『りゅうおうのおしごと!』は将棋上達のエッセンスがちょくちょく詰まっている【7~8巻の感想】


◎リアルりゅうおうのおしごと!?

  先週すごいことがあった。

家にいたらピンポン鳴ってモニター見たら2人の小学校低学年の女の子がお菓子食べながらこっちを見てるわけですよ。

「うわ~~これは将棋の弟子入り志願かもしれない、でも逮捕されるから関わらんどこ」と思い無視していたら…

玄関ドゴーン!とやって無理やり開けようとしてきた( ゚Д゚)

「ちょ・・・おまえら今どき新聞の営業でもそんなことしねぇぞ」と思い鍵を開けて出てみたら・・

「〇〇〇ちゃんってこのマンションのどこに住んでいるか知りませんかーー?」

と聞かれあひゃ。

「ちょっと分からないですね」と答えると「ありがとうございました」と去っていったわけですよ。どこにいくのか見ていたら・・・

隣の部屋のインターホンを押して、また玄関ドゴーン!ってやってて( ゚Д゚)ってなりました。まさか1階から全ての部屋でそれやったんすかねぇ、たくましいですね。

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7巻感想 

 

 主人公のあいちゃんが仲良しの研修会の先輩のみおちゃんに駒落ちで勝っちまって「いや~~勝つのも辛い~痛みが伴う~( ;;)」という話。師匠の分析によるとみおちゃんは薄々自分よりあいちゃんの方が才能があるという事は気づいていたでしょうとの事。キビシイ~(>_<)

 以前も書いたけど「りゅうおうのおしごと!」は残酷なまでに才能というテーマを描いている作品。そして「才能は台風のようなものでその中心の本人は静かだけど周囲の人間は近くにいればいるほど影響を受けてなぎ倒される」という記述が今回あった。まぁ生まれる時代を間違えるとそうなりますよね。ただ、強い人も妬まれるので心が弱いとそういうのについていけなくなって勝負の世界から消えていくよね。将棋が強くなるには技術もそうだけど心が強くないといけないという話ですな。

 

 一方でこの作品は才能が無い人は努力を積み重ねればやっていけるという事も教えてくれる。A級に10期君臨する山刀伐さんはプロでも底辺クラスの才能と描かれているにも関わらず高校生で竜王を獲った才能抜群の主人公に3連勝。それはなぜか、ひたすらまでに努力をした結果だから。いや~、ほんとそうですよね、才能がある人ですら努力してるんだから無い人は当然才能がある人の何倍も努力するしかないと思う。学校のテストみたいに100点がゴールですという基準が無いのでひたすら相手に勝てるまで120点、140点…とやるしかないです。勝てない人は時間を注ぎ込むしかないでしょうね。


負けた原因として山刀伐さんは自身に驕りがあったと回想している。主人公に使ったゴキ中の一直線変化は1,000時間以上研究、さらに名人と共同研究して出した結論だから完璧だと思っていたと言っている。これも面白い。

 ソフト()と一緒に研究したから結論は出ている!と豪語していても数年後に進化したソフトにかけると結論がひっくり返っていたりするんだよね~。

「〇〇が言っているからこれで大丈夫」と思うとその後はもう自分で研究しなくなるんだよね。私も、指導で序盤の事を教えるけど、その時点で教えた答えが永久的に使える解答だと思ってしまっているのではないかと心配になる時がある。学校の勉強と違って絶対の解答は無い、半年も経てば流行が変わってその作戦が使えなくなる時だってある。結局、自分の目で「今大丈夫なのか、本当に大丈夫なのか」と疑ってかかる気持ちが大事なんだと思う。

 

それにしても銀子さんの分析は良かったなぁ。

山刀伐さんが主人公に過去3連勝なのは才能ではなく別の武器を使ったからというセリフ。だから女流棋士になれなさそうな姉弟子の25歳の桂香さんにも武器があるんだからそれを使いなさい!とアドバイス。

 

10歳の桂香さんが20歳の桂香さんに宛てた手紙は泣けるね。

10歳で希望に満ち溢れていて20歳の自分はもうプロになってタイトルなんかも取っちゃってますか?という内容。

それを25歳の桂香さんが読んで「全然叶わなかった。でも意地だけはみせる」と覚悟を決める。桂香さんついに勝つために必死になる!研修会でいつも仲良くしている子ども達に盤外でオラオラ作戦を使う。将棋も年の功で盤面だけでなく心理戦の要素をまじえて戦う。


そういうの含めて、その人の棋風だと私は思う。

 

銀子さんは6巻で最新定跡をつまみ食いでやっている桂香さんは自分自身が無いみたいな指摘をしています。


例えば、ソフトで研究ばっかりしている人って哲学がないんだよね。

序盤を語るにしても哲学が無いからモノマネにしかならない。

強い人って多かれ少なかれ自分の価値感・基準で戦っていると思う、だからブレが少なくて強いんだと思います。

桂香さんは、今自分が持てる全ての武器で戦っている!!!

桂香さんがんがれ!!

 

◎8巻

 

 

・ 天衣ちゃんのセリフ良かった。

「雑魚って言われたくないなら強くなるか、将棋は趣味にするべきじゃない?」というのはすごく分かる。

 特技として将棋やるのか趣味としてやるのかの境界線は微妙なところ。

 趣味ではじめた将棋も最初は周りが弱いから勝てる⇒いつしか親や大人達の評価も加わって自分でも特技だと思うしかし級が上がるとみんな強くなって勝てなくなる⇒結果、趣味に戻るという人も多いと思う。


 まぁ、人生のイベントが色々あるからそこに関しては何もいわないっす。

でも、まだ学生でそこそこ将棋に熱を入れてやりたいんだったら県代表くらいは目指した方が良いですね。趣味なのか、特技なのかを世間が判断する1つの指標は県大会で入賞しているかってとこだと思う。
 将棋やってます⇒へ~⇒県1位です⇒すごい!といきなり評価が変わります。
内申書にも書けるしね。どうせやるんだったら徹底的にやった方がいいですよね。

 

・釈迦堂里奈さんのセリフについて。

「奴は究極のエゴイスト、自らの目的のためならなんでもする~以下略~奴が頂点に立てば将棋は礼儀も信念もないただのゲームと堕す」。

三浦棋士ソフト冤罪事件の事かと思ったのは私だけだろうかw

 

・この巻は、祭神雷(さいのかみいか)女流帝位が登場、才能無い奴全員ダメ!論外!的なキャラです祭神さんは才能だけなら銀子さんより上、ただし才能お化けすぎて人間的に破綻している可哀そうな人です。


どういう展開になるかは分からないですが、この人は自分で自分のクビを絞めて死にそうな悪寒。才能あるやつは世の中にはいくらでもいるんですよね。


私が思うに凡人の最大の長所は、自分の弱さを認められること」だと思います。自分が才能ないって分かった時点で才能で戦うのではなく「努力」「心理戦」「熱意」・・・など他の色んな要素で勝負することができますよね。才能派の人はそれが出来ない・邪道と考えてやれない事が結構ある、あくまで盤面だけで戦おうみたいなね。


【まとめ】

いろいろと『りゅうおうのおしごと!』は考えるテーマを与えてくれる良い作品だと思います。エッセンスを抽出すれば『上達に向けての心構え』的な本も1冊作れそうです。


次巻以降にも期待したいですね!!

※全巻揃えてない人はぜひ!

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