将棋大会は朝に始まり夕方、もしくは夜まで続く。
リーグ戦であれば最低5R以上、予選→本戦方式のトーナメントであれば優勝するまで一体どれだけの数を戦わなければいけないのだろう。
おそらくほとんどの選手は実際のところ疲労で集中力が削られている状態だと思う。
そんな状況でも大きなミスを出さずに安定したパフォーマンスを発揮して毎回上位入賞する選手に共通することは何かと言われたら…
強い選手ほど自己分析、自分のことをよく分かっているということかなと思うんです。
このくらい疲れるとこんなミスをする傾向にあるから気をつけようとか、知っているから強い、だから勝つんだと思います。
では、自分のことを知るにはどうしたらよいでしょうか?
普段から厳しい環境で将棋を指す必要があります。
具体的に、1日将棋道場に放り込まれたとしましょう。最初は集中力を保って指せていてもたいていどこかで切れてしまうのではないでしょうか。
しかし、よく勝つ人というのは「そういう状況下でもどうやったら勝てるか」を普段の準備段階で考えている気がします。私もジュニア時代は道場に閉店までいてました。集中力が切れても格下には負けるわけにはいかないし、格上から教えてもらうチャンスを無駄にはしたくない。なので「ぬおおおお」と気力を振り絞って指していたのを覚えています。
何も将棋は体調万全・集中力MAXで指すような内容を強制されているわけではありません。強制しているのは自分自身の無駄な信念です。「勝つ」ということを念頭において臨機応変に柔軟な指し方を身につけると勝率は上がってくると思います。
コンディションが良い状態で強いのは当たり前なので、心身ともに苦しくなってから歯を食いしばって頑張るという鍛錬が今よりあなたを強くするのではないかと思います。スマートに強くなろうと思うとギリギリの戦いでなぜか届かなくて負けるという傾向にあると思います。元奨励会員や真剣士が強いのは厳しい環境に身を置いたからこそ、くぐってきた修羅場の数が違うんです。一般の選手はどのように自分に負荷をかけるか、手段を考えないと技術はあってもなかなか勝てません。
休みを利用して田舎から東京に来ている子は滅多に無い機会なので貪欲に道場ライフを過ごしてください。
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コメント
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2019/07/31 編集
あべしん
音楽論については別途記事にしました。
その他の点については、周りに強い人がいる道場があればそこでクタクタになるまで指す。
無ければ、ネット将棋も常に奨励会試験のような強い緊張感で指す。
詰将棋もこの変化を全て読みきれないと勝ちはないとプレッシャーを自分に与えながら指したりしたらどうですか?
やっている事はいつもと同じでも意識が変わると景色も変わる事ってよくありますよ。
あべしん
2019/07/31 URL 編集