面図を脳内でイメージして解くという藤井聡太棋士が出身の道場でやっていた練習法は有名です。

しかし質問者さんも触れていたように脳内将棋盤を作る作業はわりと苦行で子ども時代であれば何も感じずに出来たのでしょうけど歳を重ねるほど大変。プライベートで削られる事がたくさんあるのになんで趣味の将棋にまで苦しめられなきゃならないのかと(笑)。ただ大人でもこういう作業を楽しんでやれる人は強いです。質問者さんはわりと詰将棋が好きなタイプの人だと思うのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

□詰将棋選手=私の知人の回答
詰将棋を解くのが趣味になっている知人にも聞いてみました。
彼は実力三段くらいですが2桁の詰将棋でもかなりのスピードで解き、詰将棋を解く大会にも出ています。彼いわく脳内将棋盤は無いけど詰将棋(詰むと分かっている問題)に関しては高速でパァァァと駒が動いてくれるといつも言っています。それでは彼の発言をまとめます。

・詰将棋の問題図の認識や解くスピードに関しては今までどれだけ詰将棋を体系的に理解して解いてきたのかで決まるらしいです。
→この駒の配置だからこういう詰みがあるというパターンの認識、そしてパターン×パターンの組み合わせをいくつ知っているかが大事それを知っていると大体の問題は「あぁ例のやつか」と瞬殺できるんだそうです。中段玉も入玉も双玉問題も同じ。

・膨大な問題数をこなすとこういう駒の配置であればこういう作意だろうと作者の気持ちもだんだん分かってくるので早く解けるとも言っていました。

もはや日頃からの詰将棋への取り組み方が予備校講師のようだなと思いました。

私は詰将棋には、脳内の盤がスムーズに動いて読みを手助けする潤滑油のような役割を期待しているので大会前にタイムアタックではなく全部の変化を読み切る感じでぼちぼち解いています。

質問者さんにとって詰め将棋はどういった位置づけでしょうか?
それによって取り組み方も変わると思います。

2、勉強法が現代病という話
・大人になってから将棋をはじめた
・勉強法は、独学でネット将棋
という経歴の人は今の時代結構います。

【私の知り合いの例を挙げます】
・定跡書も入門書も1冊も読んだことがない。
・詰将棋はアプリで解いており2桁もたまに解ける(応手を暗記してるだけかも)
・定跡全く分からない、たまにネットで検索して断片的な情報を仕入れてきている
・それでも毎日3局ノー課金で駒の動かし方を知っているレベルからはじめて2年くらいで某ネット将棋10分切れ負け2級に到達。
・勉強法は、ここ1年は10切れ→ぴよ将棋で棋譜解析。

1日1時間も将棋に時間を割いていない感じで別に毎日将棋をやっているわけでもない、それで2級は結構すごいと思われたかもしれませんが…

本当に2級あるのか?と言われたらすごく疑問なんですよね。

なぜかっていうと、

・駒の効きを中盤以降頻繁にうっかり。
→駒をタダでとれる時や駒を無条件で成れる時でもそれに気づいていない。
・1手詰も3手詰も詰ますことができない、というよりも詰んでいるという認識がない詰んでるよって教えてあげるとなんとか分かる。2桁の詰将棋を解ける人なら絶対に逃さない超基本3手詰が解けない。勝つときは流れで王様を追っていって偶然詰ます感じ。

これって2級としてはヤバくないですか・・・?

うっかりは高段者でもたまにありますが全く複雑でもない中盤でほぼ毎回のようにやらかしているのが特徴です。入門教室の5級でもやらないミスを恒常的にルーティンのように行いますが本人はミスっているという自覚が無い。

さすがに棋神使った2級だろと思いますよね?
それが棋神を使っていないんです、使わなくても勝てるんです。

理由は明らか、



相手もそれくらいのレベルなんですよ・・・
( ;∀;)これマジで。

棋譜を見ると相手3級とかあるのに駒タダ逃したり、駒成れることに気づかなかったりしているという将棋なんですよねぇ。前から級位者のレベルほどあてにならないものはないと思っていたけどこれは結構あひゃだと思います。

某ネット将棋って
・3切れ
・10切れ
・10秒
ですよね。

3切れは将棋じゃないとして、10切れも後半は時間との戦いです。私の知り合いも寄せて勝つんじゃなくて最後はもう早指しして時間切れ勝ちを狙うスタイルになっていて全く考えていないんですよ。笑 なので、駒の効きもめちゃくちゃで99vs1から逆ったり逆られたり。あひゃです。まぁ本人は勝った負けたで楽しそうなので何も言いませんが…。

しかしながら、某ネット将棋5級でも3級でも初段でも駒の効きをうっかりをしない、普通に相応の棋力がある人っているんですね。それはどんな人かというと、将棋教室であったり将棋道場、将棋サークルのような人間と将棋を指す機関出身の人が多いのかなと思います。

