将棋が強くなる考え方(大局観)は人に聞くのが一番早い。

昨日私が主催した研究会の実戦より。
下図は先手が小学校低学年くん、後手が私。戦型は低学年君の左穴熊が炸裂で先手優勢!
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▲54歩と垂らされた局面は後手敗勢。
以下、しょうがないので△45桂と跳ねる。
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ちゃんと私を負かすことが出来ますかという手です。
上図以下、次の1手は何でしょうか?

以下、指されたのは▲64角。

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角を攻めに使うという意味では筋の良い手だが感覚だけで指してしまったか。
これは次に▲53歩成とすると△64飛で角が素抜かれてしまう。
なので上図以下、△57桂成、42角成と進行。
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先手の角は2手かけて後手の穴熊から遠ざかって、その間に後手には△57成桂という拠点の駒が出来た。以下、△67歩、69歩、44飛。
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先手は△64の歩を取ってしまったがために△67歩という攻め筋まで生じてしまい先手敗勢です。

再掲下図。
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▲64角は指してはいけない手だったのだ。
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ではどう指せば良かったのか。
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ここでは何が何でも▲53歩成が正解です。
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垂らした歩は成って活用しないと意味が無い!という理由だけでは強引すぎるので理屈で説明。先手は金銀3枚の穴熊、後手は金銀4枚の穴熊。後手の方が堅いのでこのまま互角の攻め合いになると後手が勝ちます。なので早急にと金を作って後手の穴熊から一枚剥ぎ取らないといけないんです。

もう一つのポイント。
下図、△68と金の処理について。
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ここで本譜は上図以下、▲44馬、同歩、▲21飛の攻め合いに。
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上図以下、『幽遊白書』ばりに「ありがとうございまッス♪」とほほ笑みの爆弾を投げかけたのがのが下図。
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いつの間にか攻め駒が二枚になってるがな!
これヤバすぎでしょう(;゚Д゚)ということに気づかないといけない。
具体的に攻め駒が2枚になると下図のような攻めが発生しちゃって受け無しになるのよ。
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こりゃあかん。

再掲下図。
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ここは絶対に▲同歩と取るところ。
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これなら以下△同成桂ですがまだ後手の攻め駒は1枚です。こういう感覚です。

と、言うようなことをですね私は昨日の感想戦で言ったわけです。

で、こういう考え方にどうやって気づくのかという話。

1、学年が上がって知能が発達→最短ルートを目指す考え方を勝手に学習

2、棋力が上がって今まで何とも思わなかった強い人の対局やTV講座のプロの解説を見ていて気づく

3、棋書を読んで知る(知能=読解力と棋力が必要)

4、実戦の中でからだで覚える
※棋譜並べしまくるとこれに近い感覚になるという説もある。

5、感想戦で指摘される

私は1&4でしたので結構な時間がかかりました(きらめく様な才能と血のにじむような努力が足りない面もあった)

1~3まではっきり言って知能・棋力・読解力が求められるので低学年の子には難しい。

4は暇あれば朝から晩まで将棋やっていても怒られない家庭限定。膨大な数の実戦をこなして気づくのだが時間が必要。最近はみなさん常識人なのでこれに期待はできない。笑

5はスペシャル。普通なら長い年月をかけて覚える事を自分の指した将棋を教材にしていきなり教えてもらえるので価値は高いと思う。※将棋ソフトは評価値で教えてくれるので級位者には理解できない。

「考え方」って詰将棋や必至問題をいくら解いたとこで身につかない。将棋は直線の変化を読む能力も大事だが、同じくらい「考え方」=解法パターンたくさん知っておくと上達する。まだこの領域は人間の出番があると思っている。

ここで残念なお知らせ。
この「考え方」を感想戦で指摘しても大抵忘れてくれますね\(^o^)/
まぁ自分で気づいたわけでもない、人から教わったものは大体そうなんですけどね。それがいきなり教わる弊害ということ。

これを克服するためにどうするかは課題。
感想戦終わったらすぐにノートに書くとかタブレットに入れるのも手だけどそんな時間が無い時もある。指導将棋なら感想戦まるごと動画で撮影はありだと思う。まぁいずれにしても感想戦の内容を覚えていないとただ単に4の実戦数加算が増えるだけなので次のレベルアップまで経験値を溜めないといけないので時間がかかる

ちなみに私は「動画de棋譜添削」を今年からやってます。

当初は、柿木にコメントを入力する方式でやっていたのですが動画で強弱つけてポイントを話したほうが覚えてくれし再度観てくれることに気づいてしまった。しかしこれも欠点があって棋譜を覚えられないと添削する棋譜が無いという\(^o^)/ネット将棋は棋譜が残るので添削との相性は良いんだよね。


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abcn

・アマ五段(県竜王戦優勝)
・中学、高校、大学、社会人で全国大会出場
・四間飛車歴およそ25年
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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