作品名:『あばれ王将』全2巻
出版社:小学館
発行日:昭和44年1月30日
販売価格:電子書籍:324円
主人公:嵐大吾(あらしだいご)
感想:ネタバレ注意!
戦後の昭和ってさ、
「つらくても耐えなさい、強く生きなさい」という少年の姿が共感を呼ぶ風潮がありますよね。
この漫画もそうです。
大吾は火事の中で生まれ母を失った。←つらい
ある日、父がアル中の鬼頭八段から瓶で後頭部を殴られる\(^o^)/
↓
大吾が鬼頭八段から将棋を教わるきっかけになった。
↓
色々あって荒巻八段の養子になる。
↓
荒巻八段宅の内弟子達から遺産目当てで来ただろ!といじめに遭う。←つらい
↓
大吾は柔道を習い、内弟子達をボコボコにする。←強く生きる
一方、鬼頭八段は将棋連盟へ絶縁状を叩きつけた過去があるが「連盟に復帰したい」と言いだしていた。
その願い、叶ってしまい必殺ヒネリ飛車で「名将位」トーナメントの決勝戦まで進む。
鬼頭はオフレコで決勝の相手となる荒巻八段宅を訪れる。
棋界と絶縁していた自分が勝ったらプロの名誉に傷がつく…!
だから決定戦は…
なぜにぃぃぃぃ( ゚Д゚)
というものすごいオチでした、
しかしこれが沢山のつらさに耐え抜いた→昭和流のシンデレラストーリーなのかもしれない、と勝手に解釈しました。
ちなみにこの漫画を現代風にリメイクするのならば少年じゃなくて鬼頭八段にスポットを当てると輝くかもしれません。
将棋連盟を退会した棋士が、数十年後に特例で復帰して勝ちまくる。いま流行の元奨励会三段の四段挑戦ストーリーもありですが引退棋士とか退会棋士が再びやる気出すっていうのも重みや深みがあるので見てみたいなと思いました。
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