「将棋は礼に始まり礼に終わる」と教わる。
しかしそれは教室の中での世界で外に行くと 勝つためにはマナー違反を犯してもルール違反にならなければ良いと思っている輩(やから)がいる。
下のクラスだけの話ではなく県代表・全国区、奨励会出身にもこういう人はいて、これはもう棋力云々とかではなくその人の育ってきた文化と人間性の問題なので上のクラスだからといって無くなるものではない。
そもそもマナー違反をする人は大会に出ないでほしいよね~、当たっただけで嫌な思いをするし。
と、思うのだが本人はマナー違反はしてもルール違反してないから~とか、俺にとっては常識、俺のホームでは常識という価値観なので普通に出てきます。笑
したがって、どうやって遊んでやるか事前に対策を立てる必要があります。
そんで一番に確認しておかないといけないのは…
将棋は正義が勝つゲームでは無い、ずる賢いやつが勝つゲームだという事。
併せてマナー違反をくらったとしても適切な手順を踏まないと誰も助けてくれないという事を覚えておくと良い。
では、マナー違反者と当たってしまったらどうするか。
将棋の上達法には表と裏がある。
表はすなわち盤上の技術を磨くもので君たちが日ごろから一生懸命やっているものである。
裏とは盤外の技術のことで、何も君たちにマナー違反を犯してまで勝てとは言っていない。
むしろマナー違反を犯してくる者から身を守る術を身につけなさいと言っている。したがって盤外の攻撃から身を守ることに関しても盤上の技術同様に、事前に準備しておく必要がある。
将棋道とは表と裏、合わせての業と捉えるとよい。
ではここでマナー違反対策について基本的な考え方を確認しておく。
1、指摘は投了後に行っても意味が無い、対局中にするしかない。
投了後の指摘は(マナー違反では無いが)いくら自分が正しいと思ってもほぼ覆らない、将棋はそういうゲームだという事を知っておかなければならない。
2、観戦者は二歩以外の指摘はしてくれないししてはいけない場合がほとんど。彼らに期待してはいけない、誰も助けてくれないと思ったほうがよい。したがって、自分で何らかのアクションを起こす必要がある。
以上2点は、将棋に対して高い理想と憧れ・正義感を持った教室出身のプレイヤーは要確認しておくこと。将棋の入門はとても美しいが進んでいくにつれ正義の無い世界だと気づく。
次に何らかのアクションを起こす方法について検討する。
マナー違反にも色々あって扇子の音や貧乏ゆすり・ガムの音、特徴的な動きとかとかそういうのはどうしても気になるのであれば注意してもよいが局面に集中すれば何も感じなくなるので私個人はスルーしている。
ただし、許せないのは駒台の駒がめちゃくちゃで駒が見えないとかそういうレベルの話。その瞬間、明らかに平等なルールでは無くなっている。駒が見えないまま戦うのはとんだクソゲーなのでただちに改善していただく必要があるがどうするべきか。
1、自分で解決する
2、審判を呼ぶ
正解は、どちらもやれるようにならないといけない。
手っ取り早そうな2は運が悪いと逆効果になる。
というのも審判の判断があなたの意に沿うようなものではない場合があるからだ。
1、自力で解決するについて
まずはとりあえず「駒見えないですよ」と言うのは基本だろう。
そうすると大体「あ、はい」と言って揃えてくれる。
(そこで揃えなかったら「審判呼びますよ」と言う。)
で、駒を揃え直しても大抵その後にグチャグチャになる。
その人は病気なのでどうしようもないが何度も何度もこのやりとりをこちらの持ち時間で行われると腹が立つ、ましてや切羽詰まった局面では形勢を損ねてしまう。
その展開は救いが無いので私は直接相手の駒を直してやることにしている。
これ、優しすぎると思うけどこっちも仕掛けていく。
「駒見えないですよ!!」と周囲に聞こえる声で、わざと相手の視界に指が入るようにパチ!パチ!と音を立てやるのもよい。
その時の演技は多少おおげさで良い、周りにアピールする感じで。
ちょっとくらい大げさにやっても問題は無い、むしろおおげさにやらないと読みに没頭されてしまう。駒をぐちゃぐちゃやる奴はどこかに後ろめたさがあるので大きな声で指摘され目立つことを嫌がる。
2回目、3回目とやったら同じ調子で指摘していけばよい。
