将棋関係者目線で「この恋はツミなのか!?」の感想を書く

AKB柏木由紀さんと若手イケメン俳優伊藤健太郎くんのファンは必見。内容は25分×4回完結なのであっさり観る事が出来る。

それでは感想を書いていきます。





◎第1話
ヒロイン柏木由紀さん(駒田役)のサービスショット満載でファン歓喜だろう。
ドラマ的に大事なシーンはこちら。
会社でKY発言を繰り返す主演の小日向(伊藤健太郎)がですね、飲み潰れていた脇役の女流棋士から「将棋辞めて婚期を逃さないうちに結婚して専業主婦になろうかな」と絡まれるわけですよ。そこでこう言った。

「ルックス的にも年齢的にも厳しいでしょ」

地獄かと💦

◎第2話
小日向24歳・駒田32歳という事実が判明。
歳の差要素はどこで使われるのかなと思いきや特に無し!w 逆に驚いたね。

面白かったシーンもあった。
駒田さんが小日向とのサシ飲みの途中に突然「詰みました!」と叫ぶ。
会話しながら詰将棋を考えていたみたいでした\(^o^)/
ドラマで使われたのは『妙手に俗手、駒余りもあり!実戦詰み筋辞典』
 
ここでようやく駒田さんが女流棋士だったことが判明。
『将棋世界』的なのも登場で将棋ネタ増幅中!




駒田は人気女流棋士設定なので握手会でファンと交流する姿も。
それっぽいファンがいっぱい並んでいてリアリティあるシーンだった。
A〇Bの握手会からそのままファンを持ってきたのではないかとさえ思った。

ここでいらん演出発生。
若手イケメン棋士沖田(阿部周平)が変装して握手会の列に。



一瞬厄介さんかと思ったら「先輩のファンだからきました」と爽やかな笑顔で言い放つ。しかし出てきたからには主人公の恋敵でもなんでもいいので絡んでほしかった。そういうの無いからなぁこのドラマ。ネタ単発。

小日向が着物を観た駒田女流を歩道橋をおんぶして渡るという謎シーン有り、どういうことなのw 




キュンキュンを狙ってのシーンなのでしょうか。
しかしこの謎イベントを契機に駒田女流から「なんでもお礼をします」と言われる。

翌日、小日向の会社の将棋部に駒田女流が指導対局で来ていることが判明。
小日向の上司が元奨励会員でそのツテで来ているんだとか。
小日向、知ったかぶりして将棋に初挑戦。
初手▲86歩!笑
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相手の方△34歩。
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小日向▲87角!
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駒田女流( ゚Д゚)
反則~~角はそこに動けません。

駒田女流にいいとこ見せようと勘で将棋にチャレンジしたら「将棋やったことないだろ、お前」と上司にモロバレ。正直、面白かったw。
学校や会社で将棋ほぼやったことない友人がノリだけで挑んでくるとこうなるよね(笑)

そして2話目を観てようやく分かった。

 小日向役の伊藤健太郎くんの演技力はずば抜けていると思う、こんなストーリーでも違和感がないのは凄い(褒めています)。
 駒田女流役の柏木由紀さんは演技がひどいと思っていたがもしかしたら誤解をしていたかもしれない。演じる女流棋士の設定がそういう感じなんですよね。つまり本編でも述べられているように小2で将棋を始めて将棋以外世間が分からない、学校での友達付き合いもおそらく無かったので日常におけるシーンでどう対応すれば良いかイマイチ分からない感じの女の子なんですよ。つまり柏木由紀さんのわざとらしい演技がハマっている可能性はある。これが本物の女優を使うとめちゃめちゃイケてるオーラを出してしまい逆に良くなかったかもしれない。

で、結局何が言いたいかというと「この恋はツミなのか!?」は冴えない会社員が人気女流棋士をGETする話ではなく、将棋しかやってこなかった人気女流棋士が彼氏をGETする話だと思いました。

◎第3話
「なんでもお礼をしますよ」と柏木さんに言われた小日向。
あろうことか、「将棋を教えてください」と頼む。
それはまずいでしょ~~、専門棋士に将棋を教えてくださいはまずいでしょ~~と半笑いでみていました。




人気女流棋士とプライベートカフェレッスンが始まった。
手合いは駒田女流の王と歩3枚。
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初手△86歩。
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以下、▲同歩に△87歩!
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m9(^Д^)プギャー
初心者あるあるですね。
駒田女流から△86歩には▲78銀と上がりましょうと教わる。
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これなら△87歩成に同銀で何でもない。
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この将棋を通して「最初の1手がいかに大切かが分かりますよね」と総括される。