人間と将棋盤で指すと、自分が見えていない方向から駒が飛んできてサッと素抜かれるという体験をリアルにすることができる、ミスを感想戦で指摘されるという体験も価値が高い。他にも予想の範疇を越えた思いもよらない筋をくらったりするのでそれらを防ぐ為に必然的に盤面を大きく見る癖がつきます。どうしてもネット将棋の小さな盤だと刺激が少ないのか一部分だけボーっと見ているということが多いようです。

あと、ルール的にも人と将棋を指すのに3切れとか10切れをする将棋道場はほぼ無いと思うので時間をゆっくり使い局面を深く読む特訓ができます。切れ負け将棋だと盤面をろくに見ないで指すので将棋の実力はついてこないと思います。切れ負けルールで勝った将棋を自分の実力と思い込んではいけないです、それは切れ負けルールの実力であって将棋本来の実力=ではありません。

なので、

某ネット将棋初段リアル将棋道場初段

って人と

某ネット将棋初段のみ

という人ではかなり意味合いが違うんです。強い人は最初に対人間との体験があって次の次くらいに某ネット将棋というパターンが多いです。ファーストコンタクトから某ネット将棋onlyという人は要注意、現代病にかかっているかもしれないですよ

しかしながら忙しくて将棋道場とかも行けないという事情がある人も多いでしょうからその場合は以下のことをやってください。

・某ネット将棋を指してもいいけど時間切れにこだわらずに指すことも大事。

・出来れば秒読み30がつく将棋倶楽部24を指す。じっくり持ち時間がついた将棋で盤面をじーーっと見てしっかり読みを入れて指すという訓練をしてください。

その際、駒の利きが分からなくて見送った局面や数的優位を築いてたいのかパッと感覚では分からなかった局面も終わったあとに振り返ってください。自分の読み(感覚)と本当のところはどうだったのかを検討することが一番大事です

先日、行方先生がAbemaで「▲33でばらして4枚あるから詰み」という解説をしていました。これがまさに読んでなくても見えているという感覚です。そのあと聞き手の方にうながされ具体的に詰み手順を披露していてさすがだなぁと思いました。


自分の対局でも駒の利きがどうなっているのか分からなくてそれを指さないということがあります。結局、その判断はどうだったのか後から確かめないと〇も✖もないので必ず確かめます。それで合っていれば自分の大局観もたいしたもんだなぁと自信が深まりますし、外れていれば感覚がおかしいというわけでなぜこの判断をしてしまったのかを分析します。地味ですがそういう細かい修正を重ねる事で大局観(感覚)も良くなってくるものだと信じています。

あとは、次の1手』問題を解いてみてはどうでしょうか。
詰んでいるのか詰んでいないのか自玉は詰めろなのかどうなのか、敵の駒はどっから飛んでくるのか分からないので9×9の将棋ゲームを堪能できます。かなり読む量が多いのでうっかりは消せるかもしれません。

というわけで長くなりましたが、質問者さんの欲しい回答では無かったかもしれませんがお許しください。ぶっちゃけ言うと大人から将棋はじめて独学でウォーズ初段というのはわりとすごい方(ガッツと勉強の仕方を知っているという点)でこれからもやり方を見直していけば絶対上にいけるタイプだと思うので頑張ってください。

関連記事

コメント

みかん

丁寧に答えて頂きありがとうございます。
周囲に相談できる人がいないので本当に助かりました。

やはり裏技のようなものはないのですね。
苦手な形もしっかり一つ一つ読み込んで見慣れた形になるようにしていきたいです。

詰将棋を解くとき、駒の配置から収束を逆算して解いているような気がします。問題からメタ読みというのでしょうか。そういう解き方していて本当に読みの力ついているのか怪しいですけどね笑。解く力がついたのではなくて、ただ問題の意図の読解が上手くなっただけなんじゃないかと思ってしまいます。

リアルの対局をするというのは目から鱗でした。数ヶ月前に一度実際の盤で指す機会があったのですが、ネットでやるより頭の中での読みが明瞭でした。

ガッツがあると褒めて貰えて嬉しかったです。これからも自分のペースで頑張っていきます。ありがとうございました!

abcn

Re: タイトルなし
みかん 様

3段落目、鋭いですね!! 

初段とは思えないほど1つ1つの勉強について深く考えていると思います、素晴らしい。

つまり、絶対詰むと分かっているからこそ使えるテクニックもあるんですよね。
実戦では、詰むだろうという仮定から入るのでアプローチの仕方が違います。

詰み筋を学ぶというよりも頭の中で駒が綺麗に動いて再現してくれるか、いわゆる「詰将棋は頭の体操」という表現をする方もいますからね。

詰将棋から何を学ぶかは、自分自身で意識しながらだと思いますね。

はい、拙い回答ですいません。

今後ともよろしくお願いします。
非公開コメント

abcn

・アマ五段(県竜王戦優勝)
・中学、高校、大学、社会人で全国大会出場
・四間飛車歴およそ25年
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

全記事表示リンク