大きな声で指摘するのは周りを味方につける効果がある。例えば二歩も小さな声で言うとサッと直されて無かったことにする人がいるので大きな声でみんなに聞こえる声で言おう。
あとは、「駒見えないです」だけでは相手によって「だから何?ルールに書いてないから別にいいじゃん」ととらえる人もいる。
そういう時は、「駒見えないですけど、不公平じゃないですか?」と一言理由を付け加えるなど工夫をする。こういうのはあらかじめ家で考えておくべき。
また、大会会場ではヤバいやつがいないかをチェックする。チェックしたらもし自分が対局者だったらどうするかを考えておくだけでも精神衛生上良い。むしろ会場でそういう人に目がいかないようでは平和ボケしていると思う。ヤバい奴は大抵異様な空気を発している。
2、審判を呼ぶについて
審判はその対局を見ていたとしてもスルーする場合がほとんど。
審判だってめんどくさいことは嫌いなのだ(権限が無い審判もいる)。
なので審判が自分の近くに来たからと安心してはいけない、審判はあなたにとっての正義の使者ではない。
大事なのは自ら「審判!」とアピールすること。
審判は呼ばれてはじめて仕事をすることがほとんど。
何度も言うが、自分からアクションを起こさない限り誰も助けてくれないのだ。
ちなみにマナー違反を指摘したくらいでは反則負けをくらわせることは出来ない。なぜならマナー違反したら反則負けですよという規定が無いからだ。しかし審判は絶対の存在なので審判をうまく使う事で反則をとれる可能性は高まる。
例えば、事なかれ主義の審判はとことん見て見ぬふりをする。そんな審判を動かすにはまずは周りを味方につけなくてはいけない。
具体的に1に書いた手順を踏むことでギャラリーを集めることができる。
そして、自分はいじめられているという事を周囲にアピールする。
そしてから審判を呼べば、周囲の監視に晒され審判も下手な裁定はできなくなる。
いきなり審判を呼ぶと対局相手も堂々としらばっくれるので(マナー違反する時点で人間的にそういう人が多い)証人を作ったほうがよいのだ。
いろいろとそうした盤外のテクニックを考えてみるとよい。
理想は「これで1回目、〇回やったら反則負けです」と審判に言わせることである。こうなったら、相手はもうビビッてまともな精神状態ではいられないだろう。つまり盤外戦術で君は優位に立ったといえる(笑)
〇許せないレベルのマナー違反の例
・不利な局面になるとわざと駒を吹っ飛ばすように指す、そして直さない。
・さらにそのまま駒を床に吹っ飛ばし譜号と指先だけで将棋を続行する。ちなみに私はそれで床に落ちた盤面に無い駒で「取り!」と言われて全国制覇経験者に王様をとられたことがあった。
・持ち駒をマス目とマス目の中間らへんに打って、機を見て自分の好きな方へ動く。 マス目に駒を置かなかったりはみ出していたりする人には要注意。
・駒を駒台に置かない人もいる。駒台から落ちてたとか言って誤魔化してくる。
・対局時計を自分の番ではないのに威嚇でバンバン押してくる。
・わざと大きな音で鼻をかんでティッシュを相手の目の前に置く。超一流進学校の全国制覇した人がやっていた。
など、色々なマナー違反があるので自分がもし遭遇したらどうするかを考えておくとよいだろう。
自分の中で「あぁ、こういう人もいるんだ」と消化してパターン化出来れば本番で焦らなくてすむ。ノートにでも書いておくとよいだろう。
※マナー違反者との接し方は県代表クラスの人であれば各々ノウハウを持っている、聞いてみるとよいと思う。
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コメント
良い悪代官
(なげかわしい)
対策は、運営者が注意することです。
注意することは、結構度胸が必要です。
できる人とできない人がいることも現実です。
今回、県連の競技マナーを改訂しました。
県連運営者が同一理解の上で対処したいと思っています。
たった一人のために、マナーを改訂しなければならない。
かなり、怒り心頭です。
2019/05/16 URL 編集
あべしん
まさにその通りで憧れていた県大会の大舞台でそんな事が起こるとは少年もショックで涙が止まらなかったと思います。