小日向(´-`).。oO僕の1手はあなたの王将に届くんでしょうか!」

こいつ全然勉強する気ネェェェェ!笑 

と、カフェで将棋をやっているところを握手会に来ていたストーカーに盗撮される。



この密会盗撮写真が世間に出回ってどうにかなるのかなと思ったらそういうわけでもないというねwなんなんこのドラマ。

で、プライベートレッスンを契機に小日向は日本将棋連盟まで行って駒田女流を出待ちするようになります。



そしたらさっきのストーカー男もいて彼がうっかり忘れていったカメラの中身を見る事に。
そしたら駒田女流の写真が満載だ~でもそれくらいなら観る将さんならよくあること。問題はプライベート、それも自宅の写真もあったことだ~~!N〇T48の事件を彷彿とさせ怖ぇぇぇと思いました。
ちなみにストーカーさんは「しゃ~~!!」と奇声を発しながらカメラを奪い返していきました。将棋なだけに棋聖というね。

翌日、会社の将棋部の帰り道。
明日のタイトル挑戦をかけた対局前に駒田女流がカバンにつけていた小学生時代からの大事な将棋キーホルダーを紛失。
 
しかもアパートに帰ると駒田女流の部屋に誰かが侵入した形跡が!メンタル的にやばい状態の駒田さん。

ここで小日向が意地をみせます。
さっきまで降っていなかったのに降らされた演出の雨の中でキーホルダーを探しあてます!世の中には、ツキを持っている人と持っていない人がいてこの人は前者。それにより無事、キーホルダーを渡す事が出来て駒田女流も勝利。ここまでは良かった、綺麗なまとめ方だったと思う。

ここで毎度恒例のいらない演出入りま~す。
駒田女流がキーホルダーを貰ったのは師匠からのもの。
その師匠が・・・



和製ジョニーデップでした…。
なんか世界観おかしくないか?w
エドはるみがこの場にいたら「あなたは浮いているキャスティング~」となるところ。しかも師匠が後々の話に絡んでくるならいいとしてこの場面だけで終わりというね、はぁぁぁ。

◎第4話(最終話)
急にドラマの雰囲気が変わります。
駒田女流のアパートに侵入した犯人発覚。
会社の将棋部の先輩(元奨励会員)でした~~!!\(^o^)/





8歳の時から駒田女流の面倒を見てきたのに小日向がしゃしゃり出てきたことにむしゃくちゃしてやったみたいです。イケメンは全てを持っていくからなあ。

そんでもって小日向、ナイフで刺されます\(^o^)/グサッ!
刺されたんですが、駒田女流からもらった将棋の入門書(笑)がガードしてくれて重傷にはならずにすんだ。将棋の入門書が「命の入門書」になったというね。

結局、駒田女流はタイトルを獲得した。
うん、そこまではよい。
しかしこっからが衝撃の事実。



駒田女流引退しましたwww
なんでwww

詳しくはアマゾンプライムビデオからチェック。
料金は、月額(500円・税込)または年会費(4,900円・税込)。
無料体験だけ利用したいなら期間内に解約手続きをすればOK。
ただし、無料体験でも登録時にクレカ情報を入れさせられたりするので気持ちは悪い。


あと、駒田元女流と小日向さん付き合うことになりました、おめでとう★

ここポイントのシーンだったと思う。

小日向にとって女流棋士と付き合うならまだしも相手は元女流棋士、つまり専業主婦候補である1話目の小日向なら鼻で笑っていたと思うがそういうのが無かった。だんだんと人の気持ちが分かるようになったり誰かを応援したい的な愛みたいなのに気づいて成長したんだなぁと思いました。反面、女流棋士を引退して子ども将棋教室の手伝いをする予定の駒田さんはうまくやったと思う。てゆーか、引退までしなくて良かったと思うけどなぁ…。

◎苦言




ドラマの中のタイトル戦で使われている駒の書体がこちら。
略字彫りの駒なんですよね~~。
一体、だれがこんな指導をしたんだろう。
駒台も盤に合っていない気がするんだが…。
手つきがぎこちないのはしょうがないとしても道具は違和感を感じないようにすればいいのにと思いました…。

◎総括
1話25分×4話で時間が無いのは仕方ない、それであればスリムに濃い内容にすればもっと良い作品に仕上がったと思う。毎回特別ゲスト呼んだり、謎シーンを撮ったりと伏線を回収できておらずモヤモヤも残る。
しかしまぁ、2→3→4と進むにつれて話に引き込まれていったのは事実。

とりあえず、経験とコミュ力が不足している将棋関係者界隈にとって他人事では無い話なのでこういう失敗をしないように一度観てみたらよいのかなと思いました。
(; ・`д・´)
漫画もあるよ。
 



 




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あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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