『将棋を指す獣1巻
』1巻75ページ。
先手が赤鳥天竜、後手が樋口プロ。
上図から後手が△28飛と王手をした局面。
【ここでお詫び】局面図右の表記▲赤羽となっていますが正しくは赤鳥です。この記事全部赤羽になっています、やってしまった~、すいません<m(__)m>
上図は赤鳥天竜、絶対絶命では!?
実はここで漫画のような絶妙手があるのでどう受けるのを考えてみてください。一手稼げれば後手王は詰みます。
これを読み切れたリアル実戦ならアマ高段、次の一手形式ならアマ3段くらいはあると思います。
さて、漫画には答えは書いていても解説が書いていないかったので解説していきたいと思います。
まず、▲78歩は一番普通の受けですよね。
ただし、これには△79角成の強手があります。
以下▲同王には△68角成で詰み。
この筋で詰みなのであれば横に利かない角・銀・桂で合駒しても同じ事。
横に利く▲78金と受けるとどうなるか?
これであれば同じように△79角成、同王と進んでも△68角成に・・・
同金と取る事ができるので詰みません。
しかし、再掲下図以下いきなり▲78飛成があります。
▲同王と取るしかないですが…
こっから盤上この一手の寄せの手筋があります。
7手詰ですので読み切ってもいいんですよ(^J^)?
正解は△77歩。
▲88王には△79角成が決め手。
以下▲同王、78金の5手詰。
したがって、△77歩の王手には▲同金(同桂でも同じ)と取りますがそこで△68角引成、88王、79馬と進める。
これで詰みなのであーる。
△77歩が退路封鎖の手筋でした。
というわけで再掲下図。
困ったようで良い手があります。
それが▲68桂の中合。
漫画でこのシーンが指された時、私は意味が分からなかった。
以下、△同飛成に‥
▲78金と「大駒は近づけて受けよ」をしても…
△同龍で意味無いよね(さっきと同じ)。
再掲下図、しばらく考えて「あ~そうか!!」
▲78歩と打つのかと分かってすっきり。
しかし、スッキリと思ったのも一瞬で全部読み切るのは大変だな~と気づく。
以下△79竜、98王、78竜、88金と進む。
ここで△76竜と取った手が7筋の受けに効いてくる。
問題はここよ。
後手王は詰むんですかね(*'▽')?
結論は、焦って詰ましにいっても詰みません。
例えば上図以下▲62銀、同王、63金、71王と進んだ局面は…
龍の利きで詰まない、金か銀があと1枚足りないのです。
ただし上図以下▲73銀成と正気に戻れば先手王は詰まないので先手勝ち。
でもなんか変な手順ですよね('ω')
再掲下図、ここでは分かりやすい決め手があります。
それが▲73歩!
龍の利きを遮る手筋です。
次に▲72金からの詰み筋があります!
△71歩と受ければそこで▲62銀と打てば詰みです。
ここまで読み切れてようやく勝ちだと思います。(; ・`д・´)
【まとめ】
▲68桂→▲78歩の2連続合駒からの相手を仕留める正確な終盤力が求められる良い問題でした~。
『将棋を指す獣』は勉強になるなぁ。
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