と、高校卒業まで地元の道場で駒落ち将棋を指していた私が言ってみます。
駒落ちは教えやすいゆえ将棋指導者様の専売特許みたいなとこあるからあんまり言うと怒られるんであれですがサラッと書いてみよう。
【駒落ちのメリット】
・将棋の基礎力的なものが無理なく身につく。
【駒落ちのデメリット】
・大会は平手なので駒落ち定跡勉強しても意味無い。
ま、1つずつあげるならこんな感じですかね。
駒落ちは段階を踏んで手筋とか身につけられるから基礎力養成には役に立つ。
普通に将棋を楽しみたいとかゆっくりでいいから強くなりたい、目標は田舎の県代表です!って人には大いにお勧め。あと、好きな棋士に指導対局を受けたい人とかね。
ただ、それ以上を目指している人にはお勧めできないかなぁと薄々思ってます。というのも駒落ち全部やってる時間が勿体ない、駒落ち定跡を覚えてる暇あったら詰将棋解きまくって平手将棋の研究した方がよっぽど合理的かつ現代流な気はする。
私は、中学入ると全国に出るようになったんだけ大体序盤作戦負けだったのはきつかった、県大会なら終盤力でなんとかなるけど全国はそうもいかないですからね。中学選抜は1年生の時にベスト16だったんだけど最後に負けた将棋がコレ、私が後手。
愛知の県代表の方から「相振りでここに角打たせちゃ駄目ですよ」って言われました\(^o^)/相振りの常識なんだけど駒落ちしかやってないから当時はそれすら知らなかった、こりゃ勝てるわけないって思ったね。
近年の若手プロは駒落ちやらないでいきなり平手から入って強くなったという方が多いそうです。それで強くなれるならそれが一番だと思いますね。常に同じくらいかちょっと強いくらいのライバルと競い合える環境にいればそうなるのかもしれませんね。
東北大OB尾形氏は・・・
・最初から平手の角換わりやってた。
・基礎力は、週刊将棋の問題解いて身につけた。
・あとは実戦、駒落ちはやらない
という勉強法で強くなったようです。田舎出身なのに現代的なだなw
ちなみに将棋スクール(教室系)に入ると大体駒落ちの勉強をさせられますよね。
勉強法の道筋が決まっているので教科書見ながら先生が「これはこうです」と説明するスタイルにはぴったりなんですよね。まぁ、将棋スクールは学校なので(予備校では無い)「将棋を楽しく覚えて無理なく強くなりましょう」という趣旨ですからそれが正しいのかと思います。
正しいのですが教室に入って強くなって大会に出るようになると困った事態も起こります。
・駒落ちの勉強・・・教室用
(自分が上手になると下手のための駒落ちもやらなくてはいけない。)
・平手の勉強 ・・・大会用
この2つをやらないといけなくなるわけです。
大会入賞・優勝を目指す人にとっては・・・
空前絶後のぉぉぉぉ超絶怒涛のぉぉぉぉ時間の勿体なさぁぁ!!
私は高校の時にそれが嫌で途中から道場に行く回数を削りました。「貪欲に上を目指すマインドを持った人」と「普及活動のマインドを持った人」とではそこらへん価値観がズレるとこですよね。ちなみに同じ道場の先輩のW辺圭Sさんは、左香落ちの手合いでもこっそり平手で指してくれたりしてありがたかったなぁ。
◎私がもし教室をするのであれば・・・
いちお私は駒落ち出身の人間なので駒落ちの良いところも知っている。
駒落ちは、下手は手筋乱舞できるし上手の独特の抑え込みを体感出来るのでそういうのも学んでほしいなとは思う。
で、平手の戦法を駒落ちで使ってはという発想にいきつく。
テキストはこちら・・・。
高橋先生の『駒落ち新定跡』。
Twitterで教えて頂きました、ありがとうございます!!
四間飛車で全ての駒落ちをクリアできるみたいです。笑
駒落ち定跡って基本囲わないですよね、いきなり端に角と桂馬を集めて集中攻撃とかアグレッシブすぎます。私が思うに、絶対に初心者のうちから囲う癖は身につけたほうがいいと思うんだ。
なので、10枚落ちでも最初は美濃囲いを推奨します。美濃囲いは平手戦まで使えるので囲いの感覚も知らないうちに身につくと思いますし。
まぁ・・・このやり方にしてもさっさと駒落ちは卒業するに限るんですがね・・・。
平手の勉強法ってネット&ソフトの導入で急激に進化しましたよね。
駒落ちの勉強法及び活用法も化石状態から進化していいのかなと思います。
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