△22角型の三間穴熊に金無双でどう手を作るのかという将棋。
上図以下、普通に進めれば下図のようになる。
ここからどうやって先手は手を作るのか。
例えば、▲84歩、同歩、同角で歩を切りいくのは危険。
△22角型を活かして△45桂がある。
以下、▲67金は84飛、同飛、78角で先手難局。
以下、▲58金なら67角成、同金、77角成、同金、57桂成が穴熊流。
金無双の薄さが祟る将棋で先手勝ちにくい。
先手どうするのかなと思ったら先に▲67金と上がるんですね。
そんでさっきと同じように進めれば▲67金の先受けが効いて△45桂が無い。
以下、好機の端攻めで先手のSさん勝ち。
ベテランらしい力強い駒運びが勉強になりました。
◎P8 西地区シニア名人戦決勝の棋譜も並べた。
先手が白鳳支部Hさん、後手が晩成熟支部の英春さん。
後手はさすがに独特の形、先手は現代流ですね~。
この▲85歩をどう受けるのか。
しっかり▲77銀でした。
この後先手はどういう構想で戦うのだろうかと思ったら▲56銀と腰掛け銀に据える。
以下、△42銀上、66歩、55歩。
銀を引くしかないが先手のその後のビジョンが見えない。
銀を▲67に引くのは形ですが具体的に攻め筋が無いように見えるんですが…。
しかしここからがなるほどでした。
まず銀矢倉に組んで後手の攻めをしっかり受け止める→その間に角を26まで持っていき攻め筋を作る。
2筋の1歩が切れているので先手は攻め筋には困らない、だから金銀を全て囲いに投入しても良いという判断か~。
これは本当にすごい大局観だなと思いました。結果は先手のHさん勝ち。
しっかり受け止めて勝つ本筋の印象です。
◎P9 ここまできたらシニア名人戦東西決戦の棋譜も並べた。
先手が西のHさん、後手が東のSさん。
この将棋はやばい。
4手目にして何かが起きそうな気配。
以下、▲68銀、44角、46歩、22飛、45歩!
先手が猛烈に怒っています。
しかし下図まで進むと・・・
後手は角の動きで手損はしたものの形は乱れていない。
先手にとって神経を使う展開になった。
以下、▲47銀に△44歩はほえー。
お互い居玉で激烈な叩き合いに。
以下、▲36銀!、62王、25歩!!
すごすぎて、何度もなんかの間違いではないかと棋譜点検をしたがこれで合っているようだ。西地区決勝ではじっくり戦っていた先手Hさんもだいぶ好戦的だな~と。両ベテラン変幻自在です。
以下、△52金左。
ようやく振り飛車らしい戦いながら王様を囲う手が出た。
流れ的に▲24歩かなと思ったら、上図以下▲68王。
以下、もう一手△72王かなと思いきや△25歩と動いた手もすごい。
ド迫力の将棋で並べていて面白かった。
結果は、△東のSさん勝ち。
すさまじい将棋だった~~。
◎P10 チェスグランドマスター・ピーター氏の記事
職業はチェスのトーナメントプロのコーチで世界チャンピオンのコーチも務めている。仕事内容は、試合で想定される序盤を数か月に渡り5人のチームで準備する事と、同時に選手と映画を観に入ったりカードゲームをしたりと友達の役目もあるとのこと。これ、「プロフェッショナル仕事の流儀」みたいな番組で取り上げてほしいな~。
◎P12 名著『初段になれるかな会議』の著者である高野プロの「指導の現場から」。
第1図を指した幼稚園児は筋良すぎる。
第2図は基本の受け。知っているか知っていないかだと思うが稀に教えてないのに地力で発見する人もいるんだよね。
◎P16 第75号の懸賞詰将棋
これ解ける人すごいねと思ったら当選者に山形の人の名前があった。
以上、見どころがありすぎました。
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