今年の全国中学生名人からあべしんブログに詰将棋が奉納されました。
※M本全国中学生名人は天童開催の「詰将棋選手権」には欠かさず出場しており毎年上位の成績を残していますがまさか創作もやってるとは思いませんでした。
正直、はぁぁぁと思った。
この局面を見た瞬間に初手の退路封鎖が見えて、その後は「金銀角を打つ順番を正しく並べ替えられますか?」という力技の問題の気がして解く気が失せました。そのまま本人の姉(全国高校女子ベスト16)に伝えたら「いや、それは違う!」という回答だったので「ほー、そうなの、力技ではないのね」と思いようやく解こうと思ったのでした。
う~~ん、まぁもうこれ初手は言っていいよね。
上に逃げられたら終わりだから▲54角の一手でしょう。
これ、△43銀なら・・・
以下、▲22金、同王、11角がこの詰将棋というかこの形の基本となる詰み筋。
上図以下、△同王は31竜の一間龍で詰み。
△32王は22金からバラバラにしてぺちぺちして詰み。
つーわけで再掲下図。
ここは同香の1手。
はい、問題はここからですよ~~。
さぁ!!詰ませてみて。
あ、念のために言っておきますが詰み筋2通りあるんで注意(笑)。
ちなみに私は帰宅してからちゃんと考えて解くまで30分かかった。
多分さっきの私の解説を読んでしまった人は中学生名人の術中にハマっている可能性がある。
解答発表
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再掲下図。
ここで▲22金や▲21銀から読み始めると大変。
大変というか筋はそこだと思ったんだけどなぁぁ。
あまりにも詰まないのでもしかしたらこの問題「金銀の枚数とか間違ってるんじゃないの?」と疑い始める。
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しかし「力技ではない」って言っていた事を思い出し考え直してみたところ・・・
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▲43銀の妙手を発見。
王様を上に逃がすので抵抗があったがこれこそが▲54角と退路封鎖した真の意味なのか。
以下、△同金でも△同銀でも▲22金から詰みなので同王の一手。
ここで2通りの詰みがあるのだがいずれにしてもとある筋が見えていないと詰まないのが厄介。
それが▲21角。
これが鮮烈な捨て駒。
△32銀なら53金。
以下、同金、同龍、同王の局面は金2枚なのでペタ→ペタで詰み。
再掲下図。
△同金なら、
▲53金。
以下、△32王なら42竜。△同金なら42金で詰みなのであーる。
再掲下図。
いや、ここで先に▲53金でも詰みか。
△同金に21角。
う~~ん、先に▲53金の筋はこのブログを書いている時に気づいた。あんまり見ない筋ではある。
◎まとめ
・43銀から21角の狙い筋は面白くわりと楽しめました。
・しかし2通りある筋のうちのどっちかを消した方が作品としては美しいよね。
M本先生の次回作にご期待下さい。
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