現場にいた数名の関係者から連絡をもらった時はどう収束するべきか悩みました。
県連の迅速な対応ありがとうございます。
これで安心して将棋が指せます。
運営さんにも色々な立場の人がいるので責める気は一切ないです。
そしてマナー関連を運営スタッフの共通認識にするというのはとても良いアイディアで動きやすくなる面もあると思います。(たしかにそんなことまでルールに盛り込むのは恥ずかしいですね 笑 )
山形に秩序が戻っても遠征先でそうした事はありえるのでこれを機に子どもたちを強く育てていこうと思いました。
2019/05/16 URL 編集
大谷
因みにそのあと、将棋部のtwitterで「勝ったらお相手氏ブチ切れてて草!!」とそのk成中の人を煽っていました。
2019/05/16 URL 編集
あべしん
負けて駒を盤面に叩きつける
↓
ふむふむ、よくいるDQNだな(^人^)
↓
同級生をぶん殴る
↓
ん?( ´∀`)?
↓
レンガを叩き割る
↓
( ・∇・)え、、
↓
オーダーを出し忘れる
↓
ただのアホやんwww
同級生ぶん殴ったあたりから雰囲気おかしいと思ったら盛大にやらかしたね!d(^_^o)
2019/05/16 URL 編集
-
2019/05/16 編集
あべしん
匿名様とは何度か対局したことがあるのですが特段気になる節は無かったと記憶していますが、、。
遠征してそれは萎えますね。
そこではその人がルールなのかもしれません。
めげずにエンジョイ将棋して下さい、、。
2019/05/16 URL 編集
大谷
2019/05/16 URL 編集
あべしん
SNSを若い層は見ているのでおススメするかは別として抑止力になるのかもしれませんね!
中学、高校の都市部の将棋大会は人数が多く運営の目も届かないので自分らでなんとかしようという空気を感じますね!
2019/05/16 URL 編集
竜王!?
持ち駒を駒台に置かないことが1度ありましたので注意いたしました。しかし、持ち駒が見えづらかったことに気付いてあげられず、問題となった原因が私にもあったと思い、責任を感じているところです。反省しております。
2019/05/17 URL 編集
あべしん
いつもブログ拝読させて頂いております。
この度は記録係として勇気ある記事の公開ありがとうございます。状況証拠としては十分すぎるくらいです。
責任を感じる必要は無いと思います!
アナログ&不慣れなデジタルの記録に加え、マニュアル化されていない(記録係にそこまでの権限あるのか的な意味も含めて)対応をしなければならず事故レベルの話です。むしろ貴重な時間を割き遠方から来ていただき逆に感謝しなければなりません。こんな事で心労患わせて申し訳ありません。負けた少年はもっと強くなるので次も記録とってあげて下さい^ ^
2019/05/17 URL 編集
新潟県プレーヤー
恐らく70才近い方だったと思うのですが年齢どうこうではないということを実感しましたねw
2019/05/17 URL 編集
あべしん
相手が投了したと思ってもしてないかもしれないので私は時計はいちお押しますね〜。
投了の意思表示って曖昧でまだ続いてると思ったら相手が感想戦モードに入っていたりとなかなか。
しかし、相手から自分が投了したと思われるこの事案については防ぎようないですね〜笑 その方とやる時はどちらかの王様取られるまでと提案してはどうでしょうか(^^)
※王様とった瞬間に反則!って言われたりして。笑
2019/05/17 URL 編集
寒河江運営方
運営の立場からすると、マナーの問題への介入はどうしても客観性に乏しいきらいがあるので、他の対局者への影響が少ない場合は注意しずらいものが確かにあると思います。
その意味では県連の規定に明文化されたのは、良い対策と思います。
余談ですが、中学生の頃、親か先生に言われた言葉を思い出しました。
「優秀な高校ほど校則が少ない。」という言葉。
自分の経験上、マナーの問題ある人の共通項って、賭け将棋の経験の有無という感じがします。賭け将棋した人が皆マナーが悪いということでなく、マナーの悪い人はだいたい賭け将棋の経験がある、ということですが。
