1996年のNHK朝ドラになった将棋漫画『ふたりっ子』の人間ドラマが濃密すぎる件

作品名:『ふたりっ子』全4巻
ジャンル:女性として、棋士として、勝負師として。
原作 :大石静 
作画:みすみさこ
監修:大島映二棋士
出版社: 双葉社
発行日:1996年11月7日
販売価格: 488円
登場人物野田麗子(左)・野田香子(右)
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感想
1996年のNHK朝ドラでまなかなが演じて一世を風靡した作品。

緻密な人間描写・人間ドラマに関しては将棋漫画では随一。リメイクして復活してくれないかなと思うほど面白い作品だった。

 

【あらすじ・ネタバレ注意!

 

大阪の商店街のお豆腐屋さんで麗子と香子は双子で生まれる。

 

正反対の性格で麗子は学力優秀でおしゃれ好き、香子は男子と殴り合いの喧嘩をするほどのおてんばだった。

 

ある日、香子は母に叱られ家出をする。たどり着いた先は通天閣の地獄「新世界将棋センター」。

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大石静著『ふたりっ子』1巻 32P↑


そこで生涯の師となる真剣師の銀ジイと出会い10歳で将棋を覚える。

 

麗子と香子が高校に入学すると、家族の間にすれ違いが生まれる。

 

お嬢様大卒の母親と中卒で豆腐一筋の父親。

 

香子は県内一の底辺高に通っていたが将棋にのめり込むあまり留年の危機に陥る。高校を辞めるなら働けば良いという父と高校くらい出ておかないと苦労するよと言う母の意見がぶつかる。

 

母は言う。

 女子大生の頃の無駄に見えるような時間に人間が覚えることも沢山ある、中卒の父ちゃんは無駄な時間の豊かさを知らない、その分人間としての幅が狭いなと思う。 (『ふたりっこ』1巻94Pより引用)

 

一方、麗子は県内一の進学校から京都大学への受験を決意。

母は熱烈応援、父と香子に家で野球の応援やテレビを観ることを禁止する。

 

父は居場所を失いオーロラ輝子の歌謡ショーに通うようになる。

 

香子は結局18歳で高校を中退して奨励会を受験、なんと2級に合格するのだった。

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大石静著『ふたりっっ子』1巻166P↑

銀ジイからは『詰むや詰まざるや』が解き終わるまで出入り禁止を言い渡される。

 

麗子は京都大学に無事合格するが資産家である母の実家と密かに連絡をとっておりそこで暮らすことを選択する。


母は、実家の反対を押し切り半ば絶縁状態で豆腐屋の父のもとに嫁いだ経緯があるのでこの行動には激怒した。


しかし麗子は幼少期から貧乏な豆腐屋が大嫌いでお金持ちの生活に憧れていたのでスッパリと豆腐屋から出て行ったのだった。


それをきっかけに母はときおり実家へ帰るようになるが、豆腐屋に残された父はいじけてますますオーロラ輝子に陶酔するようになる。

 

麗子の大学生活は順調で、社長の息子と知り合い念願のプロポーズを受ける。


しかし実家が貧乏豆腐屋ではなく良い家柄のお嬢様であるとをついていたため、資産家の母の実家に養子縁組みを申し出る。


父はプライドを傷つけられてオーロラ輝子と失踪する。


一家の大黒柱を失い母が懸命に働くが心労で倒れる


さらに麗子の嘘がバレて結婚は破談、心身ともにやられて同じ大学に通う香子の将棋の兄弟子の森山に手を出そうとする。


森山は奨励会三段の有望株で京都大学でも教授から大学院に残ってほしいとオファーを受けている。しかし将棋の師匠からは大学院へ行くなら将棋を辞めろと言われており悩んでいた。

 

なんかもうね、すごいです!すごいがすごいです!!笑

次から次へと問題が発生してページをめくる手が止まらない。


さてさて、ここで香子を語る上での重要キーワードを解説。

将棋は魔物、色恋も魔物、二匹の魔物はおまえには飼えん

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大石静著『ふたりっ子』2巻160P銀ジイの予言は大抵当たる。


銀ジイ「…三匹目の魔物か?」

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大石静著『ふたりっ子』3巻171P↑

3匹目の魔物とはベイビーの事です。

勝負のために妊娠中体調が悪くても対局へ向かう香子を待ち受ける運命は?

 

それでは1巻~4巻の目次を見てください⤵

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全25話なんですがめちゃくちゃ内容が濃いです。


☆あべしんの注目ポイント

・香子と森山の奨励会、棋士として。

・麗子の生き方

・母の生き方

・父の生き方

・オーロラ輝子の生き方

・麗子の婚約相手と元婚約相手

・奨励会や棋士のくせ者達

・銀ジイと師匠。

それぞれの生き方に注目、モブキャラなんて一人もいないです。


人生はタイミングがこじれるとぐちゃぐちゃになる。悪者がいなくてもそうなってしまうときがある。結婚と離婚、破産、ふたりっ子は人生で経験しなくてよいことまで経験して幸せとは何かに気づく作品だと思います。ぜひ読んでみてください!

  

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