蔵道紅葉は中学2年生。
棋士だった偉大な亡き兄を追って奨励会を目指しているが、全国大会ではベスト8というびっみょ~な成績。
奨励会に合格したいのならば最低全国ベスト4くらいの力は必要!
伸び悩む紅葉の前に突然「弟子になれ」と現れたこの女性、
佐倉銀杏(さくらいちょう)四段と申します!
高校3年の若さで女性初のプロ棋士になった逸材です。
こんなカワイイ子から将棋を教わるチャンス、宝くじ当たったくらいの奇跡ですが紅葉は断ります!
しかし佐倉四段も引き下がらない。弟子になれ~弟子になれ~ともみ合っているうちに…
『少年ジャンプ』あるある・・
くるぞ?
紅葉は…
佐倉四段の…
スカートをめくってしまうのだったぁぁぁぁぁ!
訴訟
わわわわ、わざとじゃないんだ…と焦る紅葉、結局弟子になるということで一件落着となった。
しかし…
とある全国大会の覇者は怒っていた。
小学生時代に佐倉四段から指導対局を受けて以来のファンだったのになんで弟子はボクじゃないんだYO!憧れの人だったのに~というね。
そこで…
女子高生棋士佐倉の弟子の座をかけた戦いが…
奨励会の1次試験で実現します。
全国ベスト8vs全国優勝者では格が違うと思われたが佐倉四段との特訓の成果が出た~~~
紅葉(もみじ)は落ち葉なんかじゃない~~的な。
『モミジの棋節』は全1巻で終わるのだが秋の紅葉のように綺麗にまとまっている。むしろ最後は秋が終わり冬が過ぎ、いよいよ鮮やかな緑色の葉を茂らせるような期待感があった。
この作品を契機に作者は週刊少年ジャンプに『紅葉の棋節』の連載が決まったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作品名:『紅葉の棋節』全2巻
監修: 三枚堂達也棋士
出版社: 集英社 (ジャンプコミックス)
発行日:2018年9月4日
販売価格: 475円 (電子書籍:451円)
主人公: 蔵道紅葉(くらみち もみじ)
感想:ネタバレ注意!
結論から言うと・・・
5月に連載が始まり…リアル紅葉の季節までもたなかった。
途中から怪しい気配はするな~と思っていたのですがね、あ~ぁ。
作者様が2巻の余白にキャラ設定を載せているのですが読むとかわいそうになってくる。「もっと〇〇させてあげたかった」など心の声がいっぱいで。私も『モミジの棋節』が綺麗にまとまって終わっていただけに『紅葉の棋節』2巻の終わり方は「いや~これはちょっと苦しい」としか言いようがなかった。
ここからはポイントを振り返ります。
物語冒頭は『モミジの棋節』と数字がちょっと変わっているだけでほぼ同じ。主人公、蔵道紅葉は中学1年生。棋士だった偉大な亡き兄を追って奨励会を目指しているが、全国大会ではベスト16というびっみょ~な成績。
奨励会に合格したいのならば最低全国ベスト4くらいの力は必要なのだがイマイチ伸び悩んでいるご様子。
そんな紅葉の前に突然「弟子になれ」と現れたこの女性…
高校生棋士市原銀杏(いちはら いちょう)六段です!
私このシーン見て「え?」と思った。
顔というか目つきが『モミジの棋節』時代より鋭くなったように感じた。しかもイヤ~な鋭さなんです。
具体的に『3月のライオン』に出てくる悪女 幸田香子さんに似ている。
そうするとですね、スルーしていた主人公の顔も心なしか『3月のライオン』の主人公 零くんに見えてきちゃうわけですよ‥‥。
また、名前も『モミジの棋節』では佐倉銀杏(さくらいちょう)だったのですが名字を市原に変更して言いづらくなったなぁ~というね。「さくら」の方がフレンドリーな発音、「いちはら」は堅く言いづらいですよね。目つきと名前だけで大分印象が変わります。
一番あひゃだったのが銀杏さんが「計算高いキャラ」になってしまったこと。これによって親しみが湧かなくなりヒロイン的役割の女性がいなくなりました。※作者様も後半はやりすぎたと書いておりました。
そこで2巻途中で式部紫(しきべ ゆかり)さんを投入。
カワ(・∀・)イイ!!
奨励会同期という設定なので毎回登場させて人気を回復させる狙いかなと。事実、主人公とくっつけようという試みもあったのですが…あやふやに。
1巻の帯⤵
「青春×将棋漫画」というキャッチコピーなのにヒロイン不在はまずいでしょ~。
さすがに男だらけの奨励会バトルは見たくない。
何かこう…女性キャラの使い方を間違えたんじゃないかと私は思いました。
その代わり中性的な男子はわりと登場するんですけどね(笑)
・染井吉野(そめい よしの)。
嫉妬の鬼!
・雪柳渚君(ゆきやなぎ なぎさ)。
没個性!
・百日紅 勝(さるすべり まさる)。
ヘッドホン!
この3名に関しては男性とみせかけて女性みたいな設定もあったんでしょうかねぇ。
最後に世界観として…
『紅葉の棋節』はじっとりとした暗さが気になりました。女流作家さんが得意とするような「どうしようもなさ」を描くのは少年誌には合わなかったんじゃないかと勝手に思っています。
対して『モミジの棋節』は、
青春ダッシュのような勢いあるシーンが多い印象で分かりやすかった。
『紅葉の棋節』は『モミジの棋節』が良かっただけに惜しい作品だったなぁ、ジャンプもすぐに打ち切りにするなよな~~!里庄先生の次回作に期待しております~。
コメント