それと、他にもマナーに関することでかねてから思うのが、出場クラスの過小申告。県大会では無縁ですが、将棋人口の裾野を広げるための導入としての一般大会では看過できない問題と感じます。
2019/05/18 URL 編集
あべしん
お世話になっております。
運営は大会工程を無事終わらすのも重要な任務であり、ましてや少ない人数で何から何までやらなくてはいけずイレギュラーがあれば進行が止まるので苦悩がつきまといますね。
1人のためにモラル偏差値が急激に落ちてしまいました。
規定を作れば作るほどどっからアウトなのかという議論が始まるのだと思います(白目)。
過少申告はすでにAしか出れなくなった私にとっては盲点に近い問題でした。しかし普及に悪影響を及ぼしているのは間違いないですね。とある子供大会では過少申告は失格可能性有みたいです。https://www.kansai-shogi.info/%E5%A4%A7%E4%BC%9A-%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88-1/%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%A4%A7%E4%BC%9A-%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88/2018%E9%80%9A%E5%A4%A9%E9%96%A3-%E9%80%9A%E5%A4%A9%E9%96%A3%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E7%8E%8B%E5%B0%86%E5%A4%A7%E4%BC%9A/
子供大会ですらここまでやるのは全国的に深刻な問題になってるんですね。
過少申告の解決策って一筋縄ではいかない感じですね、まともな人ならそんなんやらないから話しても通用しないだろうし余計に厄介。むしろ運営の心の疲弊を心配しないといけないレベルです、あひゃ。
2019/05/18 URL 編集
小さい先生
転勤で中国地区にいた25年ほど前に、おぞましい事があって
大会に出なくなったのですが........
地区名人につながる、県大会でのこと、寒い冬の日でブルゾンを着て対局しておりました。勝勢の終盤で指したと同時に袖で他の駒を盤から落としてしまいました。
その時相手の方が「二手指しでオレの勝ち」と言われ、ハア?
って感じでしたが、審判が及び腰であったため、スイス式で次勝てば優勝(代表1名)であることを確認した上で、負けを認めることにしました。 予定通り次勝って 代表となり、何とか気持ちを治めることができたのですが。 信じられない続きがありました。 続く。
2019/05/21 URL 編集
小さい先生
中国大会の少し前の某日、主催者から電話があり、私が2手指し?で負けた人が「同じ1敗で片方が優勝なのはおかしいと主張しており、話しをまとめきれないので両者優勝🏆2名とも代表にするので了解してほしい。」と ( ゚д゚) エッ何言ってんの? 最終局勝ったら、スイス式で優勝を確認した上で負けを認めたのに。アホくさ!
中国大会に、その人も来てました。楽しいか?
残念過ぎる出来事ですが 記事を見て思い出してしまいました
よそへ転勤してからも、大会には行かなくなりました。
世話役になる人は、公正な運営を行って欲しいですね。
カドを立ててまで、主張できる人は少ないです。
あべしんさん 頑張ってくださいね。
2019/05/21 URL 編集
あべしん
それはかなりの災難ですね_:(´ཀ`」
選手が自分解釈で大会を仕切ったらダメですわ〜。
小さい先生様が苦渋の決断をされたあと、大会終わったあとにさらにゴネたのはヤバい。
もはや本人が納得行くとか行かないとかの話ではなくスイス式のルールに従ってくれないと困るんですよというロジックを運営は説明しないといけなかったですね。(というか学校で習ってこないといけなかったですね)。
貴重なお話をありがとうございます。
私もほそぼそと頑張ります^ - ^
気が向いたら大会に参加なさって下さい、アホらしくて面白いということもありますので笑
2019/05/21 URL 編集