【左端歩は自ら突くな・角頭の歩は突くな・居玉には端角・王手は追う手・】級位者の四間飛車を棋譜添削

ウォーズ8級の方の四間飛車を添削します。
先手が依頼者さんです。

◎左(9筋)の端歩はまだ突かなくて良い
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序盤で何気なく突いたこの端歩ですがまだ突く必要は無かったと思います。
この1筋の端歩は、現状「攻め」にも「守り」にも効いていないので簡単に言うと1手パスに近い手です。これが9筋の端歩を突くのであれば美濃囲いを組んだ時に王様の逃げ道を広げたという事で意味ある手なのですが。
さて、ここで覚えてほしいの端歩よりも何よりも▲38銀から39王と美濃囲いの完成を急ぐ方が価値ある手という事です。
王様はいずれ囲わなければいけないので今の内に囲っておいて損なしです!

私も土曜日の朝はグダグダしていてもどうせ「ゴミ捨て・掃除・洗濯」等やらないといけないので起きたらすぐにやります、そういう感じですね。


◎角頭の歩は突いちゃ絶対ダメ!!
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角という駒はナナメにしか進むことが出来ず、とりわけ角の頭は最大の弱点と古来から言い伝えられております。角の頭をどう守るか、それが振り飛車の課題で過去の偉人たちも四苦八苦してきた歴史があります。
なので自ら角頭の弱点を晒していく▲86歩は△85歩を誘発してしまうので・・・
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損な手と言えそうです。

ではどうするか?
振り飛車から▲86歩と突かないのが基本です。
居飛車から△85歩と突かれてはじめて▲77角と8筋を守りましょう。
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これであれば△86歩とされても▲同歩でありがたく歩を頂くことができます。

◎居玉には95角の両取りを狙う筋がある

8筋を突破された下図、と金を作られてしまいピンチですがよい手があります。
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それが▲95角の王手と金取りです。
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王様を逃げれば価値あると金を払って勝負を振り出しに戻すことができます!
こう指すべきでした。
相手の王様が居玉(51王)の場合はこの▲95角や▲15角からの両取りがないか常に見ておくようにしておきましょう。

◎王手は追う手⇒玉は包むように寄せよ
最終盤、ここでは先手依頼者さん勝勢です。
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どう決めるかというところですが・・・本譜は▲52銀の王手!
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以下、△同金、同と、同王と王手は続くのですがどんどん相手から見て左側に逃げられてしまい終局までここからさらに60手の歳月を要すのであった。将棋の格言に「王手は追う手」と言うダジャレがあります。これは「笑えないくらいに非効率だからそういう事はやっちゃダメですよ」と説くことができます。

下図は自玉が安全なので無理して相手王を詰ます必要はありません。
それよりも王手で無くていいので相手の王様を簡単に捕獲する方法を考えてください。
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将棋の格言に「玉は包むように寄せよ」というありがたいお言葉があります。
それを知っていれば簡単でしょう。
正解は、▲53銀!
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これで△42王からの退路を封鎖します。
王様の退路を包み込むように寄せます。
そんでもって次に▲62と寄などで王様を詰ませたほうが、手数も短くすみます。

これが正解でした。

以上、他にも細々としたところでポイントがあるので動画で拾っていきます。
噂の動画⤵


今日は以上です。
ありがとうございます。


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あべしん

・アマ五段(県竜王戦優勝)の四間飛車党
・中学、高校、大学、社会人で県優勝
 →全国大会出場
・地元紙で将棋の観戦記を書いてます
・連絡先→kouteipengin6@gmail.com

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