四間飛車、新規参入の壁が高い件

現代四間飛車の敵についてコメントしてみました。

 

※戦法タイトルの色について 

・よくでる (赤)

・ふつう (青)

・あまり出ない (無色)

 

□急戦系

・舟囲い+45歩早仕掛けor棒銀or46銀戦法

昭和生まれ全員必修の戦法。戦法自体は優秀だが王様が薄すぎて逆転負けしやすい。勝ちやすさを追求する令和の時代にはほぼ見かけることはなくなったが攻撃のDNAはエルモ囲い急戦へ受け継がれた。

 

・エルモ囲い+45歩早仕掛けor46銀戦法    

⇒舟囲いと比べて金銀が広く堅く連結、端も強化されて攻撃力も高いという別次元の兵器。振り飛車は舟囲いで培った感覚が全く役に立たないので序盤を研究しても中終盤の流れで負けることが多い。真の対策は経験値を積み上げるしかない。7月に最新ソフトを使ったエルモ本も出るので要予約である。

   

 

・金無双+45歩早仕掛けor46銀戦法(持久戦シフト有)  

 序盤で「富沢キック」をみせることで振り飛車の陣形に制約を加える2段構えの作戦。

 参考記事→2020.6.11マイナビ将棋情報局 超優秀!「対振り飛車金無双急戦」ってなぁに? ~駒組み簡単、でも全軍躍動~

 

振り飛車が過剰に受けの陣形を作ると穴熊に組み替える筋もある。謎の多い戦法であるが本が出るので流行るだろう。  

   

買いたくないけど買う予定。 

 

・46銀+37桂の攻撃陣+いろんな囲い(持久戦シフト有)

有名人こいなぎ氏の影響が強い戦法で氏のYoutube解説がなければこんなに流行らなかったと思うんだが…。

 

 

 いちお46銀+37桂対策の基本は片上先生の『令和新手白書』に書いてあります。

     

 

□居飛車穴熊

・端歩交換穴熊 

藤井聡太棋士がこれを好むこともあり指す人が増えた。おまけに四間飛車の攻め方への対応も完璧で動揺を隠せない。藤井聡太棋士は誰も知らない対振り飛車の手筋をひとりで沢山知っているのでヤバいっす。

 

・端歩不突き穴熊 

 端を振り飛車から取られると序盤から命がけで攻め込まれるので敬遠する居飛車党も多い。もちろんこれで居飛車が悪いわけではない、むしろちゃんとやれば居飛車良しだと思うのだがより楽に勝てる端歩交換穴熊を選んでいるといった印象。

 

□ミレニアム

・トーチカ(四角いやつ)  

shodan氏の研究動画の影響で爆発的にこの戦法は広まったと思う。旧来からあるダイヤモンド美濃ではうまく戦えないことがわかってきた。

 

 

・67金型ミレニアム

藤井システム全盛時代に流行った、これはこれで優秀だが四角いトーチカが優秀なのであえて使う必要がなくなった。最近では三間飛車藤井システム対策で見かけたくらい。

 

□美濃系

・天守閣美濃

後手四間が43銀をきめると32銀型からの天守閣美濃崩しの藤井システムが使えないのでたまに採用する人がいる。振り飛車は藤井システムとか関係なく全力で玉頭を攻める展開にして勝負にすればよいのでむしろ天守閣やってきてほしいと思っている。

 

・角道を止める左美濃→銀冠 

昭和の先生が使ってくる、特に工夫の無い作戦。振り飛車の角が居飛車の王をにらんでいるので最低互角以上と私は思っている。まぁ、振り飛車の力を見るための力試しに指す指導者もいる。

 

・角道を止めない美濃→銀冠⇒銀冠穴熊

 

数年前に流行ったいわゆる升田美濃って形から銀冠穴熊に囲う。一時期必勝戦法かと思ったが最近は見なくなった。居飛車も本気出せばいい勝負だと思うが振り飛車がガンガン攻めてくるのでそれが嫌という居飛車党も多い。藤井猛先生の対策が『令和新手白書』にまとまっております。

      

 

□腰掛銀系(右四間模様)

