将棋漫画『ものの歩』の感想

作品名:『ものの歩』全5巻
ジャンル:初心者が高校都大会優勝や奨励会を目指します!
著者 : 池沢 春人
監修: 橋本 崇載棋士
出版社: 集英社(ジャンプコミックス)
発行日:2016年1月9日
販売価格: 432円(電子書籍:410円)
登場人物高良信歩(たからのぶほ)
感想ネタバレ注意!

物語の舞台は奨励会員限定のシェアハウスかやね荘。

ここはで若い男女が共同生活を送っているぅぅぅ!

てっきり将棋×ラブコメみたい漫画になるのかなと思っていたら~~

真面目に将棋やってて色んな意味で想定外でした。

さてさて、この漫画は初心者高良信歩がどうやって上達していくかが見どころです。高良のスペックをまとめます。

【性格】 勉強は出来ないけども一つのことにのめり込む集中力がある。おまけに初心者なのに詰将棋はやたら解けるタイプの人間。
→勉強出来ないと将棋くらいしかすることないので大いに有望!

【環境】 奨励会員達とひとつ屋根の下なのでいつでも練習将棋が指せる。
→普通は金払わないと教えてもらえないので超恵まれている。

【友人】 頭の切れる将棋仲間に恵まれておりアドバイスもらい放題。その仲間とは?

プロゲーマー兼Youtuberの十歩君。

ゲームを極めているだけあり合理的なアドバイスをしてくれる。
「初心者なのに全部の戦法について知ろうとしても本番では考えているうちにぼこられるよ。」
→たしかに!
「だから得意戦法をもとう」
→うん、まぁここまでは誰でも言うよね。
そのあと、
「ただし、戦法絞るのは賭けでもありリスクを負う。でもそれくらいしないと結果は出ない!」
→素晴らしいアドバイスだなと思った。

そこで主人公は矢倉の鬼になることを決めた。

相手が振り飛車でもなんでも矢倉です!
 
ここらへんで『ものの歩』おもしれーと思いました。

そして戦法を極めるための勉強法は?
将棋部の藤川君が教えてくれました。

その方法とは!?

2巻最後から始まる高校選手権東京都予選はアツかった!

個性豊かな対戦相手達が登場!

例えば…

・高良の矢倉を狙い撃ちしてくる者。

・投了に美学を求めるナルシストも登場。
謎の美学を持っている人は要するに縛られているだけなので弱いんだよな~。

・自分が奨励会受からなかったからお前にも無理だと言ってくる変な人も!
いつまでも奨励会試験失敗を引きづっている可哀そうなの亡霊です。

なかなか少年ジャンプらしくて面白かったです。

そういえばこの漫画、将棋漫画では珍しいタイプのヒロインキャラが登場します。
それが風丘みなと

アイドルの様なルックスで露出度高め。ツンデレ要素も入っており明らかに読者を意識をしている!通常の将棋漫画のヒロインは黒髪で清楚可憐なキャラが主なのだが真逆をいっていて斬新だった。
 話が進むにつれ登場回数も増えにサービスショットも連発するようになり4巻最後のおまけページではウルトラスペシャルハイパーサービスショットを披露!ひぇ~、ここまでくると打ち切りを意識しました‥‥。

まだまだ『ものの歩』について語るよ(^J^)

最終5巻のあとがきで
「奨励会編が本番だと意気込み描き進めていたのに諸事情で打ち切り。描ききれていないキャラクターや伏線もあります」と書かれていました。

ですよね~!

そこであべしんの気になる伏線ベスト3!

第3位 同じクラスの女の子(野塚さん)
俺も「この間将棋大会出てたでしょ」と言われたい青春でした。作中では将棋全く分からない設定なのだがこのキャラを作者はどんな役割で使おうとしていたのか気になるぜ~想像が膨らむ!同じジャンプコミックの『いちご100%』の東条さんに似てるのも若干ポイント高いです(笑)

第2位 ラスボス
ラスボスはおそらくかやね荘のリーダー直井さんなのかなと。いち早く主人公の才能を見抜いた男だからね~。お互いプロになって高良の矢倉vs直井の振り飛車でとてつもない戦いを繰り広げる場面が私の脳内に広がっています。

第1位 常条高校のマネージャー
3巻11P含め3コマだけ出てくるキャラです(笑)

どことなく『ハチワンダイバー』の受け師さんっぽさがありもし続いていたら強キャラとして化ける可能性があったのかな~なんて妄想しております。

つーわけで『ものの歩』は色んな角度から楽しめる漫画で面白かったです。


 





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あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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