▲68金型の▲46銀戦法を△53金型で受けていこう!
というのが本記事です。
参考棋書はこちらです。
『四間飛車の急所2巻』189~261P
対▲68金型の基本図こちら。
上図以下、▲68金型には4通りの対応があります。
※カッコ内のページ数は『四間飛車の急所2巻』です。
◎△64歩(207~239P)
→基本定跡だがしんどいメージ。
◎△12香(240~257P)
→△64歩の改善策で有力。王道ゆえ覚える事たくさん。
◎△53金(258~261P)
→△64歩と△12香の流派ではない。
2つパターンあり。
①急戦の型 …上図以下▲38飛と攻め込まれる形。
②持久戦の型…なんらかの理由で上図で△53金が入っており△51角から持久戦になる形。 別記事→
◎△35同歩▲同銀△45歩
→一番覚えることが少ない!
参考記事→→棒銀と▲46銀戦法~▲35歩に△同歩と取れる時~【棒銀対策13】
【発動条件アリ:▲35同歩の瞬間に△63歩型でなければいけない。】
↓
もし居飛車が△64歩を突かせようと手待ち(など)をしてきたら
↓
△53金の持久戦の型を使っていこうというゲームプラン。
本記事では、「△53金型~急戦の型~」を検討します!!
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再掲下図。
以下△53金。
ここから3筋を攻めてくる形が△53金型の急戦編です。
以下▲38飛。きたきたきたー!

以下
◎△35歩
◎△51角
◎△22角 ←正解 を検討する。
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◎△35歩の変化
再掲下図
以下△35歩とは取れないんですよね~。
以下▲同銀で…
世の中には「安定する5段目の銀」と「安定しない5段目の銀」があると以前説明しましたが… この銀は安定するので居飛車良しになります。
以下
・△15角 ←検討します。
・△45歩 ←検討します。
・△15角の変化
再掲下図
以下△15角の幽霊角👻はよくある筋だけど…
普通に△16歩とお祓いされて無理。
【△15角👻の成立について】
・▲48に銀がいなれば、上図以下△37歩▲同桂△35飛▲15歩△49銀で、3筋が薄いので、振り飛車が良くなる戦型もたま~にあるのだが…
・▲48に銀がいると、上図以下△37歩▲同銀(実は△同桂でも先手良し)△35飛▲15歩で、3筋が堅いので、何も起こらず居飛車良し。
以下△49銀も▲28飛と逃げておいて居飛車良し。幽霊角は色んな戦型で出てくるので押さえておこう。
・△45歩の変化
再掲下図。
以下△45歩と捌きにいく手は…
発想がめちゃくちゃだ😨。△53金は重く押さえこんでいこうという将棋なのに、一転して△45歩と捌きにいくのは多重人格なのではないかと疑われかねない。
以下▲33角成△同飛▲34歩△32飛▲66角
居飛車良し。仮にこの変化をするにしても△53金の1手は不要ですよね。上図は△53金と上がっている意味がない(プラスになっていない)ので。
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ここで棒銀対策の△53金型と同じように△51角は…
以下▲34歩△同銀▲24歩△同歩▲22歩が受からない。
※仮に上図が後手の手番であれば△35歩と取る手が成立する。それは後から説明する。
上図、▲26に銀がいる棒銀戦法なら、△25歩!と突き返して後手良しなんだけどなぁ。
→こんな風に。
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◎△22角の変化
再掲下図
△35歩と後手から取ることができない場合は、
↓
△22角(▲22歩と打たれる筋を消す)と、こちらに引くのが正解となる。
以下▲34歩△同銀
以下
・▲55歩
・▲45銀 を検討する。
・▲55歩の変化
以下
・△35歩と受ける手が『四間飛車の急所2巻』259Pに書いてある変化で有力。
・意外なことに△43銀でも良い。
以下
・▲35銀
・▲32飛成 を検討。
・▲35銀の変化
再掲下図。
以下▲35銀△45歩
※この△45歩は△53金型ではおススメしないとさっきは解説したがここでは好手になる。
以下▲34歩△55角(負担になりそうな角をさばく)▲同角△同歩
以下▲66角は△54金で攻めにならない。
→△55に歩がいることで△53金が活きる。これを見据えて38手目に△45歩と突いたってわけ💡 繋がってきたかい?
再掲下図。
上図以下▲24歩△同歩▲28飛は、△51角で耐え。
以下▲24銀は△34飛。後手は角を手放してしまったが5筋の位と歩を持っている事が主張点。バランスはとれていると思う。
・▲32飛成の変化
再掲下図
以下▲32飛成△同銀▲54歩
以下
・△同金は普通に見えるが▲55銀で攻めに勢いがつくので後手ダメ。
・しかし△43金で耐え。
以下▲24歩△同歩▲23歩△31角▲55銀に△26飛がうまい手。
以下▲44銀△54金(△同金は▲同角のポジションが良すぎて勝てない)▲33歩△同桂▲同銀成△76飛!
以下
・▲69王は△26飛で互角
・▲77歩は△26飛▲32成銀△64角
駒の効率で後手指せると思う!
・▲45銀の変化←強敵
再掲下図
以下▲45銀!は情報量が多い攻めなので、知識を持っていないと潰されます。
以下
1、△同歩は▲22角成△同飛▲34飛△33歩▲36飛で居飛車良し。
2、△43銀は▲36銀と準急戦に組みかえられて後手まずい。
次に▲35歩→▲46歩でどんどん形が良くなっていく。
※上図で▲24歩△同歩の交換が入っていれば後手も戦えるので、先手は2筋の突き捨てをギリギリまで保留して上図へ誘導するのが最善。
3、△35銀がこの場合の受けの形だが…
以下▲24歩△同歩▲23歩△31角▲44銀!
以下
・△同金▲同角△同銀は▲32飛成でひどい。
・最善は△37歩で飛車を呼ぶ。
以下▲同飛△44金▲同角△36歩
以下▲11角成△37歩成▲同桂△36銀?
桂の捌きを封じつつ飛車の逃げ道を作ったという意味だが…。
以下▲21馬△35飛▲38歩△29飛
この局面、振り飛車をもって自信が無い。
以下
・▲95歩は△19飛成▲94歩△84香でいい勝負
・▲46金が最難関。
以下△37銀不成▲同歩
以下△86桂は、▲同歩△87銀▲同玉△89飛成は▲88桂でさすがに無理。
以下
・△86角は▲35金。
・△33飛は▲45桂でも▲75香でも自信がない。
後手はもっと違う場面で変化しないといけなかったか?
というよりも、居飛車の攻めが的確すぎて後手が受けに窮している感じがするんだよねぇ。
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△53金と上がったのに、押さえ込めず、結構な戦いになっているのが不満。
↓
こうなるのであれば△53金に代えて△12香の王道の受け方の方が、捌いた時に王様が堅い気がする…。
藤井九段が『四間飛車の急所2巻』261Pで「自然な△12香で十分」と述べている理由が分かりました。
↓
じゃあ△53金型とは何だったのか?という話だが、私が思うに、
△53金型は「△35同歩▲同銀△34歩とシールドを張れる形で使うのが有力」だと思う。それが下図。
↓
こちらはガチで有力なので次回検討する。
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