・飛車先不突右四間+いろんな囲い

飛車先不突き右四間は昔から反則級の強さがある。組ませたくないので振り飛車は序盤で駆け引きをする人が多い。

 

・26歩型右四間+いろんな囲い 

みんな大好き右四間。

これに新しいお友達が加わったぞ~、エルモ囲い\(^o^)/

    

 鈴木アマ名人の本が発売されたので流行ると思います。

 

・腰掛銀+25歩型+いろんな囲い

「別名45歩遅仕掛け」と言うらしい。右四間には振らないで飛車は28のまま25歩とのばすという昔からある仕掛けの形。これも数年前に突然!流行ったが最近見なくなったな~。

 

□位取り系

・玉頭位取り

・5筋位取り

・英春流かまいたち

     

位取り系は、ローカル大会のBクラスで新進気鋭の少年をベテランが「知らないだろ~」と使っていじめている光景しか最近見ない。

 

□角道開けない系

・飯島引き角 

  

かなり流行ったよね、山形でも嫌というくらいやられたよ。知らないとハマって振り飛車ぼろ負け、知っていれば勝率5割以上、本気で引き角対策研究すれば振り飛車の期待勝率5割5分以上のイメージ。 

 

・クルクル角

 思わず笑顔になる作戦。

 

・鳥刺し

 参考図書はたくさんある。

        

『嬉野流』の本が出たときはネット将棋の早指しで大流行した。ハマると破壊力抜群! 鳥刺しも奥が深くていろいろな型があるんだよね。私も全部分類出来てないけどウォーズ5、6段くらいの人の鳥刺しは毎回感心する。 

 

・音無し穴熊

引き角から銀冠穴熊に組む作戦だが…。 

  

□その他

矢倉引き角

 四間飛車vs金矢倉は四間飛車ビギナーの必修科目。

 

・糸谷流右玉

         

対振り右玉もバリエーションが広く達人にやらせるとうるさい。おそらく右玉側もどんな形があるかは公にしたくないのではないかと思う。角道を止めたまま組むとか左銀をどこに配置するか、王様を左に普通に囲ってから右に移動したりとなかなかつかみどころがない。 

 

・高田流

   

最近プロの将棋で似たような形を見るけど組みあがる前に潰されてしまうイメージ。

 


□四間飛車、新規参入の壁が高い件

ソフト・AI発の戦法の面倒をみるのが大変、次から次へと湧き出てきやがって~。

 

頻出の対穴熊もトーチカもエルモもこれといった対策がまだないというのになんなんだ。

(正確に言うと対策を持っている人は持っているのだがわざわざ意味もなくSNSに発表することに価値は無いと思っている振り飛車党が大多数だろう。発表すればまたソフトで研究されるのがアホらしい、選手は大会で勝つことが大事なので。) 

 

なので今は影響力のある将棋Youtuberの方たちに「四間対策の決定版!」と言わせ放題という状態。


これでは新規の四間飛車党は増えないね。笑

 

美濃に組まない四間飛車も研究されている。



       

 

先日杉本師匠vs藤井聡太棋士の師弟対決でこの戦型が指されたのだが振り飛車負け。藤井棋士が強すぎるということもあるが最近振り飛車党は研究で勝てないイメージですね~。

 

あとは、美濃に組まない四間飛車は穴熊もそうだけど穴熊以外どうするかという問題もありまだ普及には時間がかかりそう。


※美濃に組まない四間については元奨励会三段のあらきっぺさんの最新戦法の事情 振り飛車編(2020年5・6月合併号)の有料ブログの方が勉強になりました。

 

まぁ、これから四間飛車をはじめるという初心者の方にとってはこのブログに書いた内容はほぼ関係ないので気にしなくてよい。四間飛車で削られながら地力をあげてください。

 

有段の方が「1から教科書を読んで四間飛車を学んで勝ってやろう」というのはきついだろうな。教科書が時代に取り残されているので…。

 

むしろ「自分の才能を四間飛車に投入して救ってやろう」くらいの気概じゃないといけないと思う。まぁ救ったところで「それソフトが指してました」やる気減退キャンペーンをされるのだが…笑。



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abcn

・アマ五段(県竜王戦優勝)
・中学、高校、大学、社会人で全国大会出場
・四間飛車歴およそ25年
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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