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— 菊地昭夫 (@a_kikuT) 2016年12月1日
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そうこうしている間に羽生世代が迫ってくる。
彼らの将棋観は序盤からしっかり研究して勝つという新世代の感覚。終盤オンリーの英二は序盤で大差をつけられ負けることが増えた。しかし英二は「研究なんて意味ない」と言い張る。
とある日、母の重度に進行した癌が発覚。
焦る英二、自分が将棋を頑張れば母は治るかも。
しかし奨励会はそこまで甘くなかった。
気づいたときにはすでに取り返しのつかない大波に飲み込まれた。
6連敗…
7連敗…。
25歳まで三段にならないと強制退会である。
さらに悪い事に父が死亡。
初段に落ちた後も全く勝てない。
ついに奨励会を退会する。
しかし英二をサポートすることが生きがいだった母にはそれを伝える事が出来ない。
毎回、母に嘘の成績を報告する。
2連勝で喜ばせてはいけない、かといって2連敗でがっかりさせてはいけない、だから1勝1敗。ここが一番悲しいシーンだった。
□英二には何が足りなかったのか?
結果論ではあるが月並みなことを考えてみた。
英二は途中で序盤を研究しないと勝てないという事に気づいていたのだと思う。
しかし今まで序盤を勉強したことが無かったので勉強の仕方が分からなかったのかもしれない。
さらに悪い事に終盤だけで二段までいってしまったのでプライドが邪魔して誰にも聞けなかった説もある。序盤を研究したら逃げたと思われるのが嫌だったのでは。
または、勉強せずにプロになった先生を見て自分もそれと同じくらいの才能があると錯覚してしまったか。
プレッシャーもあったはず。
母と父は英二に期待してサポートするために上京をしてきた。その手前ギブアップも言いだせなかったのかもしれない。
いずれにしても奨励会は自分一人の価値観で抜けるのは難しいと思った。将棋も強くて(ここ大事)尊敬できる先生に出会えなかったのは悲劇だったかもしれない。
□成田英二さんの棋譜
将棋連盟で指された10秒将棋が2局、将棋DBにありました。
下図、この▲34歩をくらうようでは後手敗勢。
しかしここから剛腕で勝つんだから想像以上の終盤力です。
※福島の笠原伸也元奨励会員
この人のストーリーはすごい。
奨励会時代は羽生善治と互角に渡り合い将来を期待されたが、壁にぶつかり24歳二段で退会。社会人になり歩合給の不動産で好成績をあげるが物足りなさを感じる。退職して死ぬ思いで勉強、途中失明の危険まであったが見事に合格率2%の司法書士に受かった。勉強のシーンがアツかった。
あべしん
・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
→全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com
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