将棋の技術と理解

大会が全部なくなると一体何をモチベーションにして将棋を頑張ったらよいんだ!という人が増えるだろう。

勝つことを目標に頑張るのは健全なことだ。

しかしまさか大会が中止になるなんて考えもしなかったよなぁ。

経済が激悪化で新聞社(スポンサー)がアマの棋戦にお金を出せなくなった時、すなわちあと5年くらい先の話かと思っていたら別の要因で中止になるとは。

今ある全国大会も未来永劫続くわけではないのでコロナが収まって再開してもいつ無くなるかわからないという危機感をもって大事に指さないといけないな~。

自分が全国大会に出れる回数を心配するよりも先に大会の存続を心配しなきゃならん時代。そういうタイムリミットがあるなら頑張らないといけないと思ったりもする。

さて、大会で勝つという目標が無くなった今何をモチベとするか。

24の点数上げかな!って人がほとんどでしょうね。

たださ、がむしゃらにやっても疲れるし点数も上がらんだろうね。

24の点数を上げるにしてもそこに至るまでのプロセスに達成感欲しいよね。

例えば、三間飛車使いなら全戦型について対策をまとめてみるとか。
これがなかなかめんどくさい作業。

Aという駒組であれば5筋不突穴熊には対抗できるけども急戦には対抗出来ない。

Bという駒組は急戦に対応できても左美濃にされて強度を上げてからの急戦に対応できない。

将棋ってそういうことがめちゃめちゃ多いんだわな。

でも全ての戦型に対応できる完全解は無いと思う。

無いんだけど一時的にでもそういうのを見つけた人は瞬間強い
なぜかっていうと序盤の不安が払しょくされて自信満々に指せるので精神的に良い流れが終盤まで続く。

将棋は盤上のゲームでありながらそういったメンタル要素がすっごい大事。

とある女子レスリングのレジェンドは男子とは練習しなかったというのもそういうメンタル面も考慮してだと思う。

暇なこの時期に盤上だけでなく将棋が強くなるための理解を深めるのも良いだろう。

私はいまもう将棋の勉強はしていないので技術的な伸びはないのだが不思議とまぁまぁ勝てる。

若い頃みたいに定跡が~とガリガリやらないでも「この形だったらこうやらないと絶対によくならない」「この形はここで戦いを起こさないと勝てない」と強くイメージして勝負にしています。

まぁ、イメージに指し手がついてこなくて負けるときのほうが多いのだが(笑)

それでも何をやりたいかのか分からないまま漠然と手探りで指すよりもマシでしょう。同じ1手でも未来のイメージを持って指す手とそうでない手とでは伸びしろが違うよね。

将棋の上達の過程には、数回ほど将棋への理解が急に深まる時期があってそれを経験すると急にパタパタパ多と勝てるようになる。

将棋への理解を深めるには、自分で考えつづけることが大事。

・将棋指した→ソフトにかけた→終了 

・将棋指した→感想戦やってもらった→終了

・定跡覚えた→終了

・将棋実況動画見た→ためになった→終了

という感じではいつまでたっても将棋への理解が深まらない。
上記の例のどこにあなたの思考があるんですか?という話です。

結局、苦しみながら「これはこうなんじゃないか」と自分で考えないと身にならない。楽して強くなることは不可能です。苦しいけども考えながらやることで将棋への理解がステップアップしていきます。

上っ面だけの段位から理解を伴った段位保持者になりましょう。

暇なこの時期にこそそういうことを考える良い機会です。

技術が頭打ちの人は理解を伸ばす事で殻をやぶってみよう。

技術と理解、どちらかが欠けると上達は止まると思っています。

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あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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