作品名:『こんなレベルの低い将棋見たことがない!』
ジャンル:初心者ネタを笑いに変えました!
とにかく笑いたい方や奨励会とか真剣士みたいな重いテーマに疲れた人におススメです。頭を使わずに読むことが出来ます^^
監修: なし
出版社:(株)イースト・プレス
発行日:2019年2月21日
販売価格:電子書籍756円
目次:全196ページ
第一局 将棋始めました!
第二局 初めて勝ちました!
第三局 初めて首絞められました!
第四局 初めてタッグ戦やりました!
第五局 初めて凌辱されました!
第六局 初めて将棋の魅力にハマりました!
第七局 初めて勉強しました!
第八局 初めて……初めてでした!
第九局 初めて握手しました!
第十局 初めて将棋会館に行きました!
第十一局 初めて気がつきました!
タイトルがすでにツッコミどころ満載なんだよな(笑)
登場人物:著者=主人公
感想:
ワラタ。
将棋を知らなくても読める漫画は色々あるのだがこれほど気軽に笑える作品は類をみない。いい大人なのに思春期の中学生のような心を持った著者とその仲間達は愛すべきバカばかり。そんな界隈と著者自身の成長のストーリー。
実は私、発売当初から数日は購入をためらっていた。なぜかというと上級者にとって将棋初心者ネタは自分も通ってきた道だけに安易に想像がつくからだ。したがって、期待外れだったらどうしようという思いのほうが強く読む気になれなかった。
しかし!実際に購入して読んでみたら開始数ページで不安は吹っ飛んだ。
そうか…著者はプロなんだ、私ごときが安易に想像つくようなストーリーではなかった。想像の斜め上をいくギャグセンスが襲ってくる、面白い、マジで面白いぞこれは!!将棋漫画特有の辛気臭さが無いのがとてもよい、ハハハと腹から笑えるので読んだ後スカッとするね。
ただ面白いだけではなかった。
勝って喜び→調子に乗る・負けて落ち込み→雪辱を誓うという感情は初心者も上級者も同じ!私は心を打たれいつしか著者を応援するようになっていた。
漫画には著者の成長を感じる点がいくつかあった。
例えば定跡が無い世界(完全初心者の無法地帯)の住人だった著者が友人に勝つためにはどうしたらよいかと考えた結果、カニ囲い+棒銀に辿り着いた。王様を囲って、攻めの陣形を作る。強くなる過程が描かれていて初心者には役立つ内容だと思う。
連盟道場に初めて行くシーンのドキドキ感は異常。どんな相手と戦ったかなどレポートされており自分ならこうするな~っと感情移入して考えちまうので「道場行ってみた」はキラーコンテンツかもしれない。
さて、電子書籍756円という値段はやや割高で躊躇する人もいるかもしれないですが今後の期待も込めて全然買うべき値段だと思います。
なにせ、著者がもっと将棋を知り強くなれば今以上に将棋を使った高度なギャグをひねりだしてくると思うんです。すでに1巻からとんでもない奇才ぶりを発揮している安藤たかゆき氏に注目していこう!
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